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医療

生後1歳までに全身麻酔を受けると短期記憶力が低下するという研究結果 19

ストーリー by hylom
どうしてこうなるのだろうか 部門より
eggy 曰く、

生後1歳までに全身麻酔を受けた子供は、短期記憶が損なわれてしまうという研究結果が公開された。読解力、教室学習、エピソード記憶などに影響が及ぶことになるという(VergeSlashdot)。

カリフォルニア大学サンフランシスコ校のGreg Stratmann麻酔学教授が、生後1歳までに全身麻酔を受けた6~11歳の子供28人を対象に回想力の実験を行った。実験の方法であるが、まずコンピューター画面上の任意の位置にさまざまな色の枠線で囲った80個の絵を見せた。そして5分後に、枠線を取り除いた160個の絵を先程とは別の位置で見せ、その中から先程見た絵を選ばせた。また、絵を思い出すことができた場合は、枠線の色や、絵が表示された元の位置を尋ねた。その結果、全身麻酔を受けたことのある子供は、そうでない子供と比べて、色に関する正解率が20%劣っていたとのこと。また、空間認識力は21%劣っていたとのこと。

また、ラットを使って臭気に対する回想力の実験を行い、先程と同様に麻酔を受けたことのあるラットと、麻酔を受けたことのないラットを比較した。すると、麻酔を受けたことのある全てのラットは、臭いの回想力が皆無であったとのこと。一方の麻酔を受けたことのないラット群で臭いを記憶する能力に問題があったのは、17匹中たった2匹しかいなかったとのこと。

今回の2つの実験により、乳児の時に全身麻酔を受けると後の人生で記憶力が害されることが実証された。また最近の他の研究でも、麻酔が子供に発達障害や注意欠陥多動性障害のリスクを及ぼすことが指摘されている。子供に麻酔をかけることに、より慎重になるべきなのだろう。

  • by Anonymous Coward on 2014年06月14日 8時13分 (#2620971)

    そもそも全身麻酔を施して手術をする、って時点で命に関わる状況なわけで、
    後の人生に影響よりも、まずは今を生きる事が優先されるべきだと思うのですがね。

    仮にASDやADHDになる可能性があると言っても、
    そういうリスクが有ると思って育てていくのと、
    何も気が付かずに大人になってある日気が付くのとでは、天地程の差が有るので、
    治療を受けた子供とその家族に対して継続したサポートがあれば、問題が軽減できるのではないかと。

    • そう意味のあるニュース? って疑問。
      全身麻酔をする状況という時点で、別の問題があるわけで、その影響が考慮されているか?
      ま、ラットでの実験はそうらしいですが、、、。

      薬を飲むと副作用がある程度のニュース価値しか感じないのはダメ?
      副作用も個人差があるので、医者はそれを考慮する必要があるのであり、全身麻酔も同様。
      素人にできるのは、その医者が信用できて、任せる事ができるのかの判断だけじゃないかと思います。
      素人が全身麻酔が危ないから、うんぬん言うのは、医者を信用していないと言っているように感じる。

      劇薬の方が、薬効があったりするのですね。当然、副作用も強烈。 放射線治療で髪が抜けたりするし。
      鎮痛剤も最後は、麻薬と聞くし。

      • by Anonymous Coward on 2014年06月14日 10時14分 (#2621005)

        単なる「副作用」ならおっしゃる通りだね。
        でも記憶障害は「後遺症」と呼ぶべきものでしょ。

        髪が抜けるという症状でたとえるなら、治療中だけハゲになるのとその後一生ハゲになるのでは意味合いが全然違う。

      • by Anonymous Coward

        possibilityがあるだけで研究としては価値があります。

        そこに研究費を投じるべきかどうか、社会として関心を持つべきかどうか
        あるいは、科学的興味がわくかどうかということになりますからね。

        結論のでた情報だけを収集したいというなら、そもそもニュースじゃなくて
        医者に聞けばよいじゃないか。

      • by Anonymous Coward

        >劇薬の方が、薬効があったりするのですね。

        これは単純な話ではない。
        副作用が無くても効果がとんでもなく高い薬剤もあるし(昔のペニシリンとか)、効果が高いからこそ多少の副作用があっても使われるという側面もある(効果が低くて酷い副作用の薬剤なんぞ使う意味が無いから)。

