オレオレ詐欺 「極東会」本部事務所など捜索6月11日 20時41分
大阪の女性が現金1000万円をだまし取られたオレオレ詐欺事件の指示役として指定暴力団・極東会系の暴力団員の男が逮捕され、警視庁はだまし取った金が極東会の資金源になっていた疑いがあるとみて、本部事務所などを捜索しました。
捜索を受けたのは、東京・豊島区西池袋にある指定暴力団、極東会の本部事務所や新宿・歌舞伎町の傘下の暴力団事務所です。
警視庁によりますと去年4月、大阪の68歳の女性が、息子になりすました男からのうその電話で現金1000万円をだまし取られ現金の受け取り役などとして極東会系の暴力団員ら4人が逮捕されています。
その後の調べで、別の詐欺事件で起訴されている極東会系の暴力団員で韓国籍の朴秀信容疑者(35)がグループに指示を出していた疑いが強まったとして、11日、詐欺の疑いで新たに逮捕しました。
これまでの調べで、朴容疑者らのグループはほかにも5000万円以上の詐欺を繰り返していた疑いが持たれているほか、複数の極東会系の組員がいたことなどから、警視庁はだまし取った金が極東会の資金源になっていた疑いがあるとみて、金の流れなどを詳しく調べています。
調べに対し、朴容疑者は容疑を否認しているということです。
4件に1件は「出張受け取り」
警察庁によりますと、「振り込め詐欺」のうち、詐欺グループのメンバーが直接現金を受け取る手口が去年急増して、全国で合わせて5120件発生し、このうちおよそ4件に1件に当たる26.9%は、東京、神奈川、千葉、埼玉の1都3県以外の地域で起きました。
詐欺グループが東京周辺以外の地域に出向いているケースが多いとみられます。
今回のオレオレ詐欺事件では、すでに現金の受け取り役の40代の無職の男と見張り役の20代の無職の男、さらに朴秀信容疑者と同じ極東会系の暴力団員の50代の男ら4人が逮捕されています。
警視庁の調べによりますと、現金の受け取り役と見張り役の男は、暴力団員の男から都内で連絡用の携帯電話を受け取り、新幹線で大阪に向かいました。
そして朴容疑者からの指示で被害者の女性と大阪市内の喫茶店で待ち合わせ、息子の知人を名乗って現金1000万円を受け取ったということです。
現金を受け取った報酬は10万円で暴力団員の男が手渡していたということです。
一方、女性の自宅にかかってきた電話は「株で大損して借金を背負ってしまった。1000万円を用意してほしい。喫茶店にお金を持ってきてくれへんか」といったもので、関西の方言を使い、地元の地名を何度も挙げながら話していたということです。
警視庁は、関西に拠点を置く電話をかけるグループと、朴容疑者が指示する東京の現金受け取り役のグループが連携して詐欺を繰り返していた疑いがあるとみて解明を進めています。
調べに対し朴容疑者は容疑を否認しているということです。
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