やらない夫は100年を生きるようです
とりあえず、昨日読んだものからだよ。
上のやる夫スレ作品だけど、2013年9月ごろからずっと、中断した様子がみられたけど、2014年1月ごろから再開しているっぽいね。思いのほか短編にするはずの「やる夫は狂えるオークの戦士のようです」の方が長引いたという事情があったっぽいよ。
中断があったけど、2014年4月30日には最後まで行ったね。上手にしめたのです。
「再開分の方が、ちゃんとどこにゴールをおくかを考えて作ってあるから読みやすいと思う。システム面も数値計算が減って、やる夫は狂えるオークの戦士のようです」に近いシステムに変化している。
この人の持ち味は数値的計算処理よりも、狐と狸のばかし合いみたいな腹芸演技を登場キャラにさせることだと思っているから、コンピューターがやったほうがうまくいくような要素はできるだけ負担が少ない方がいいと思う。」
他の安価スレでも「計算班求む!」状態になって、戦闘になると計算班以外蚊帳の外になりかねないもんね。
数学的な処理は基本的に足し算引き算だけで、それよりも推理力・コミュニケーション能力が求められるという方が、恐らく文系人口の方が多いであろうやる夫スレの読者にはやりやすいんじゃないかなと思うよ。
「=-ω-= 口説き文句の生成がいつもながらうまいのよね。こういうのは文学作品による知識量の多さかしら」
= ・д・= 月が綺麗ですね、なのです。
セレンさんは衒学的なまでにロシア文学などの近代文学ネタに詳しいタイプなんだけど、ルニたちはそういう19世紀、20世紀初頭あたりの古典文学に全く興味がないタイプだから、良くわからないのです。トールキンとかCSルイスとか児童文学系なら結構知っているけど、20世紀半ば以降だよね。あまり古いものは分からんのです。
「読書傾向にかなり偏りがあるような。1990年代の日本で読める児童書となるとだいたいその作者が学生の時にやっていた学生運動の雰囲気がかなり濃厚に現れているものが多いと言うことで、ネトウヨっぽさを見せつつも、本質的には左翼的理想論者みたいな地もかなりあるとも言えるわな。」
「共産主義の世界観とは、プロテスタント的な勤勉を尊ぶ価値観と始点と終点をもつ線分的時間軸で展開される段階的発達史観ですので、キリスト教を弾圧しつつも、キリスト教に近いものです。むしろ弾圧は同業他社に対し行うものですので、客層が重複していたのでしょう。」
ええと、500年後ぐらいに客観的に歴史をみれば、「カトリックが支配するヨーロッパでそれに反対するプロテスタントが生まれ、一部の国はプロテスタントを国教にした」のと同じような現象だった、と言う評価になるだろうね。一部の国は共産主義と言う、新宗教を国教にしたと言うことだよ。
何がいけないかと言うと、労働者に対するセーフティーネットが、はじめたばかりということもあってなかったことがいけないのです。
所詮この世は弱肉強食で、歴史的にも弱肉強食を尊ぶ資本主義陣営のほうが時間がたつにつれて金持ち力持ちになって、共産主義陣営は自滅したんだけど、セーフティーネットがなさ過ぎても、暴動やストライキで生産活動がストップして国力が衰えるから、支配者層が面白おかしく安穏と暮らすためには、被支配者層にパンとサーカスを供給しないといけないのです。支配者層の力の源は被支配者層だから、彼らが駄目になったら支配者層も弱くなって死ぬのです。
共産主義と言っても実質中央集権体制の絶対王政とほぼ変わらないし、そこの支配者がその力の源を弱らせたから自滅したと言うことだよ。支配者はその力はどこから湧いてきているのかというのを常に意識する必要があるのです。
「で、話を戻すんだが、再開後の展開では、できない夫とメイス・ウィンドゥによる白ハゲと黒ハゲのコントが随分と面白く、これで両者のキャラが立ったと思う。」
