ダウントン・アビー 華麗なる英国貴族の館(4)「移りゆく心」 2014.06.01

20世紀初頭イギリスの貴族クローリー家が住む館ダウントン・アビー
(ロバート・クローリー)何という悲劇だ。
家督を継ぐはずの相続人を事故で失った伯爵一家。
新たな後継者として現れたのは中流階級のマシューでした
(マシュー・クローリー)ウハオ大歓迎だ。
(コーラ・クローリー)伯爵夫人になれる方法が1つだけあるわ。
(メアリー・クローリー)ナイフもまともに握れない男と結婚しろと?
マシューを快く思わない長女メアリーに訪れた思いがけない出会い。
オスマン帝国の外交官と一夜の恋に落ちます
何をなさるんです?
(ケマル)今夜僕を受け入れてくれ。
しかし突然の彼の死に取り乱すメアリー
大きなスキャンダルになるのよ。
私はおしまいよ。
母コーラとメイドアンナの協力によってクローリー家始まって以来のスキャンダルを隠蔽しようとします

(オブライエン)間違いなく入ったのね。
(トーマス)入るのを見た。
使用人のオブライエンとトーマスはこのスキャンダルに気付き始めます。
心に深い傷を負ったメアリー
メアリーが気がかりなんだ。
マシューはメアリーに次第に心惹かれてゆきます
僕に出来ることがあれば…言ってください。
ありませんわ。
でもありがとう。

(テーマ音楽)
(グエン)いつからなの?
(ベイツ)明日の午後からだ。
じゃあヒューズさんが許可してくれたらみんなで来ましょうよ。
夕食のあとはどう?
(アンナ)そうよね。
お祭りだもの。
めったにないことよ。
ベイツさんも一緒に来る?そうしよう。
(アンナ)メアリー様だわ。
先に行って。
お屋敷で会いましょ。
(グエン)分かった。
(アンナ)こんにちは。
奥様のご様子は?立ち直られました?その…。
母の事をよく分かってないわね。
立ち直れるわけないわ。
パムークさんの遺体を運ばされたんですもの。
立ち直るというより割り切られたかと。
聞きたかったんです。
それもないわね。
一生忘れないわ。
死ぬまで母の心に残っている。
お嬢様の…お心にもですか?私には心がないの。
みんな知ってるわ。
そうは思いません。
(足音)
(カーソン)新しい運転手を連れてまいりました。
よし中へ通してくれ。
来たまえ。
また会えてうれしいよ。
ブランソンだったな。
(ブランソン)はいそうです。
屋敷は案内してもらったな。
待遇の方は契約どおりだったか?はい旦那様。
アイルランドが恋しいか?ええ。
でも来てよかったです。
前の雇い主はいい方でしたが30kmの速度制限がありました。
ですから少し…そのう退屈だったのです。
ハハハハッ。
すごい蔵書ですね。
借りたいのであればかまわないぞ。
本当ですか?そこに台帳がある。
誰でも借りられるように作ったのだ。
カーソンとヒューズさんもよく小説を借りていく。
君の好みは?歴史と政治です。
すごいな。
カーソン今ブランソンに本を持ち出す許可を与えた。
結構なことです。
(ブランソン)他に何か?いいや。
下がっていいぞ。
幸運を。
賢そうに見えるな。
テイラーのあとだけに。
テイラーめ辞めて喫茶店を始めるだと?隠居生活にはほど遠いように思えるがどう思う?自分の首を絞めるようなものです。
よく言った。
ありがとうカーソン。
(バイオレット)メアリーには気晴らしが必要ね。
(コーラ)来月マクネア夫人のパーティーに呼ばれていますわ。
よした方がいいわ。
来るのは年寄りばかりよ。
ニューヨークにいる伯母のところへやろうかと思っていますの。
そこまでせっぱ詰まってないでしょ。
メアリーったらこのところすっかり落ち込んじゃって。
パムークさんのことがまだ尾を引いているのです。
なぜ?他人同然でしょ。
外国人が死んだからって落ち込んでたらそれこそ新聞を開くたびに卒倒することになるわ。
もちろんメアリーの元気がない一番の原因は…不安定な立場よ。
つまり自分は相続人なのか?違うのか?限嗣相続制は打ち破れませんわ。
となるときちんと調査してくれる寛大な弁護士が必要だってことね。
ああそうだ。
うってつけの人がいるわ。
(マシュー)お祭りに行くのか?
(モールズリー)やめておこうと思います。
嫌いではありませんが音楽が好きなので。
(イザベル)まあその手一体どうしたの?何でもありません。
でも痛そうだわ。
そうでもありません。
痛いというよりヒリヒリするんです。
食器洗いの薬剤や靴磨きのワックスを新しくした?いいえ。
見せて。
放っておきなよ母さん。
どうやら丹毒みたいね。
手にケガをしたでしょ。
覚えはありませんが。
明日病院へ行きましょう。
本当に…。
命令です。

