青森からこんにちは
函館のドクターヘリに下北側は期待感
(06/14 11:24)
北海道4機目のドクターヘリ(道南ヘリ)が2015年2月にも市立函館病院を基地病院として運航を開始することが決まり、本県と広域連携ができるかどうか、本県関係者の間で関心が高まっている。道南ヘリが半径100キロを出動範囲とした場合、下北半島まで飛行できるため、大間町などの傷病者に対応できるのでは−という期待感がある。本県医療関係者は「将来的に本県と道南の連携が実現する可能性はある」と語る。
道南ヘリは、函館病院の医師や地元医師会の医師らが函館空港に待機し、出動要請があれば搭乗する。来年2月にも運航を開始。事務局のある函館病院は既に、運航会社の選定に入っている。
出動対象地域は道南の18市町だが、北東北のヘリと同様、基地病院から半径100キロを出動の目安とすれば、下北半島や津軽半島の一部が飛行エリアに入る。
現在、下北地方へのヘリ出動は原則、県病ヘリが対応。県病ヘリが対応できない場合は八戸市民病院を拠点とするヘリが出動している。状況に応じて県防災ヘリも年数例、患者搬送のため利用されており、医療資源に恵まれているとはいえない下北で、ヘリの一層の活用を望む声は強い。
11日、青森市で開かれた県ドクターヘリ運航調整委員会でも委員から「函館ヘリが実現すれば当然、連携も視野に入れなければならない」という意見が上がった。
吉田茂昭委員長(県立中央病院院長)は、本紙取材に「函館との連携は下北地域の住民にメリットがある。われわれから、函館側に連携をお願いすることもあり得る。将来的に(北東北と道南の)4道県連携の可能性もある」と意欲を示した。
大間、佐井、風間浦の下北半島北通り3町村の住民は、普段からフェリーで函館の医療機関に通う人が多く、両地域の結びつきは強い。
こうした現状などを踏まえ、県病の斎藤兄治・救急部長は「数年後、連携の動きは出てくるだろう」と説明。現在は、県病と大間病院との間で患者搬送が多いが、連携が実現すれば、道南ヘリが大間の救急現場へ直接出動するケースも考えられるとした。八戸市民病院の今明秀副院長は「函館から大間へ出動したとすれば、天候が同じで距離も近いため、安全な出動が可能となる」とする。
下北地域広域行政事務組合消防本部の住吉光雄警防課長は「大間病院からのヘリ出動要請は最近増えており、道南ヘリとの連携体制ができれば、さらに利便性が増す」と、下北の救命率アップへ期待を示した。
一方、函館病院で、ドクターヘリ運航の事務局を務める野呂昭浩医事課長は「青森県との連携の可能性はゼロではないが、一地域単独で決められる話ではなく、道と青森県との話し合いになる」と慎重姿勢を見せながらも「大間から函館へ普段から患者が来ているので、現場の医師からすれば(行政区域に関係なく)大間の救急患者を診療するという意識はある」と語った。
道南ヘリが津軽半島をカバーする可能性は、飛行距離の大部分が海峡であり、距離的にもやっと半島北部に届く程度であるため、現実的に難しいとみられている。
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