江東・98歳女性殺害:20代男が絞殺供述「家賃払えず」

毎日新聞 2014年06月13日 15時00分

 東京都江東区亀戸で今年1月、増島きよさん(当時98歳)が自宅で殺害された事件で、増島さんが経営する現場近くのアパートに住む20代の男が、警視庁城東署捜査本部の任意の聴取に「増島さんの首を絞めて殺した」と事件への関与を認めたことが捜査関係者への取材で分かった。これを裏付けるため、捜査本部は10日、男の部屋を容疑者不詳のまま殺人容疑で家宅捜索。物証の確保など慎重に捜査を進めている。

 増島さんは1月27日午前11時過ぎ、2階建ての住宅の1階和室であおむけに倒れ死亡しているのが見つかった。検視や司法解剖の結果、死因はひも状のもので首を絞められた窒息死で、死後約2日が経過していた。

 発見の2日前の同25日午前11時ごろ、介護施設職員が自宅に電話した際、増島さんは「客が来ている」と答えた。その後、同日午後1時半ごろから電話に出なくなり、捜査本部は約2時間半の間に殺害されたとみている。

 捜査関係者によると男は当初、捜査本部の聴取に「家賃を払うため、1月25日午前に増島さん宅を訪ねたが会えなかった」と話していた。しかし、今月に入り「金がなく家賃が払えなかったので、直前に準備したビニールひもで増島さんの首を絞めて殺した」と説明したという。関係者によると男は数年前からアパートに入居。月4万円弱の家賃を滞納するなど生活が苦しい様子だった。【松本惇、山崎征克、神保圭作】

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