(パットモア)まだ食材が全部届いてないみたいね。
アァ。
(パットモア)風邪を引いてるなら出てってちょうだい。
(ヒューズ)アンナいいかしら。
今夜お屋敷を空けるけど帰ってきてビックリなんてごめんよ。
(パットモア)アハッそりゃありませんて。
(アンナ)みんなとお祭りに行こうと思ってるんです。
あなたも行くでしょ?デイジー。
ああ行っといで。
元気がないんだ。
パムークさんが死んでからね。
(デイジー)よしてください。
ホントだよ。
晩御飯を食べたらみんなで行くことになってるんです。
(くしゃみ)いいやあんたはどこへも行けないね。
この分じゃあと数分の命ってところだよ。
では今すぐお休みなさい。
はいヒューズさん。
薬を持っていってあげるわ。
では聞きたいことがあれば出かける前に聞いて。
えっ!?聞く事なんてありません。
旦那様たちのお食事は用意してるしお客様も泊まり客もいません。
ではよろしいということね。
(看護師)クラークソン先生は赤ちゃんを取り上げに行っています。
いつ戻られるか分かりません。
かまわないわ。
薬棚さえ開けてくれればお薬は分かるの。
ですがその…。
「理事長に頼まれて薬棚を開けた」と言えばいいわ。
大丈夫。
先生も反対なさらないはずよ。
これでいいわ。
チンキ剤よ。
水に10滴一日3回ね。
それから硝酸銀の液剤よ。
朝と夜に少し塗って。
すぐに治りますか?丹毒はとても治りにくいの。
症状を和らげることはできるけどそれが精いっぱいよ。
これからはいつも手袋をしてね。
そんな!?手袋をして給仕するなんて屈辱です。
しかたないわ。
チンキ剤と塗り薬で1週間様子を見ましょう。
(ドアを開ける音)
(事務員)お客様がお見えです。
予定にはないが…。
伯爵夫人です。
ならすぐに通してくれ。
コーラさんどういった訳で…。
私でがっかりした?少し飾りつけをしたらよくなるかと思って。
やってみないことには。
花かベールでも付けたらどうかしらね。
ベールが必要なら探しますわ。
私がやる仕事ではありませんがね。
忙しいのならいいわ。
では。
ちょっと待って。
アンナの具合が悪いの。
だからあなたがお嬢様たちのお世話をしてちょうだい。
お三方とも見ろと?手が回りませんわ。
グエンにやらせてください。
いいことグエンは侍女ではないのよ。
私は奴隷ではありません。
黙って!やりなさい。
いいこと。
口答えはなしよ。
「ちゃんと調査してないのをいいことに相続したくない」。
あなたがそう思うなら実に感心なことだわ。
ええ。
でも…。
マレーも文句は言えないわよね。
何か分かれば被害を被るのはあなたなのだから。
ええ。
法律の無知を逆手に取りメアリーさんの財産を奪いたくはありませんが…。
正直な話ロバートだけれど諦めが早すぎると思わない?ウッ!ちょっとこれは何なのよ?ああ回転椅子です。
まあ新しい発明品なの?いえトーマス・ジェファーソンの発明です。
毎日がアメリカ人との闘いだわね。
別の椅子を…。
いいわ!このままで。
船酔いはしないわ。
コーラさんの持参金が所領に組み込まれたときに交わされた限嗣相続と譲渡証書の取り決めを…見直せと?それをお願いしてるの。
取り決めをしっかり理解するためよ。
(ウィリアム)デイジーは今夜お祭りに行くのかな?
(ベイツ)誘えよ。
彼女にも相手が必要だ。
気に食わんのか?別に。
デイジー今夜…。
俺とお祭りに行かないかデイジー?あとでみんなと行くんだ。
ホントですか?・
(パットモア)デイジー!料理を冷ますんじゃないよ!・早く早く早く!アッ…。
このクソ野郎。

