コートジ宿舎前で抗議活動　地元の若者「性犯罪対策に公金を」

　サッカー・ワールドカップ（Ｗ杯）ブラジル大会の日本対コートジボワール戦が行われる北東部レシフェで試合前日の１３日、性犯罪や児童買春に反対する地元の若者ら約２０人がコートジボワール代表の宿舎前で抗議活動を行った。参加者は「政府はＷ杯に無駄遣いするよりも、性犯罪対策に公金を投じてほしい」と訴えた。

　ブラジル北東部は目立った産業がなく、極貧層が特に多い地域で、売春で生活費を稼ぐ少女も多い。レシフェは欧州から距離が近く国際線の発着も多いことから、欧米人らによる児童買春が問題化している。

　参加者の宗教団体職員、アナ・カロリナさん（３１）は「Ｗ杯の機会にブラジルの実態を知ってもらいたい」と強調。路上で性犯罪被害者に扮し「ブラジルでは子供２５万人が性的に搾取されている」と書いたビラをＷ杯観戦客らに配った。

　ルセフ大統領は１３日、レシフェで幹線道路工事の完成式典に出席。地元メディアによると、式典会場近くでも約５０人規模のデモが起きた。（共同）