ジーター、デビューの地で３安打　３連戦で１２打数７安打

　主将が魅せた。今季がラストシーズンとなるジーター遊撃手は、敵地シアトルで４打数３安打を放ち、３連勝スイープに貢献。１、３回の安打に続き、４回１死二、三塁で迎えた第３打席では救援右腕リオーネの９６マイル（約１５４キロ）直球を右前へ。２人の走者をかえし、試合を決定づけた。

　特別な思いがあった。シアトルは１９９５年５月２９日にメジャーデビューを果たした場所。当時はキングドームだったが、「キャリアをスタートさせたこの場所は、いつも特別な場所だと感じている」。感慨とともに臨んだ３連戦は、１２打数７安打の打率５割８分３厘と爆発。１１日の試合では３９歳ながら２盗塁も決め、スタンドを沸かせた。

　１９年前のデビュー戦は５打数無安打。散々だったが、そこから伝説の名選手へと上り詰めた。試合前には多くのファンがサインを求め、９回の最後の打席では敵地ながら総立ちの大歓声を受けた。「ここでもう試合をすることがないなんて、考え難いことだね」。試合後は名残惜しそうに振り返ったジーター。メジャー１９年目の勇姿を刻み、思い出の地を後にした。　（シアトル穐村賢）