(イーディス)私も新しいドレスが欲しいわ。
(コーラ)今度はシビルの番よ。
(シビル)今回は自分で選んでもいい?もちろんよ。
私がいいと言えばね。
ブランソン。
明日シビルをリポンへ連れていって。
昼食後に出発よ。
分かりました。
スワンさんがかわいそう。
なぜ試着するの?どうせ同じドレスを作らせるんでしょ?どんなドレスがいいの?斬新なドレスがいい。
(コーラ)大変!もうこんな時間よ。
着替える暇がないわ。
おばあ様がディナーに見えるの。
じゃあ待ってもらいましょ。
「女性の権利は家庭から」ね。
いいわ。
私も賛成よ。
(シビルイーディス)ウフフッ。
(車の走る音)
(足音)それじゃあ行ってきますわ。
ワイン帳簿によると6ダースワインがあるはずだがいくら捜しても4ダースしかないのだ。
誰かを疑う前にもう一度見直したら?晩に外出とは珍しいな。
行くべきじゃないと思ってる?まさか。
さっさと行け。
アンナが病気なの。
だからあなたの肩にかかってるのよ。
行け。
(会場に流れる音楽)
(男1)面白そうだな。
やってみたら?やってみたかったんです。
やります?
(玉投げ屋)ああどうも。
ありがとう。
どうぞ。
お父様は今晩何をしてらっしゃいます?お祭りには来ませんわ。
冗談抜きで。
家族と食事です。
寄ってもいいですか?訳を伺っても?今日おばあ様が僕に会いに来てその…。
とにかくお父様と会いたいんです。
おばあ様があなたに?例の問題の件かしら?フッ。
(投げる音)
(会場に流れる音楽)新しい生活はどうです?ええ楽しんでます。
僕の仕事などどうでもいいでしょうが…。
そうでもありません。
毎朝行く所があっていいなと思うこともあります。
まさに中流階級ですから。
私の言ったことなど忘れてください。
あなたは?申し分ない人生ですか?まあ例の問題を除いてですが。
貴族の女性に人生など…。
ドレスを選んでお屋敷を訪ね慈善活動をして社交界へ。
でも全ては結婚するまでの腰掛けですわ。
ああ怒らせました?あなたではなく人生に怒ってますの。
(パットモア)ゆっくりこねて。
ワインも冷やせないとは。
ヒューズさんがいないとこうも駄目になるとはな。
(トーマス)食事を済ませたらお祭りに行ってもよろしいですか?ああ分かってるよ。
だが遅くなるな。
ヒューズさんはどこへ?どうでもいいだろ。
(パットモア)ええどうでもいい事ばかりよ。
(デイジー)あ〜!ナイスキャッチ。
我ながらすごい。
どうもありがとう。
何?アッ。
少し元気が出たわね。
すごい運動神経だわ。
スポーツ選手になれたかも。
誰が?トーマスよもちろん。
本当?種目はトレーキャッチかい?マシューさんがディナーのあとお父様とお話ししたいそうよ。
おばあ様が会いに来た件でよ。
母上とかち合ってしまうぞ。
おばあ様も来るの?彼が来たら母上を応接間に引き止めろ。
そううまくいくかしら?アハハハッ。

