1965年の「同和」対策審議会答申は、部落解放運動が勝ち取った輝かしい成果であった。答申の全文と付属資料は部落問題研究所、部落解放同盟中央本部によって何度も再出版された。答申の内容だけがよく知られている感があるが、付属資料も全国の同和地区を調査し、その差別の実態を明らかにした画期的なものであった。
また、注目すべきは岡山県が県費で被差別部落に対して既に「同和」事業を行っていた記録があることである。これは先進事例として、全国の部落民に余すことなく知らされた。資料に掲載された、岡山県が独自に「同和」事業を行った「同和」地区は以下の通りである。
岡山市 乙多見 花畑 巌井 北浦 下内田 神下
倉敷市 徳芳 石田 浦田 青江宮前
津山市 山根 院庄 西入出 西高倉 一方上 大篠 瀬戸 榎 西総社
玉島市 池畝
笠岡市 吉田 新賀
西大寺市 五軒屋
井原市 花野
総社市 八神 上林 長良
高梁市 巨瀬六名
湯原町 豊栄
久世町 草加部 土居
鏡野町 吉原 塚谷 寺元 和田 市場 円宗寺 和田
奥津町 成
勝田町 東谷長岡
勝央朝 豊又田中 勝間田谷
勝北町 案内
大原町 桂坪
美作町 西郷
久米町 宮部下 南方中
足守町 玉田西町
昭和町 原