CDに比べ高音質な「ハイレゾリューション(ハイレゾ)」と呼ばれる音源を再生できる音響機器の普及へ向けて、業界が標準化へ動き出した。音響機器の業界団体、日本オーディオ協会(東京・港)は12日、ハイレゾの定義と標準機能を発表。ソニーが持っていたロゴマークの商標権も同協会が譲り受けた。同協会会員の企業・団体は、一定基準を満たせば無償で使用できるようになる。
縮小する音響機器市場をハイレゾで活性化するのが狙いだ。これまで一般的に「ハイレゾ音源」とは、CDの規格「44.1キロヘルツ/16ビット」を超えるものを対象としていた。同協会は、ハイレゾの定義をCDを上回る「96キロヘルツ/24ビット」以上と定め、これに当てはまる音響機器はハイレゾロゴの使用を認める。
ソニーの場合、昨年秋以降からハイレゾ対応音響機器の発売を強化。これまで約25機種を発売した。ハイレゾ対応ウォークマンが一時、店頭で品切れになるなど、人気を集めている。
電子情報技術産業協会(JEITA)によると、主要音響機器の国内出荷額はさかのぼれる1985年以降で、88年の6620億円をピークに下降している。13年は1017億円まで縮小した。
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