(ドアの開閉音)
(ドアを開ける音)
(コーラ)使用人たちを早めに休ませましょう。
(バイオレット)でもシビルどうしてなの?学校に行きたいっていうのは?医者の娘じゃないのよ。
家庭教師だけじゃ物足りないんです。
フランス語と礼儀しか学べません。
(バイオレット)それで十分でしょ。
(シビル)でも他にも…。
(バイオレット)銀行業にでも就きたいの?
(シビル)いいえでも立派な仕事だと思います。
(コーラ)アメリカではわけが違います。
(バイオレット)そうですとも。
テント小屋暮らしですものね。
(コーラ)そこから抜け出して学校へ行くのですわ。
(ドアを開ける音)書斎へどうぞ。
お父様に伝えます。
ありがとう。
(ドアを閉める音)
(子供たちの歓声)
(会場に流れる音楽)
(輪投げ屋)さあお客さん。
持ってってくれよ。
狙いはどれだい?あ〜!惜しかったな。
(歓声)
(ジョー・バーンズ)エルシー!エルシーでいいんだよな?そうよ。
もうそう呼ぶ人は少ないけど。
ジョー・バーンズ。
「エルシー」と呼べて光栄だよ。
トーマスは?使用人たちは私の許可を得てお祭りに行っております。
お客様がいらっしゃるとは存じ上げなかったもので。
ああかまわないさ。
めったにない機会だ。
お前も行くといい。
(せきばらい)それで?何と返事した?あれからお話ししてないんです。
とにかくあらゆる資料をあたってみました。
でも異議の唱えようがありません。
分かりきったことだ。
それをどうおばあ様に伝えればいいのでしょうか?母上も人が悪い。
君を巻き込むとはな。
限嗣相続の打倒にわざと失敗したと思われそうで。
誰もそうは思わないさ。
母上以外はな。
メアリーはそう思うでしょう。
僕にひどく腹を立てますよ。
無理もありませんが。
(ヒューズ)アイビーが亡くなってさぞつらかったでしょう。
(ジョー)ああ時間がかかったよ。
息子さんはどう?よく会ってるの?ピーターか?いいや。
あいつがその気なら農場を分け与えようと思ったが軍隊に入っちまった。
知らなかったわ。
幸せそうだよ。
俺は寂しいがね。
(ウエイトレス)お下げしても?ありがとう。
で君の方はどうなんだ?まあ文句はないわ。
旅はしてないけど見聞も広めたし失敗もしてない。
お屋敷では「ヒューズ夫人」と?家政婦長は「夫人」って呼ばれるの。
結婚してないことはあなたが一番よく知ってるはずよ。
ああ。
「バーンズ夫人」にはなってくれなかったからな。
アッ。
(オブライエン)規則違反よ。
運転手は自分のコテージで食事するの。
働き始めて2日だ。
大目に見てやれよ。
まだ仕事が残ってるんだ。
それでもテイラーはわきまえていたわ。
ヒューズさんの留守につけこんでるだけよ。
何してるの?より分けてる。
寿命が来たカラーをね。
着なくなった服はどうなるの?あんたにはいかないわ。
旦那様のお下がりは従者がもらえるの。
確かに。
でも大半は寄付に回す。
善意からだろうけど人助けならカラーを贈っても貧乏人は喜ばないぜ。
フフフッ。
アンナが来ると思ったが…。
元気に働いてくれると思った?今日は無理ね。
まだ寝てる?ええ。
私がお祭りにも行かずここで呪われたお姫様みたいに縫い物をしてるっていうのにね。
そろそろブランソンに車を回させましょうか?ロバートはどこ?ずっとワインを飲んでるわけないわ。
それじゃ酔いつぶれてる頃よ。
書斎におられます。
独りぼっちで?かわいそうだわね。
いえその…。
私たちからお帰りになったと伝えます。
カーソン?マシュー様と一緒におられます。
おばあ様に何とお返事すればいいか?心配しなくていい。
私がごまかしておく。
(バイオレット)あらそう。
いつ私をごまかす技を身につけたの?・
(ノック)
(ドアを開ける音)
(ノック)
(ベイツ)アンナ。
ベイツさん。
(ベイツ)ドアを開けてくれ。
駄目なのよ。
開けていいのはヒューズさんだけなの。
(ベイツ)ちょっとでいい。
渡したいものがある。
アッ。
(ドアを開ける音)ハァ…。
ババレたら…。
し〜っ。
ウフン。

(物音)
(ドアを閉める音)何より不可解なのはあなたよ。
まるでメアリーが相続できないのを喜んでるみたいだわ。
ではどうしろと言うのですか。
ありがとうブランソン。
(ドアを閉める音)
(車が走る音)くたびれきったよ。
メアリーとマシューには寝たと伝えてくれ。
いますぐお伝えいたしますか?いいや。
呼ばれたらでいい。
(ジョー)やろう。
(輪投げ屋)はいいらっしゃい。
そろそろ帰らなきゃ。
こんな時間だもの。
なあまだいいだろ?久しぶりに女の子の前でいいところを見せたいんだ。
フフッ。
それじゃつまり寂しくないのか?大きなお屋敷で働いてるもの。
独りになりたいって思うことがあるくらいよ。
(ヒューズ)やったわ!
(輪投げ屋)おめでとうございます。
はいどうぞ。
それじゃこれで俺を思い出してくれ。
アッ。
何にも無くたってあなたを思い出せるわ。
アァ。
ところで引退したらどうする?村にとどまってお世話してもらうわ。
が売りに出されたら?そうね。
それを言い出したら疫病で死んだり戦争が起こるってこともある。
(2人の笑い)
(トーマス)踏んだとおりだ。
ロミオとデートだ。
(グエン)お兄さんかもしれないわ。
(トーマス)兄貴がいるって話は聞いたことがない。
リザム・セント・アンズに妹はいるが…。
まあ!物知りなんですね。
何が物知りだよ!あいつは君が思ってるようなやつじゃない。
水を差すつもりなの?そんなこと言うなら帰ってよ。
ああ帰ってやる。
戻ってきて!本気じゃないわ。

