中国「記憶遺産申請取り下げず」6月11日 21時32分
中国政府が、旧日本軍が多くの中国人を殺害したなどとされる「南京事件」と、いわゆる「従軍慰安婦」の問題に関係があるとされる資料について、ユネスコの「記憶遺産」への登録を申請したことに対し、日本政府は抗議して申請を取り下げるよう求めましたが、中国外務省の報道官は「道理のない申し入れだ。申請は絶対に取り下げない」と述べました。
中国政府は、旧日本軍が多くの中国人を殺害したなどとされる「南京事件」と、いわゆる「従軍慰安婦」の問題に関係があるとされる資料について、ユネスコの「記憶遺産」への登録を申請したと10日発表しました。
これに対し菅官房長官は、11日午前の記者会見で「日中両国の関係改善のために努力する必要がある時期に中国がユネスコの場を政治的に利用し、日中間の過去の一時期における負の遺産をいたずらに強調しようとしていることは極めて遺憾だ。きょう中国に対し、抗議のうえ取り下げるように申し入れた」と述べました。
申し入れは、北京の日本大使館の公使が中国外務省の副局長に対して行ったということです。
11日午後記者会見した中国外務省の華春瑩報道官は、これについて「申請は、歴史を記憶し、平和と人類の尊厳を守り、非人道的な犯罪行為が繰り返されるのを防ぐ目的で行った」と重ねて主張し、「日本の道理のない申し入れは当然受け入れられない。われわれは絶対に申請を取り下げない」と述べました。
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