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最終更新:2014年6月14日(土) 0時54分

宇宙ベンチャー躍進、岐路に立つ日本の宇宙開発

 6月13日は、2010年に小惑星探査機「はやぶさ」が地球へ帰還した日です。あれから4年、8月には再び、JAXAが「はやぶさ2」を完成させ、今年度中に打ち上げる予定です。これまでは国家の威信をかけて進められてきた宇宙開発。しかし、今、アメリカを中心に民間の大胆な活用が促進されています。日本は、宇宙開発をどう進めるのか、大きな岐路に立たされています。

 雑居ビルの一室で壮大なプロジェクトが進行していました。

 「月面には縦穴があると言われている。崖や穴の中を探査する実験を」

 チームHAKUTO(白兎)、彼らが目指す$N$O7n!#9q:]E*$J1'Ch3+H/%l!<%9$KM#0l!"F|K\$+$i%(%s%H%j!<$7$F$$$^$9!#2]Bj$O!"7nLL$KC5::5!$rAw$j!"#5#0#0%a!<%H%kAv$i$;!"2hA|$rAw?.!#MhG/Kv$^$G$K$$$AAa$/C#@.$7$?%A!<%`$,!">^6b#2#02/1_$r
 「一つは市場が開放されたこと、二つ目はコストが大幅に下がっていること、三つ目は他業界から有能な人材が流入していること。宇宙ビジネスビッグバンが起こっているので、今が参入のチャンス」(HAKUTO 袴田武史CEO)

 宇宙開発を牽引するアメリカは、スペースシャトルの役割を民間ロケットが引き継ぐなど、宇宙ベンチャーを大胆に起用します。

 「NASAに宇宙飛行士1人当たり20億円以下で提供する」( スペースX イーロン・マスクCEO 先月29日)

 このベンチャーはIT業界から参入。3分の1のコストで有人飛行を狙います。

 一方、国家プロジェクトはさらに先を目指します。

 「2030年半ばまでに、我々は人類を火星に送る」(アメリカ オバマ大統領 10年4月)

 火星探査計画には資源開発の狙いも見えてきます。そのアメリカを猛追しているのが中国です。2011年に宇宙ステーション実験機「天宮1号」を打ち上げました。去年には、月探査車「玉兎」が、アメリカ、旧ソ連に次いで3番目となる月面探査を行いました。主要国の宇宙関連予算を見ると、突出するアメリカに次いで、中国は日本の2倍近い金額となっています。

 4年前の13日、地球へと帰還を果たした小惑星探査機「はやぶさ」が見せた技術力。にもかかわらず、日本の宇宙関連予算は2009年以降、減少し続けています。

 「今のままで大丈夫かという気持ちは正直あります。(欧米では)民間企業による挑戦的取り組みはすでに進められていて、その中で国家の果たす役割も欧米ではきっちりやっている」(JAXA 山浦雄一理事)

 日本の若田飛行士が先月まで船長を務めた国際宇宙ステーションを取り巻く状況も厳しくなっています。日本も含め、ほとんどの参加国が2020年以降の継続について態度が定まっていないのです。

 「ISSが2028年まで使えるという結論を得ています。ISSをやめることでどういう損失が 生まれるか、そこを考える必要がある」(JAXA 山浦雄一理事)

 日本はISSに年300億円を投入し続けています。仮に撤退した場合、国際協力による宇宙開発という中で、日本の国際的な信頼も消えてしまいます。自民党内では現在、3年後の「宇宙庁」設置という案も含めて、宇宙開発についての検討が進められています。(13日23:54)

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