(ため息)帰らなきゃ。
でもまた会えてうれしかったわジョー。
本当よ。
俺の気持ちは分かってるな。
でもはっきりとは聞いてないわ。
言わんでも分かるだろ。
いずれ言う。
ええ。
返事をもらえるまでパブにいるつもりだ。
慌てなくていい。
1週間待ってもちゃんとした返事をもらいたいからな。
時間をかけて考えてくれ。
そうする。
お約束するわ。
打破するには私法律案を発議すればいいの?所領が危機にあれば議会で通過するでしょうがそうではないので。
つまり私はいないも同然ね。
いやあなたがいないと困る。
とても困ります。
(ドアを開ける音)お呼びですか?ええカーソン。
マシューさんがお帰りよ。
お父様はどこなの?お休みになられました。
バイオレット様が帰られたあとお疲れのもようで。
そうでしょうね。
ありがとうカーソン。
(ドアを閉める音)何のお役にも立てずすみませんでした。
しかたありません。
気に病まないでください。
それは無理です。
とても混乱しています。
それが私の慰めになりますわ。
おやすみなさいマシューさん。
おやすみ。
遅くまですまなかったね。
夕食がまだなんじゃないか?今夜は使用人たちの方がドタバタしておりまして。
バイオレットさんは大丈夫かい?大丈夫とはとても言えない状態だと思いますが。
難しい状況なんだ。
バイオレットさんだけでなく僕らにも。
ええマシュー様。
そう言っていただきうれしく思います。

(ドアの開閉音)
(足音)これで今夜のお勤めは無事終わったわ。
(ベイツ)ウィリアム。
楽しんだか?
(ウィリアム)もう寝るよ。
待て。
何があった?別に。
何でもない。
楽しまれましたか?ええとても。
ありがとう。
みんなも帰ってきたわ。
すぐに戸締まりをしてちょうだい。
ではおやすみなさい。
おやすみなさい。
では。
(メイドたち)おやすみなさい。
(トーマスデイジー)おやすみなさい。
だから目がキラキラしてたと言ったろ。
今何と言った?トーマス。
気に食わないとすぐあれだ。
ヒューズさんに愛人ができたぞ。
ウフッ。
あいつが愛人なの?悪口は君には似合わないぞ。
家政婦長が空席になるぞ。
オブライエンさん昇進したいかい?まあお笑いね。
あの女に恋人が…できるわけないわ。
(足音)
(ノック)
(ドアを開ける音)
(ウィリアム)ほっといてよベイツさん。
今は独りになりたいんだ。
俺に勝とうなんて100年早いぜ。
よく聞けよ。
このうす汚いドブネズミめ!彼に構うな。
さもないとご自慢の歯を粉々に砕いてやる。
脅しているつもりですか?ベイツさん。
だとしたら怖くありません。
すみませんが全然効果なしです。

(鳥のさえずり)ハァ…。
デイジー卓上鍋を用意して。
目の前にありますよ。
私をハメる気かい!?
(ヒューズ)オブライエンアンナの代わりにお嬢様方の着替えをお願い。
いい度胸ね。
私はメアリー様の秘密を知ってるのよ。
何か始める気か?今はやめとくわ。
その格好は何だ?デイジーどこがおかしいと思う?ボタンをかけろ。
かけてよ。

