諏訪市の講演会「ともに生きる諏訪市民大会―男女がともにいきいきできる社会をめざして」(主催・市、長野日報社)は14日、同市総合福祉センターで開いた。「大人が子どもに伝えるべきこと」をテーマに、講師で元NHKエグゼクティブアナウンサーの村上信夫さんが、人の気持ちに伝わる言葉の力について話した。
市民ら約180人が参加した。開会で、山田勝文市長は「自己実現のために、何か持ち帰って」とあいさつ。同社の佐久秀幸社長は「子どもたちに、夢を伝えられる諏訪地域に」と、市男女共同参画市民協議会の鴨志田明子会長は「地道な活動に、今後も協力を」と話した。
講演で村上さんは、ラジオ番組の中での気軽な冗談が、知らずに視聴者の生き方を変えていたことなど紹介しながら、「言葉は、人を元気付けたり癒やしたりする。下手をすると武器になるが、楽器にもなる」と、言葉の持つ二面性を指摘。NHKを目指すきっかけとなった、先輩アナウンサーの「(アナウンサーは)人の喜びを2倍にして、悲しみは半分にする」という言葉を紹介した。
子どもたちに伝えたい言葉には、「ありがとう」「いただきます」「おかげさま」といった、日常生活で交わすあいさつを挙げた。口に出して言うことが、▽相手の心を受け止める▽命のつながりに感謝する―など、自分の気持ちを育み、相手の気持ちも変えるとした。