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太くキレのある高音響いた!開発2年西村主審愛用ホイッスル

2014年6月14日6時0分  スポーツ報知
  • ホイッスルを持ちながら、ブラジルのネイマールにイエローカードを出す西村主審(共同)

 W杯開幕戦のブラジル―クロアチア戦のピッチに「太くキレがある高音」は鋭く響き渡った。日本人初の開幕戦主審を務めた西村雄一さんが前回大会から愛用するホイッスル「バルキーン」の音だ。

 「バルキーン」は、スポーツ用品製造販売のモルテン社(広島県)が、サッカー審判用として2007年から2年かけて開発。10年からJリーグ公式ホイッスルとなった。

 モルテン社広報室によると、開発にあたり、西村さんら審判の意見、要望をできる限り取り入れたという。

 「審判の意志が早く確実に伝わり、かつ選手にストレスを与えない音色。また、観客数万人の会場で臨場感がより高まるサッカーらしい音」。今までにない難解な要望だった。

 同社は、音を出す共鳴管の長さを0・1ミリ刻みで削り、音の高さと響きを調整し、少ない息の吹き込み量でも鳴りがよい構造を目指した。100個以上の試作品の中から、選ばれた数個を、実際の試合で西村さんらが試し、「太くてキレのある高音」が生まれた。

 さらに薬指と人さし指に挟めるフリップグリップを付けることで、カードやペンと一緒に握りやすく、瞬時に構えられるようになったという。

 “世界最高峰の笛”は本体のみで4860円、グリップ付きなら5940円。東京・渋谷にあるサッカー用品販売店「KAMO」の店員は「西村さんを見て、お客さんが増えるかもしれませんね」と期待していた。

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