安価物はリアルタイムで感想や意見が出てくるし、そこでキャラがあらぬ方向へ変化して一件真面目そうだったのがシリアスな笑いを醸し出させたりするのです。
ただ、そういう風に客の反応を見ながら適切に料理していくというのは、上級者向けテクニックで、バクマンでも「ファンの意見を参考にするのは一番駄目なこと」って言ってたよ。
「= -ω-= 素人考えのアイディアって結構画一的で無難になりがちよね」
先行研究しない人工言語作者の作品って、だいたい過去に存在した事例のうち、17世紀に出てきた者に酷似しがちなのです。または日本語と英語を参照言語にした多言語参照アポステリオリ言語とか、俗語を変形させたバウドゥルディッジ的な物になるよ。アルカもバウドゥルディッジ的なものが超絶進化して今の「ほぼ」アプリオリ言語になったのです。
「仲間内の冗談言語的に生まれた経緯もあって、結構基本語レベルで、mel(時)とかdia(夢)とか、fuul(占い)とか、人命に由来するものがあるんだが、その人名と言うのが、地球の既存言語に由来しているわけでそこでアプリオリ言語なのかどうか結構怪しくなってきている部分も多い。アルカは世界的に見てもアプリオリ架空言語という狭い分野の中で、規模も質も汎用性も断トツで高いんだが、アプリオリ性に限界がある言語だったりする」
アシェットという一つの多言語環境における身内の言葉としては高度に洗練されている一方で、異世界の言葉という側面で洗練するには、まだまだやれることが多かったんだろうね。ただ、それをやるとなると新生アルカという書籍化までされたものが、完全リニューアルされて、その作業に10年どころでなくかかるだろうし、セレンさんはルニたち以上にアルカの限界を意識して、それを克服する作業量が年齢的にも体力的にも実質無理であることが分かっていたのかもしれないね。
あと、ニコニコ動画の方で、2012年ごろから、こういうネタがあったのです。
ばくだんいわ雑談所 小ネタ 素案→嘘予告「やらない夫は100年を生きるようです。」
「= ;ω;= 「やる夫はラグナロクに挑むようです」みたいな世代を超えた開拓史って泣けるわね」
Historyスレの文氏の公式最終回をみるかぎり、こっちも構想上は、ハーニヤとウララードの世代だけでなく、ジャスなどの第二世代からどんどん世代を下って、豪族時代、王国時代、帝国時代と進んで言って、最終的に疫病・天候不順・大陸からの軍事的圧力のトリプルパンチでアト・アスキィ文明が滅びるまでの時代を超えた群像劇にする予定だったことが伺えるのです。
たぶん、この企画で文氏がHistoryスレでやろうとしたけど頓挫した、世代間群像劇という分野を完成させられるんじゃないかと期待しているのです。
「『まおゆう』もそうなんだが、いわゆる内政物は好物」
戦争もいいけど、内政の方がクリエイティヴでワクワクするよね。戦争は兵器・兵站の売買で限定的な富の移動があって、それで儲ける人もいるけど、経済全体を見回せばマイナスなのです。焼かれた小麦畑から小麦粉は取れないし、死んだ牛から子牛は生まれないのです。総合的に見ればインフラを破壊して、貧しくなっているのです。損得で言うと圧倒的損だよ。
「孫子も戦争しないで勝てるなら戦争しないのがベストと言っているしなぁ。ただ、弱過ぎると相手から喧嘩を吹っ掛けられて戦争になるから、外交努力で後ろ盾を作っておくとか、自分で「うちの国を取るメリット<<<(超えられない壁)<<<戦争による相手国の経済損失」となるようにしておかないといけないわな。」
日本って、基本戦争ができるような国民性じゃないんだけど、兵器はそこそこいいし、アメリカと言う後ろ盾があるね。
