楽天−ヤクルト 2回裏、楽天・ボウカー(左)に先制ソロを浴びたヤクルト・木谷=コボスタ宮城で
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◇楽天8−2ヤクルト
楽天が12安打8得点で快勝した。2−2の4回に聖沢の1号ソロで勝ち越し、7回は代打小斉の1号2ラン、8回は岡島の2点三塁打などで3点を加えた。辛島が約1カ月ぶりの4勝目。ヤクルトは先発の木谷をはじめ投手陣が崩れた。
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コボスタが一体になった。前日の雨でスライド実施された「星野仙一デー」。黄色靱帯(じんたい)骨化症などで入院している闘将の全快を願うイヌワシ打線が、今季2度目の1試合3発を含む12安打8点。平日の予備日開催でも2万人以上が詰め掛けた本拠地に勝利の凱歌(がいか)が響いた。
「良いところで打ってくれたね。昨年の後半は、こんな感じで打線がつながっていたな、と思いながら見てました」。佐藤監督代行が攻撃陣の爆発に目を細めれば、先制弾のボウカーも「いつも以上に『ひとつ』になって戦おうとしていた」と胸を張った。
東日本大震災から3年が過ぎた3月11日。スタッフ、選手はそれぞれの思いを色紙に記した。星野監督が選んだ言葉は、「誰かの為に」−。この日の来場者全員に配布されたTシャツには、その文字がプリントされた。一方、ワシ党は全快を願って折った『千一羽鶴』は1万羽を超えた。
佐藤監督代行は「流れが変わってほしい」と祈りを込めた。この一丸野球を続けることが、逆襲につながる。 (井上学)
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