ネットでは、デザイナーなどのクリエイター職の人たちに対する、自治体などの求人広告でたびたび炎上が起こる。その報酬が非常に安かったり、ときにボランティアでの制作を求めているからだ。クリエイターの仕事をタダと思うな。そんなんで生活できるんか、ボケ! こういうソフトな仕事を評価できないから日本はダメなんだ…。こうしたクリエイター職が多いネット住民の怒りが爆発する。先日も、大阪市交通局の求人広告でそうした炎上事件が起きた。
大阪市交通局がIllustratorやPhotoshopを使えるプロのデザイナーを月額112,600円で募集しTwitterで炎上中
ネット民は何かとても勘違いしているのだが、物の値段は需要と供給で決まる、ということだ。労働者の賃金も同じだ。実際に、僕はこれでも多数の応募があると思うし、けっこう優秀な人が採用できるんじゃないかとさえ思っている。
こういうフォトショップやイラストレーターがちょっと使えるぐらいの、ふつうのデザイナーは、いまや大量に存在し、それほど付加価値がないからだ。なぜ、大量に存在するのかについては、まずは、日本の家庭や世間体というものを理解する必要がある。
両親が会社員だったり、ホワイトカラーのふつうの家庭では、子供が生まれたら、子供には、まずはいい大学に行ってもらって、いい会社に務めたり、公務員になったり、できれば弁護士や医者になってもらいたいと願うものだ。9割の家庭がそうだろう。いや、ひょっとしたら95%ぐらいがそうかもしれない。そして、子供は塾に通わされる。首都圏だったらそれは中学受験からはじまるし、地方でも高校受験で塾通いだ。クライマックスは、こうした家庭の子供のほとんどが参加する大学受験である。
まあ、しかし、みんながいい大学に行けるわけじゃないし、じつのところを言うと、いい大学に行って、上に書いたような職業に就いても、しょっぼい給料しかもらえず、大していい生活ができるわけではないんだが、その話をすると長くなるので、それはひとまず置いておこう。要するにだ。ほとんどの家庭は、なんだかんだ言って、子供を、いい大学→いい会社のルートに乗せようとするわけだ。
ところが、勉強にも向き不向きがあり、このルートで上手くやっていけそうなのは、せいぜい上の2割や3割の子供だとわかる。それで子供が可愛い、教育熱心な親たちは別の道を考える。そんで、これがアホのように、みんな同じように、こういうクリエイターみたいな芸術分野だったりするわけだ。勉強が出来ないなら、芸術! そういえば、うちの子、小さいときに熱心に絵を描いていたわね。なんてったって、クリエイターというと世間体がいい!
かくして、いい大学→いい会社ルートから撤退を決めた親子は、専門学校に向かうことになる。そこでイラストレーターやフォトショップをしこしこと勉強するわけだ。高いカネを払って。
よく考えてくれ。そういう専門学校じゃ、誰からも注文がないデザインを宿題でしこしこやっていたのに、大阪市交通局は、月に11万円以上も払って、もっとやりがいのある仕事をやらせてくれるんだよ。カネまで払ってやっていた宿題より、カネをもらってやる本当の仕事のほうがいいに決まっている。だから、これでも多数の応募があるに違いないのだ。
他には、非常に笑えるのが芸能関係だ。一部の芸能事務所やモデル事務所は、テレビや雑誌に出られると称して、本人や親の自尊心や虚栄心を大いに刺激する。それでまずはデビュー前に、レッスンや写真撮影が必要だと言って、バンバン金を取る(笑)。お前ら、いい加減に気づけよ、と(爆笑)。
さっき、時間がなくて、マックで昼飯を済ませようとして、行列に並んでいて、ふと思ったことをブログに書いてしまった。だって、ハンバーガーが出てくるのがすげー遅いんだよ。マックで働くみたいな、世間体が良くない仕事には、いまやぜんぜん人が集まらず、人手不足で、少ないアルバイトで回しているから、ぜんぜんファースト・フードじゃねぇんだよ。
本当に、クリエイターとかタレントとか辞めて、親子ともどもマックで働いて欲しいわ!