      • by Anonymous Coward

        副作用とか後遺症とかがある事が認められれば、
        次はそういった物が無い、あるいは少ないものの開発につながったりとか

    • by Anonymous Coward on 2014年06月14日 10時17分 (#2621006)

      「わっ、怖!子供には全身麻酔させないようにしないと!」みたいにしか思わせない取り上げ方って問題ですよね。

      例の国内では小児に使えない鎮静剤のニュースとかも、大学病院のICUにいる子供って時点でそもそも重篤であるって事が忘れられて、ひどい医者が理由も無くルールを守らなかったみたいに取り上げられているし。

    • by northern (38088) on 2014年06月14日 11時53分 (#2621045)

      何かを得るためには何かを失わなければならない。
      リスクとリターンのバランスを考えないとね

    • by Anonymous Coward

      そうなったって言う研究結果ですよね。慎重になるべきだって言っているだけですよね。

    • by Anonymous Coward

      そのための研究結果では?
      この結果が無ければ『継続したサポート』をするべきなんて発想も出てこないんじゃ

    • by Anonymous Coward

      そうなんだよー。心臓に先天的な欠陥があって手術必須だったし。

      小児科で同じ病室だった別の子は、生後半年たっても自宅に帰れず、手術手術なんて状態だったし。

    • by Anonymous Coward

      出産時の麻酔も影響があるのでしょうか。

      • by Anonymous Coward

        それはないんじゃね?
        欧米の先進国だと4割が帝王切開、ほとんどが無痛出産だって言うし。

  • by Anonymous Coward on 2014年06月14日 9時09分 (#2620985)

    それで人の顔を覚えるのが苦手なのか(関係ない)

    #むしろ輸血経験者のため献血不可のほうが不便に感じてるけど。献血時のコラボとかコラボとか。

    • by Anonymous Coward

      西館1F中央の大手ですね。

  • by Anonymous Coward on 2014年06月14日 12時35分 (#2621050)

    全身麻酔を受けるような事態を招いた原因にこそ
    機能低下のわけがあるのではと思うんだが
    そこらへんの統計はとってないのかな

  • by Anonymous Coward on 2014年06月14日 13時15分 (#2621066)

    脳の重さは生まれたときの赤ん坊で370g~400gで男女の差は殆ど無い。
    この重さは体重の約10%であるから、成人の2.2%と比較すると頭でっかちであることが判る。
    生後の脳の発達は6ヶ月で生まれたときの2倍になり、7、8歳で大人の90%に到達する。
    男で20歳、女で18歳ころ完成する。20歳で完成した脳は50歳ころまで変わらないが、
    以後僅かづつ減少がみられ、60歳を過ぎると減少が目立ってくる。これに対し、
    女は18、19歳から少し軽くなるが50歳ころから重たくなっていく。
    その後は男よりも数年送れて軽くなっていく。
    日本人の脳の重さは、男で1,350から1,400g、女で1,200~1,250gで
    女の方が平均で150gほど軽い。
    http://www.shuyukai.or.jp/about_brain/brain_story/importance_brain.html [shuyukai.or.jp]

    脳の重さが2倍になるという一生に一度の急激な変化の時期に何かあったら、
    影響が残っても不思議ではないな。
    三つ子の魂百まで。
    小学校に上がる頃には脳の発達は9割終わってるのね。

  • by Anonymous Coward on 2014年06月14日 13時50分 (#2621071)

    使わざる負えないんだよな
    生まれてすぐ麻酔して手術しなければ、全盲になってしまう病気とかもあるし

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コンピュータは旧約聖書の神に似ている、規則は多く、慈悲は無い -- Joseph Campbell

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