阪神株主が和田采配とフロントを痛烈批判!
THE PAGE 6月13日(金)15時1分配信
阪急阪神ホールディングスの定時株主総会が13日、大阪北区の梅田芸術劇場で開かれ、2人の株主から交流戦不調の阪神タイガースに対する辛らつな質問と意見が飛び出す事態が起きた。阪神タイガースは、前期に比べて26.1%増加となる約142億円の営業利益を出したエンターテイメント・コミュニケーション事業の中で、中核となる優良企業。映像を使った業務報告では、昨年の交流戦、西武戦でのマートンのサヨナラホームランの映像、ルーキー、藤浪晋太郎のピッチングの様子などが流され、グッズの販売や飲食などが好評だったことが報告された。阪急阪神ホールディングスの株主総会での質疑応答は、主に電鉄事業に関するものだが、例年、注目度の高いタイガースに関する質問や意見が、ひとつは飛び出す。だが、今回は、議事進行の早い段階でタイガースに関する辛らつな質問、意見が2人から出された。
一人目は、Gパン姿の30代と、おぼしき男性。「外国から帰ってきて、全然、活躍せえへん人がいますな。株主総会に合わせたかのように2軍に落としましたが、問題は、その和田監督です。選手を信頼していると福留を出し続けてきましたが、それなら、ずっと出し続ければいい。本当に選手を信頼しているのか、采配にわけがわかりませんのや。普通にやっていたら勝てるもんを、わけのわからんことをやって負けてくれる。どうか『難しいことせんでよろしいから普通にやるように』と監督に言っておいてください。まあ(和田監督の)続投はないとは思います。普通に、このままいったらクビやと思いますが、やるなら本気でやれと言っておいてください」。
会場は笑いと拍手に包まれた。株主が指摘したのは、打率が1割台でありながら、周囲の批判にも耳を傾けずに、ずっと起用を続けてきた福留孝介を突然、この10日になって2軍に落とした件。和田監督の説明にも説得力はなく、かつて株主総会では働かぬ高額年俸選手が「不良債権」と叩かれた過去があっただけに、株主総会前に落としたのではないかという疑念も生まれていた。株主は、そのあたりの事情を知った上で、あえて、その福留のケースを引き合いに出して、和田監督に対する厳しい采配批判を行った。
交流戦に入ってからは、負けが込み、最大「9」あった貯金は「2」となって貯金生活も風前の灯。株主の怒りが、和田采配に向かうのも当然かもしれない。回答は、角和夫会長に指名されて南信男・球団社長が壇上に立った。「どうしても、負けがこむと誰が悪い、これが悪いという声が出ます。とくに監督の采配であったり、ベンチワークばかりがクローズアップされてしまいます。実際、ベンチで負けた試合もあろうかとも思いますが、それだけでなく、いろんな問題が重なりあってのもの。選手起用などについては、監督の一番の専権事項ですから、私たちは監督を信頼していきたいと考えております。どうか、ご理解のほどをお願いします。また監督人事に関してのご意見をいただきましたが、シーズン中ですから、この場での回答は控えさせてもらいます。まだペナントレースは、半分以上あります、これから夏場にかけて取り返していくと期待しております。どうかよろしくお願いします」。
南社長が前を向いてそう回答すると、場内からは拍手が起きた。フロントトップが株主を前に「ベンチで負けた試合もある」と断言するのも異例の事態。フロントの和田監督に対する評価が揺れ動いていることを表しているようだ。また、この株主はドラフトに関する苦言も呈していた。「株主総会の召集通知書を今回、カラーにしたりと、無駄使いが多いですわ。タイガースにしてもドラフトの1位選手に1億円を超える契約金を払っていますが、はずれ1位にも同額はおかしい。はずれなんやから、半額とか、5000万円とか……になりまへんか。無駄使いはやめて、そんなんするなら負債の返済にあててください」。
具体名は出さなかったが、暗に示唆したのは、去年のドラフトで大瀬良大地をくじで外し、はずれ1位で指名した左腕の岩貞祐太のことだ。阪神は岩貞と契約金1億円プラス出来高5000万円という最高額で契約したようだが、広島でローテーションに入った大瀬良に比べて、岩貞は、キャンプで故障を発生させて、まだ1試合も1軍登板をしていない。株主が「はずれは半額にせえ」と、無茶な意見を口にするのはわからないでもない。
最終更新:6月13日(金)15時3分
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