(ドアを開ける音)何か用?奥様からシビル様に伝言があります。
ありがとうオブライエン。
下がっていいわ。
(ドアを閉める音)嫌な女ね。
お母様は何て?彼女を追い払いたくて。
今日これが来ました。
アッ。
フン。
秘書の面接通知ね。
全てお嬢様のおかげです。
でもどうやって行けば…。
とても休暇はもらえません。
病気になればいい。
文句は言われないわ。
えっ!?丸一日アンナを見た人はいない。
1〜2時間なら誰も気付かないわ。
相続の件で味方をしてくれないのはお父様だけよ。
どうして?お前はまな娘だ。
愛している。
イギリス人はなかなかそう言わんがな。
それで?もし私が財を築きダウントンを買ったのなら迷わずお前に譲るだろう。
だがそうではない。
我が財産は名家を築くために働いた者たちの所産なのだ。
それを荒廃させおとしめる権利がこの私にあると思うか?私は管理者であって所有者ではない。
そして課せられた仕事を必死にこなしている。
所領からお母さんの持参金を取り出せばその穴埋めにダウントンを売らねばならん。
それでもいいのか?そしてマシューは所領を持たない伯爵になってしまうのだぞ。
だから私は夫を見つけ出ていけと言うの?マシューと結婚すれば残れる。
私を知ってるでしょ。
人に押しつけられた結婚はしないわ。
私は頑固なの。
自分でも嫌になるほどね。

(ブランソン)思いどおりにする気ですか?ドレスですよ。
昨日の話が聞こえたもので。
お嬢様は女性の権利を支援されているようでしたから。
そう思っているわ。
私も関心があるんです。
これは女性参政権に関する小冊子です。
差し上げます。
ありがとう。
でもお父様には黙っててね。
おばあ様にもよ。
改革と聞くとギロチン台送りになると思ってるの。
何だかおかしな話ね。
革命家の運転手なんて。
ですね。
革命家じゃなく社会主義者です。
今に見ててください。

(ドアを開ける音)
(クラークソン)クローリー夫人。
いらっしゃい。
出直すことにいたしますわ。
モールズリー。
何してるの?その…。
病気なの?
(クラークソン)そうなのです。
具合はどうです?液剤が効かないみたいですの。
これは聞かずにはいられないわね。
(モールズリー)あのう丹毒だそうです。
まあ。
それは気の毒に。
クローリー夫人が硝酸銀の液剤とチンキ剤を処方したのです。
まさか!?鎧でも作ってるの?
(クラークソン)ですが回復していないようですね。
そのようです。
(バイオレット)本当にこれは丹毒なの?それがクローリー夫人の見立てです。
ご自慢の医療知識ね。
有効に使ってますわ。
フン。
お父様はお庭の模様替えをしたようね。
いたしました。
母が亡くなり不用になったハーブ園を芝生に。
それを手伝ってる?はい。
ヘンルーダの垣根を掘り起こしているのね。
なぜお分かりに?ヘンルーダアレルギーだからよ。
丹毒ではなくてね。
手袋をして作業すれば1週間で治るわ。
誤解しないでね。
あなたの熱意には感謝してるのよ。
でも…これからは医者の手に任せた方がよろしいわね。
でも私は…。
それじゃ本当にもう行かないと。
(せきばらい)ごきげんよう。
またね。
ありがとうございました。
(鼻歌)
(マシュー)バイオレットさんのご様子が心配です。
これしきのことでへこたれる母上ではない。
それに母上ももう無駄な抵抗をやめてもいい頃合いだ。
率直にうれしいです。
腰を据える気になったのか?コテージを修復して分かったんです。
ダウントンに…僕の未来を見たいと。
うれしいよ。
最初は僕を財産泥棒と思っていたでしょ?いいや。
運命のいたずらに翻弄された男だと思っていた。
バカげた部分しか見えてなかった。
すみません。
まあ人を食った話だと言えなくもないからな。
すばらしい側面が見えてなかった。
かたくなに変わることを恐れてました。
変わらなきゃ生きる意味もないのに。
そう思うか?私は時々変わりたくないと思う。
僕らがこのコテージを救ったんです。
いい気分ですよ。

