今注目のアプリ、書籍をレビュー

でかくて重い鉄の巨人を二足で立たせるほうがアホ。実写版「機動警察パトレイバー」

2014年6月13日 09時00分 (2014年6月14日 00時12分 更新)

ライター情報:たまごまご

「パトレイバー」といえば、「レイバーが出てくるのに戦わない」これだ! 実写版「THE NEXT GENERATION パトレイバー」は本当にレイバーが全然動かない、むしろお荷物な様子を描いた、シリーズの続編。ほんとどうしようこのでかい鉄の巨人。

[拡大写真]

現在実写版「パトレイバー」第二章が放映中です。
THE NEXT GENERATION パトレイバー
メインビジュアルのロボット、格好いいでしょう?
でもね、全然動かないから。
知らない人なら肩透かし。
知ってるファンなら「やっぱりね」。

「機動警察パトレイバー」は、初期OVAとゆうきまさみの漫画版が、1988年にはじまったメディアミックスプロジェクト。
ゆうきまさみの漫画版は、ロボット工学は進歩すればこうなるかもしれない、という近未来(2000年。とっくに通り過ぎましたよ!)を描いた作品。
民間のレイバー(作業用ロボットの総称)犯罪。警察のレイバーが起動して、治安を維持していきます。グリフォンなどの宿敵レイバーを相手に戦う、SFアクション作品でした。
一方、アニメ監督・押井守が関わっているTVアニメとOVA版は、半分はそのようなレイバーのアクションアニメになっています。半分はね。
じゃあ残りはというと、レイバー整備班や、特科車両二課の日常のドタバタ中心。やれ地下に白いワニが出ただの、やれ整備班の成人向け本処分だの、やれ出前が届かないだの。レイバー一切出てこない回が山ほどあります。
ぼくが好きなのは新OVAの香貫花・クランシーVS熊耳武緒回ですね。おたけさん派です。
「すごく設定はリアル」「なのにロボットが動かない」。これがパトレイバーの魅力の一つです。

そして今回の実写劇場版。
エピソード0と1では「いかにレイバーが無用の長物なのか」を、整備班を中心に描いています。
あれから時も経ち、整備班はシバシゲオ(千葉繁)がリーダーになってまとめています。
二課のメンバーは3代目。アニメやマンガで登場していた初代は「泉野明(いずみ のあ)」がヒロインですが、実写版の三代目は「泉野明(いずみの あきら)」が主役。
元気いっぱいで見た目も性格も似ている。
ところが今回の明は、レイバー維持の金もかかるしパーツの変えも無いし整備の労力も大変すぎるので、全然乗せてもらえない。訓練も当然できない。不況続きでレイバー犯罪すら起きない。だから待機中は携帯ゲーム機で格ゲーするばかり。
そりゃー……ロボットアクションなんてできるわけないでしょう。

第二章で上映されるのは、エピソード2と3。
2ではおえらいさんから「総点検で、警視総監の前で礼砲を発射せよ」と突然言われてあたふたする話。
そうです、今はガタが来ていて、立つことすらやばいのです。

ライター情報

たまごまご

フリーライター。アニメ・マンガ系のムックを作ったり、雑誌連載したり、かわいい女の子の出てくるマンガを収集したりする、オーケン大好きな人。なぜかビジネス書も数冊出してます。アイマスは亜美派、艦これは那智派。
ツイッター/@tamagomago
ブログ/たまごまごごはん

注目の商品

携帯電話でニュースをチェック!
携帯ポータルサイト「エキサイトモバイル」