ニホンウナギ:絶滅危惧種指定で環境保全の新指針へ
毎日新聞 2014年06月13日 11時02分
国際自然保護連合(IUCN)がニホンウナギを絶滅危惧種に指定したことを受け、石原伸晃環境相は13日の閣議後の記者会見で、ニホンウナギの生息環境を保全する新たな指針を作る方針を表明した。今月から2年かけて全国の三つの河川で生息状況を調べ、寝床やエサ場の再生策、護岸改修や河道にせきを設ける際のガイドラインをまとめる。
IUCNは12日に公表した最新のレッドリストで、ニホンウナギを絶滅危惧種のうち2番目にリスクが高い「絶滅危惧1B類」に指定。減少の要因に、乱獲や河川・沿岸開発に伴う生息地の損失などを挙げた。
環境省も昨年2月、ニホンウナギを絶滅危惧種に指定している。石原環境相は「食文化を守るためにも今保護に乗り出さないと手遅れになる」と述べた。
ニホンウナギの資源管理を巡っては、農林水産省も中国や台湾と養殖に制限を設けるための交渉を続けている。【阿部周一】