(デイジー)トーマスってすてきだと思いません?ユーモアがあるしハンサムだし。
ウン。
歯もピカピカしてる。
やめときなデイジー。
私にはもったいないものね。
じゃなくてもったいなくないんだ。
どうしてです?あいつはあんた向きじゃないしあんたもあいつ向きじゃない。
同じことじゃないですか。
(ため息)相手にもされませんよ。
彼は人生経験豊かなのに私は世間知らずの女ですもの。
多分人生経験が豊かすぎるんだよ。
あいつは女好きじゃないの。
それがせめてもの救いです。
いいこと。
トーマスは迷える魂なの。
どういう意味か分かりません。
アァ。
もういいわ。
何でもないの。
さっさとアイスクリームを作らないとディナーが真夜中になるわ。
(シビル)アッ。
コルセットがきついわ。
アンナそれが済んだら少し緩めてくれない?ウン。
太り始めてきたのよ。
体重は増えてないわ。
服は縮まないわよ。
(ドアを開ける音)一緒に行く?何でコルセットなんてするのかしら?男性はしなくてもちゃんと着こなせるのに。
人によるわよ。
いつものあれよ。
次のセリフは「参政権」ね。
女性参政権の話なら賛成よ。
ハンストなんかしたあげく無理矢理食事させられるハメにならないで。
どう思うアンナ?勇敢な行為だと思います。
ほらね。
ドレス選びはどうなった?見つけたか?もちろんよ。
金曜日には仕上がるって言ってた。
すまない。
マシューと約束があって行けなかった。
(イーディス)コテージの修復作業の方は?みんないい仕事をしてくれてる。
見てくるといい。
(コーラ)毎年何軒か修復するの?マシューが言い出したんだ。
クリップスは嫌がったが実現してよかった。
(イーディス)やる意味があったの?
(シビル)もちろんよ。
これでまた人が住めるわ。
こと人助けにかけては私よりマシューの方が熱心なのだ。
失礼してもう寝るわ。
頭が痛いの。
大丈夫?お薬を持っていくわ。
いいえ。
少し横になればすぐ治るわ。
待って。

(泣き声)まあ泣いたりして。
どうしたの?聞いたでしょ?お父様ったらマシューばかり。
「マシューが」「マシューが」「マシューが」って…。
(泣き声)ねえ分からないの?息子が出来たのよ。
限嗣相続制と闘わなかったわけだわ。
欲しかった息子を得たんですもの。
お父様はあなたをとても愛してるわ。
ならなぜ闘ってくれないの?勝ち目がないと分かってるから闘わないだけよ。
お母様も同じね。
えっ!?私なんか相続人になる価値もないと思ってるんでしょう。
メアリー。
認めたらどうなの?私はいない方がいいって。
結婚する気もないトルコ人に恋した女よ。
あれでもう私はおしまいだわ。
(泣き声)ああ心配しないで。
下へ行ってちょうだい。
「朝には元気になる」っていつもみたいに言ってよ。
いつもならそのとおりになるけど…。
お父様が気にするわ。
(ため息)マシューとけんかしないで。
どうしてなの?いつか彼が必要になるからよ。
ああ分かったわ。
私が落ちぶれたら守ってくれる人が必要になるからってことね。

(ピアノの演奏音)
(ヒューズ)サボってるの?でもいい演奏だったわ。
みんなはどこ?働いてると思います。
あなたはすることがないの?いいえあります。
行ってきます。
トーマスのいじめに負けちゃ駄目よ。
彼は嫉妬してるの。
あなたがみんなに愛されてるから。
1人を除いて。
その子はバカよ。
あなたにふさわしくないわ。
まるで老婆心ね。
今のは忘れなさい。
少なくとも10年間はね。
お優しいんですね本当に。
あなたあってのこのお屋敷だと思います。
心から思います。
お世辞はいいから行きなさい。
カーソンさんに言いつけられてもいいの?ああこの瞬間がたまらないのよね。
そうですねお嬢様。
あなたのもあるわ。
面接にはこれがピッタリだと思う。
着られませんお嬢様。
着てちょうだいよ。
あなたをひとかどの女性に見せる必要があるわ。
その顔は?何があったの?着ないのは行かないからです。
面接を取り消されました。
私よりも適任で優れた人材を見つけたそうです。
次があるわ。
これが現実です。
私よりも適任でなく優れてない人材なんていませんわ。
そんなことないわ。
見てらっしゃい。
私は諦めない。
最初からうまくいく人なんていないわ。
(ドアを開ける音)ランデルの燭台を出したぞ。
ディナー用だ。
ああすまない。
出直してくる。
いいえ。
居てちょうだい。
あなたに聞いてほしい話があるのよ。
中へ入って。
(ドアを閉める音)メイドとしてここに来る前の話よ。
ある農夫と交際してたの。
ダウントンに来る直前彼に結婚を申し込まれたの。
私は農家の娘だから無難な道だったわ。
とてもいい人だったし。
でもダウントンに来てうまくいってたの。
だから辞めたくなかった。
それで彼は他の方と結婚したわ。
その方が3年前に亡くなり先月になって彼が「また会いたい」と手紙をくれたの。
会うことにしたわ。
ずっとそのことを引きずってたから。
それで?この間の夜彼と会った。
食事したあと誘われてお祭りに行ったわ。
ところがどっこい今の彼は昔の面影もなく太った赤ら顔のじいさんだったのか。
昔と変わらなかった。
いい人のままだったわ。
そうね。
少し赤ら顔で背広も見るからに窮屈だったけど。
どうでもいいことよ。
彼自身は…変わってなかった。
そして彼は結婚を申し込み…君は承諾した。
元気でな。
(ヒューズ)いろいろな意味でお受けしたかった。
でももう昔の私ではないの。
うれしかったわもちろん。
でも…私は変わってしまったのよ。
ウン。
人生が君を変えた。
私を変えたようにな。
そのおかげで我々は生きる意味を見いだすことができるのだ。
ではここを去らないのだな。
(ノック)
(ドアを開ける音)お願いします。
パットモアさんが荒れています。
貯蔵庫の鍵の件です。
「料理長なのに持たせない」って。
持たせませんよ。
私が家政婦長の間はね。
ここを去る?そんな暇があったら教えて。
フン。

