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できごと
【大阪から世界を読む】「スター・トレック」スールー役タケイ氏が語った「私は二重のマイノリティー」…日系人・同性愛者の視点からみた「米国の歴史」そして「アジア」
米SFドラマ「スター・トレック」への出演で知られる日系米国人俳優、ジョージ・タケイ氏(77)が6月上旬、1週間にわたって東京、沖縄、京都など日本各地で講演活動を行った。タケイ氏は日系人であると同時に、同性愛者でもあるという「二重のマイノリティー」(少数派)。黒人差別や女性の権利拡大など、米国の歴史はマイノリティーの闘いの歴史でもある。「私自身が米国の物語だ」というタケイ氏は、さまざまな人種、宇宙人までも登場した「スター・トレック」を引き合いに、「国や文化や人種の違いを越えて、地球上の人々は力を合わせることができる」と訴えた。
(坂本英彰)
米国人が知らぬ「強制収容」の歴史
講演は、6月を同性愛者らの権利向上月間とする米政府の要請を受けて行った。兵庫県西宮市の駐大阪・神戸米国総領事公邸も訪れ、同姓婚を公表しているパトリック・リネハン総領事と、互いのパートナーとともに歓談した。
1937年、ロサンゼルスに生まれたタケイ氏は太平洋戦争勃発に伴い、敵性米国人として両親とともに強制収容所に入れられた。当時、約12万人の日系米国人が同様の経験をした。5~9歳のころで、フェンスに囲まれた家屋で暮らすという異常な毎日だった。タケイ氏にはそれが「日常」だったが、戦後、米国民主主義の理想からはかけ離れたものだったと感じ始めた。
「歴史の本にも書かれておらず、父とじっくり話して初めて理由がわかった」
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