大阪市交通局がIllustratorやPhotoshopを使えるプロのデザイナーを月額112,600円で募集しTwitterで炎上中
大阪市交通局非常勤嘱託さて、結論から書くと、これは大阪市がとても正しいし、むしろ良心的だとさえ思う。実際に、僕が知る限り、炎上したあとも、大阪市交通局は、そのまま求人広告を出し続けている。
職務内容
・ポスター作製業務、WEBページ運営業務
・ワード・エクセルを使用した文書作成、電話応対等の一般事務
応募要件
・イラストレーターやフォトショップによる広告デザインの実務経験がある方
・エクセルでの表計算、ワードでの文書作成ができる方
勤務時間
・9時00分~16時00分
・週30時間
報酬等
・月額112,600円
・昇給・昇格なし
ネット民は何かとても勘違いしているのだが、物の値段は需要と供給で決まる、ということだ。労働者の賃金も同じだ。実際に、僕はこれでも多数の応募があると思うし、けっこう優秀な人が採用できるんじゃないかとさえ思っている。
こういうフォトショップやイラストレーターがちょっと使えるぐらいの、ふつうのデザイナーは、いまや大量に存在し、それほど付加価値がないからだ。なぜ、大量に存在するのかについては、まずは、日本の家庭や世間体というものを理解する必要がある。
両親が会社員だったり、ホワイトカラーのふつうの家庭では、子供が生まれたら、子供には、まずはいい大学に行ってもらって、いい会社に務めたり、公務員になったり、できれば弁護士や医者になってもらいたいと願うものだ。9割の家庭がそうだろう。いや、ひょっとしたら95%ぐらいがそうかもしれない。そして、子供は塾に通わされる。首都圏だったらそれは中学受験からはじまるし、地方でも高校受験で塾通いだ。クライマックスは、こうした家庭の子供のほとんどが参加する大学受験である。
まあ、しかし、みんながいい大学に行けるわけじゃないし、じつのところを言うと、いい大学に行って、上に書いたような職業に就いても、しょっぼい給料しかもらえず、大していい生活ができるわけではないんだが、その話をすると長くなるので、それはひとまず置いておこう。要するにだ。ほとんどの家庭は、なんだかんだ言って、子供を、いい大学→いい会社のルートに乗せようとするわけだ。
ところが、勉強にも向き不向きがあり、このルートで上手くやっていけそうなのは、せいぜい上の2割や3割の子供だとわかる。それで子供が可愛い、教育熱心な親たちは別の道を考える。そんで、これがアホのように、みんな同じように、こういうクリエイターみたいな芸術分野だったりするわけだ。勉強が出来ないなら、芸術! そういえば、うちの子、小さいときに熱心に絵を描いていたわね。なんてったって、クリエイターというと世間体がいい!
かくして、いい大学→いい会社ルートから撤退を決めた親子は、専門学校に向かうことになる。そこでイラストレーターやフォトショップをしこしこと勉強するわけだ。高いカネを払って。
よく考えてくれ。そういう専門学校じゃ、誰からも注文がないデザインを宿題でしこしこやっていたのに、大阪市交通局は、月に11万円以上も払って、もっとやりがいのある仕事をやらせてくれるんだよ。カネまで払ってやっていた宿題より、カネをもらってやる本当の仕事のほうがいいに決まっている。だから、これでも多数の応募があるに違いないのだ。
他には、非常に笑えるのが芸能関係だ。一部の芸能事務所やモデル事務所は、テレビや雑誌に出られると称して、本人や親の自尊心や虚栄心を大いに刺激する。それでまずはデビュー前に、レッスンや写真撮影が必要だと言って、バンバン金を取る(笑)。お前ら、いい加減に気づけよ、と(爆笑)。
さっき、時間がなくて、マックで昼飯を済ませようとして、行列に並んでいて、ふと思ったことをブログに書いてしまった。だって、ハンバーガーが出てくるのがすげー遅いんだよ。マックで働くみたいな、世間体が良くない仕事には、いまやぜんぜん人が集まらず、人手不足で、少ないアルバイトで回しているから、ぜんぜんファースト・フードじゃねぇんだよ。
本当に、クリエイターとかタレントとか辞めて、親子ともどもマックで働いて欲しいわ!
FOLLOW US