データ改ざん 医師が口裏合わせ求める6月13日 4時10分
大手製薬会社「ノバルティスファーマ」の高血圧治療薬の論文データ改ざん事件で、おととし、逮捕された元社員が大学の臨床研究に関わっていることが学会で問題視された際、研究チームの中心だった医師が、元社員に任せていたデータ解析などを自分が行ったように口裏合わせを求めるメールを元社員らに送っていたことが分かりました。
ノバルティスの元社員、白橋伸雄容疑者(63)は、高血圧治療薬「ディオバン」の臨床研究で、京都府立医科大学の研究チームに虚偽の論文を発表させたとして、薬事法違反の疑いで逮捕されています。
研究チームは、白橋元社員にデータ解析や資料の作成などを任せていましたが、おととし、学会で利害関係のある製薬会社の社員が研究に関わっていることが問題視されました。
関係者によりますと、この際、研究チームの中心だった医師が、データ解析や資料作成は自分が行ったように口裏合わせを求めるメールを白橋元社員と研究の責任者だった元教授に送っていたということです。
しかしそのあと、論文のデータが解析段階で改ざんされた疑いが指摘されるようになると、研究チームは一転してデータ解析を白橋元社員に任せていたことを認めたということです。
今回、明らかになったメールの存在は、研究チームが製薬会社の社員に研究の主要な部分を丸投げしていた実態を隠そうとしていたことをうかがわせるもので、その姿勢が改めて問われることになります。
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