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恥ずべきクロアチアの監督と選手のコメント | | このエントリーを含むはてなブックマーク |

■ メキシコのゴールが認められず・・・。

グループAの2試合目は1対0でメキシコが勝利して勝ち点「3」を獲得した。立ち上がりからメキシコが優勢だったが、後半にカメルーンもいくつかのチャンスを作ったので、メキシコ側が肝を冷やす場面はあった。ただ、そうは言っても、「1対0でメキシコの勝利」という結果は順当なものである。これでグループAはブラジルとメキシコが勝ち点「3」を持って第2戦を迎えることになった。

初戦のブラジルとクロアチアの試合ではブラジルの2点目のPKのシーンが話題になったが、メキシコとカメルーンの試合でもいくつか微妙なシーンがあって、特に前半にあったメキシコのFWドス・サントスがネットを揺らした2度のシーンはどちらもオフサイドではなかったと思う。結局、FWドス・サントスは2ゴールを損した形になったが、非常に不運だったと言うしかない。

エリア内でファールがあったかどうか?ハンドなのか?については、主審によって基準も異なる。「間違いなくファールだ。」とか、「絶対にPKである。」とか、「絶対にハンドだ。」とは言えないが、オフサイドかどうか?ゴールラインを割っているかどうか?についてはその後に流れるリプレーを見ると、ほとんどの場合、正しかったのか、間違っているのか、はっきりと分かる。

メキシコのゴールが認められなかったことについては、「最終的にメキシコが勝利したこと」と、「開幕戦ほど注目度が高くない試合であること」の2つから開幕戦のPKのシーンほど関心は集まらないと思うが、誤審と言われても仕方がない。ただ、オフサイドかどうかは副審が一瞬の判断で見極める必要があるので判定のミスは起こりやすい。なので、副審を責めるのは酷である。

■ マナーや敬意を欠いた発言

オフサイドかどうかについては「どう考えてもおかしい。」というシーン以外は大きく騒がない方がいいと思うので、この件も大騒ぎする必要はないと思う。メキシコの選手はそのあたりのことを心得ており、当事者であるFWドス・サントスはエキサイトしていたが、それ以外の選手は非常に落ち着いていた。冷静にプレーできたことが後半の決勝ゴールにつながったと言える。

メキシコの選手の対応は紳士的だったが、彼らと比較するとクロアチアの方の試合後の言動は寂しいものがあった。先日のエントリーで触れたように「PKを取らない方が良かった。」と思うが、取られても仕方がない紛らわしい行為があったのは事実である。「100%責任は主審にある。自分たちには全く非がない。」という風なコメントをされると日本人としてはカチンとくる。

もちろん、クロアチアの監督や選手やサポーターが文句を言いたくなる気持ちは分かるし、文句を言う権利はあると思う。仮にW杯の本番で日本代表がこういう形でPKを取られたら実際に文句を言うと思うが、最終的には微妙なシーンに関しては受け入れるしかない。必要以上に主審や副審を批判するのはどうかと思うし、態度としては非常に見苦しいものがある。

何だかんだで「アジアの審判」ということで見下されているところがあると思う。欧州や南米の人はサッカーに関してはプライドが高くて、特に中堅国になると他の地域を必要以上に見下す傾向が強い。クロアチアも欧州の中堅国であるが、「あれ、見下されている???」という感じのコメントを聞くと日本人としてはいい気持ちはしないし、クロアチアに対する印象は悪くなる。

なので、当初は微妙なシーンで不利を被ったクロアチアに対して同情する気持ちがあったが、同情する気持ちは薄れてきた。(日本人だけでなく、クロアチア人以外の人もそういう気持ちになりつつあるのでは?と思う。)ニコ・コバチ監督のコメントや何人かの選手のコメントのいくつかはW杯の場で言うべきことではないし、マナーや敬意を著しく欠いていると言わざる得ない。

■ 注目されるのはピッチ上のプレーだけではない。

付け加えると、監督や選手が必要以上にジャッジに不満の意を表す時は、「サポーターの批判が自分たちの方に向かないようにする。」という意図もある。審判のジャッジを批判することで、監督の選手起用であったり、選手のパフォーマンスに向けられる批判が少なくなるので、保身のために審判をいけにえにするケースは多々ある。注意が必要である。

Jリーグでも外国人監督の何人かは必要以上にジャッジを批判するが、責任逃れの意図があることを理解できなくて、監督の審判批判に乗っかってしまうサポーターも少なくない。監督(あるいは選手)にとっては思う壺であるが、単純なサポーター、質の高くないサポーターの割合が高いチームは、試合後に審判批判に明け暮れて、本質的な問題を見過ごすことになる。

クロアチアのサッカーファンのレベルがどの程度なのかは分からないが、監督や選手のコメントを聞く限りでは、監督や選手のコメントを真に受けてしまう人が多くて、「どちらかというと低レベル」と言えるのではないかと思う。4大リーグなど欧州のクラブでプレーする選手のレベルが高いことに疑いの余地は無いが、イコールサッカーファンの質も高いかというとそうとは限らない。

W杯で注目されるのはピッチ上のプレーだけでなく、それ以外の部分も世界から見られている。W杯の地区予選であったり、単なる親善試合であれば、世界の注目が集まることはほとんどないが、W杯は別である。選手はプレーだけでなく振る舞いも注目されるし、サポーターにスポットライトが当たることもあるだろう。日本は今回のクロアチアを反面教師にしなければならないと思う。


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