そして、日本列島を取っても銅と石炭、淡水いがいにろくな資源もないし、わざわざ戦争で人的物的被害を出してとっても、元を取るのに何百年もかかりそうで割に合わないのです。
スイスが喧嘩を吹っ掛けられずにいられるのも、「とっても割に合わない」からなのです。スイスは弱いなりに相手に人的物的被害を与えて、自国を取る価値よりも多くの損害を相手に与えられるよ。
ということで、過度な軍拡が戦争を招くのと同様に過度な軍縮も戦争を招くのです。
「『(周辺国を取る経済的メリット-戦争による経済損失)>自国軍事力>相手国が自国を占領する経済的メリット』あたりがバランスがいいわけか。圧倒的に強過ぎてもダメ、圧倒的に弱過ぎても駄目で難しいところだわな。周辺国の事情しだいで、適切なラインが年々変化するだろうし、周りの国はみんな同じ強さじゃなくて、目茶苦茶強いのもいれば弱いところもあると。」
まぁ……、中国も軍拡しすぎもよくないけど、経済的なうまみも増していて、「ちょっと痛い目みるけど、占領するのもあり」とロシア・アメリカ当たりが魔がさしたりする可能性もゼロじゃないし、方向性としては妥当なんだろうね。19世紀末や20世紀初頭は、魔がさした西洋列強に分割占領された歴史もあるし、日本も資源が欲しいと「魔がさした」一員なのです。
平和の維持は難しいね。
で、この企画が2014年の5月末あたりからスタートしたみたいだよ。何気に難度がupしたのです。
「反省はできなくても、学習ぐらいはできますので、面白くなりそうだと思ったものに対しては手を出さないか、完全に裏方に徹して口を出さない方が完走する確率が高くなります。表舞台に立つ場合、高い確率で破綻すると言うことが、ここ10年程度の経験則でわかっていますので、放置しましょう。」
まおゆうの魔王曰く、「損得勘定は我ら共通の言葉」なのです。実際には「バカの壁」と言うのがあって、立場が違えば、その損得勘定すら基準が違ったりするんだけど、今回の利害関係で言うと、放置した方がルニたちの利益が大きいね。労力も掛からないし、完結確率もあがるのです。
「『vanoneemeは、この規格を把握している』と。まぁ、うちらにとっては状況によって考えは瞬間的に変わるしなぁ。あくまでも現時点の状況下における合理的な判断がソレってだけ。
例えばだが、Historyスレ同様、ギャラリー側に不寛容が蔓延し、たびたびトラブルが発生し、崩壊の兆しを読みとったら、「大炎上させて、アルカ知名度を上げて、刈り取ったほうが、このままグダグダを続けさせるより面白い」という、状況に合わせた合理的判断を下すんじゃないか、と思う。
まぁ、もうアルカにさほど関心もないんだが。」
日常に忙しいし、工作は疲れるのです。よほどのことがない限り、放置だろうね。
AA長編板のような「船頭多くして船山に登る」みたいな崩壊の兆しって、作者一人だけ、後は家臣団という安価スレでは起こりにくいようにできているし、なんとかなると思うよ。
「訓練されてない住民の増加、ルーザー、スナイパー等と言った悪質な参加者の増加があって、精神的に追い詰められて、適切な対応を取れず、被害を拡大させる等がなければ、まぁ、また僧侶の身でありながら泣きながらヤケ酒を飲む羽目にはならんだろうと思うわな。
ということで、完走するまでは、あまり有名にならず、訓練された家臣団で回すほうがうちらから見ても得。
まぁ、聖女様とか、ANIOTAさん的な変人系コテをいかに適切に処理し無害化し、アミューズメント要素として取り込んで言ったかという原始人に技術を教えるスレ的な手腕があれから3年可能になったか否か見て見たい気持ちもあるけど、現段階では精神的な余裕がないしパス」
3年前と比べると気力も体力も衰えたもんね。。
昔と比べたら、目が乾いてきたし、長文レスを返すのも若干億劫なのです。