社会

被爆2世:白血病発症に差 「早い誕生ほど危険」

12日前

 白血病を発症した広島原爆の被爆2世のうち、父親が被爆し、戦後早い時期に生まれた人ほど、発症の危険性が高いとする研究結果を、鎌田七男・広島大名誉教授(血液内科学)らの研究グループがまとめた。1日に長崎市であった原子爆弾後障害研究会で報告した。

 鎌田氏らによると、原爆投下の1〜15年後に生まれた被爆2世の白血病患者54人ときょうだい95人の計149人について、親の被爆から誕生日までの日数などを分析。父が被爆した2世のグループで、被爆に近い時期に生まれた子どもほど、白血病にかかる確率が高い傾向があった。父親の被爆から誕生までの時間が経つほどこの傾向は弱まったという。

 原爆放射線の遺伝的影響については、日米共同研究機関・放射線影響研究所などが「認められない」としている。鎌田氏らは「2世への遺伝的影響をただちに示すものではないが『影響がない』とも言えないのではないか」と話した。【小畑英介】

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