(パットモア)これ以上もうこんな事やってられっかってんだ!なんでシビルは下りてこないの?新しいドレスが絡んでるわね。
ウン。
フー。
シビルを置いていこう。
パットモアさんに悪いからな。
料理の方が遅れるかもしれないわよ。
分からないでしょ。
おいしい料理でしょ。
食べ慣れない?ウフフッ。
ウフフッ。
(ドアを開ける音)こんばんはみなさん。
まずタイタニックが…。
もう蒸し返すのはやめて。
そしてトルコ人の紳士です。
周りで死ぬ方が多すぎませんか?ベイツに盗みを見られたんだ。
告げ口されたの?まだだ。
なら手を打つのね。
彼をハメるの。
イーディス様には同情するよ。
私も。
亡くなったパトリック様を狙ってたとか。
愛してたの。
何があった?でも彼はメアリー様と婚約してたの。
なぜメアリーの秘密をあなたが背負うの?
(泣き声)かわいそうに。
心から同情するわ。
(コーラ)イーディスよくストラランさんのお相手をしてくれたわ。
うぬぼれるんじゃないわよイーディス。
やいてるの?2014/06/01(日) 23:00〜23:51
NHK総合1・神戸
ダウントン・アビー 華麗なる英国貴族の館(4)「移りゆく心」[二][字][デ]

20世紀初頭、貴族と使用人が繰り広げる愛憎劇をリアルに描いた大ヒット英国ドラマ。家政婦長ヒューズの昔の恋人出現!?彼女は屋敷を出て、新たな人生を選ぶのか?

詳細情報
番組内容
バイオレットは限嗣相続制打倒を模索し、あろうことか弁護士である相続人マシューに調査を依頼。女性の権利向上を支持する三女シビルは、新調するドレスを母の意見ではなく自分の好みで選ぼうと考える。村で祭りが開催され、使用人たちも出かけることに。ウィリアムはデイジーを誘おうとするが、トーマスが邪魔をして先に誘う。トーマスに憧れているデイジーは大喜びだ。家政婦長ヒューズは昔の恋人と再会し、将来について悩む。
出演者
【出演】ヒュー・ボネヴィル…玉野井直樹,エリザベス・マクガヴァン…片貝薫,ミシェル・ドッカリー…甲斐田裕子,ローラ・カーマイケル…坂井恭子,ジェシカ・ブラウン・フィンドレイ…うえだ星子ほか
原作・脚本
【脚本】ジュリアン・フェローズ,シーラ・スティーブンソン
監督・演出
【演出】ブライアン・ケリー
制作
〜イギリス カーニバル・フィルムズ/アメリカ マスターピース制作〜

ジャンル :
ドラマ – 海外ドラマ

映像 : 1080i(1125i)、アスペクト比16:9 パンベクトルなし
音声 : 2/0モード(ステレオ)
日本語
サンプリングレート : 48kHz
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英語
サンプリングレート : 48kHz

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