ホーム同胞生活

奈良学父母の思い、まずは自分たちが活動を

東大阪初級に通う奈良の同胞児童たち
子どもたちのためにゲームコーナーを運営した朝高
生たち

「奈良納涼フェスタ-絆」(7日、奈良朝鮮学園運動場)では、奈良から1時間以上かけて東大阪朝鮮初級学校に通う児童らが紹介された。大阪からは同胞や活動家らが大勢詰め掛け、奈良同胞を激励した。

奈良では、休校中である奈良朝鮮初級学校の再開を望む声もある。「希望を持たないと可能性はゼロのまま」と語る同胞もいた。ただ、少子化や同胞の他県への流出などを考えると具体化するには難題が多いのも事実だ。

尹熙石さん(35)、李純花さん(33)夫婦は、東大阪初級に通う初1の娘が電車で寝過ごし日本の女性や駅員の世話になったエピソードを笑顔で語ってくれた。「初めは不安もあったが、ウリハッキョに送る気持ちに迷いはない。子どもも楽しく通っている」という。

尹さんは青商会で、李さんは同胞子育てサークル「コグマ会」で「自分たちががんばって盛り上げていきたい」と口をそろえた。

李鐘浩さん(30)夫婦は、4月に3歳の娘を東大阪初級付属幼稚班に入園させた。李さんが一家を支える傍ら、妻は毎日、東大阪初級最寄の布施駅まで娘を送り迎えしている。

「みんなすごいと言ってくれるけど、ただウリハッキョに送りたかっただけ」と語る李さん。台風で学校が休みになった時、娘が学校に行けなくて泣いていたことがあった。その姿を見て安心できたという。

「一時の気持ちでハッキョを再開させても、続かないと意味がない。ただ、青商会が動いたことで、学校が休校になり同胞社会が衰退するのを放っておけないと思う人がいることもわかった」

奈良の青商会世代は、まずは青商会を再起動させ、しっかり軌道に乗せることで同胞の期待に応えていこうとしている。

(  2011-08-09 10:45:44 )