聖母・聖美物語 #45【恋の静岡篇〜女の覚悟】 2014.06.02

(女性)心の奥の奥まで清い人っているんかなって逆に思ってしまいます。
(男性)うちのおかんは聖母ではないんで。
仲はいいですよ。
はい。
(女性)私でしょう。
アハハ。
私でしょう。
(女性)子供に恵まれなかったもんですから母親のような気持ちで別れた主人をずっと見守っていますね。
はい。
(愛美)あんたのために作ったんじゃない!
(陽)ママ。
(峻)このまま黙って母さんのやりたい放題にさせておくの?
(峻)そんな伯父さん僕は嫌いだ!
(繁郎)峻君。
今日一日陽と一緒にいてやってくれないか?僕もこのままでいいとは思ってない。
君たちがちゃんとご飯を食べて清潔に安全に暮らせるようにしなきゃいけない。
(峻)どうするの?とにかくおばあちゃんに帰ってきてもらおう。
知ってるんだね?どこにいるか。
うん。
お休みの日なのにごめんな陽。
峻君の言うこと聞いていい子にしてて。

(物音)
(波津子)あなた何やってんの?
(諏訪)何で大奥さまが?
(波津子)情けない。
何だってそんなまねを?
(波津子)待ちなさい。
待ちなさい。

(店主)あなたみたいな人がこんなとこに?
(聖美)はい。
お願いします。
(店主)生臭くなっちゃって大変だよ。
(聖美)大丈夫です。
よろしくお願いします。
(諏訪)弁護士先生に続いて大奥さままで。
柳沢家にもう聖美の居場所はない。
そう思ったのは僕のおごりだった。
本人も身に染みたでしょう。
口先だけの男に唆されて血迷ってバカなことしたもんだって。
(波津子)それを思い知らせるためにこんなまねを。
大した額が入ってるわけじゃなし。
(波津子)やらないわよね普通お金目当てでこんなこと。
いったい何やってたの?酒を飲んで女を抱いてホームレスと一緒に公園で寝て。
わざと自分をおとしめて?そういう人間なんですよ最初から。
ふ抜けはふ抜けらしく自堕落に生きるのが似合いです。
責任を感じないの?聖美さんに。
ついてこいってあなたが言ったんでしょ?幸せにするつもりだったんでしょ?あなた自身聖美さんと幸せになるつもりだったんでしょ?それをほんのちょっとしくじったぐらいで男がそこまで落ちるなんて。
知ってしまったんですよ。
俺って男の存在自体まやかしだったってこと。
医療というものに命懸けで向き合っていたつもりだったのに本当はうわべだけだった。
僕は偽物の医者だったんです。
あなたの言う本物の医者がこの世の中にどれだけいるのかしら?奇麗なことばっかり考えてたら医者なんかやっちゃいけない。
医療なんて飯の種。
あの弘明が言ってることは案外正しいのかもしれないわ。
柳沢に戻るつもりはないわよ聖美さんは。
けさから街へ働き口を探しに行ってる。
ここに腰を据えてあなたの帰りを待つんですって。
常識も倫理もくそ食らえって。
陽のためにあそこまでやったあの人があの子の元へ帰らずあなたを待つって言ってんの。
面倒なことが起きると男はすぐに逃げて何もなかったことにしようとする。
でも女は違う。
一度選んだ道を何とか全うしようと必死でもがく。
柳沢でももがいてもがいてもがきぬいてその末にあんたを選んだ。
女にとってその覚悟は男が思うよりずっと重いもんなのよ。

(波津子)《常識も倫理もくそ食らえって》《陽のためにあそこまでやったあの人があの子の元へ帰らずあなたを待つって言ってんの》《陽。
走るの速くなったね。
すごいね》
(陽)《もう1回読んで》《えっ?もう1回?》《もうしょうがないな。
じゃあもう1回》ああーっ!
(従業員)あんたいったい何やってんだよ!何だよこいつ?
(諏訪)放せ!
(店主)やめなさい。
(諏訪)放せっつってんだ!公ちゃん。

(店主)おう。
表へ出せ!
(従業員)出ていけこの野郎。
おら!おい!
(諏訪)あっ。
待って。
公ちゃん。

(走行音)母さん。
(波津子)あんた来たの。
何ですか?その格好は。
遅くなりました。
何とか仕事見つかって今日からって…。
あなた。
やあ。
母さんを迎えに来たんだ。
ああ。
あっ。
全部話したわよ。
諏訪さんのこと。
正直何て言っていいか。
聖美はきっと彼とうまくやってるだろうって思ってたから。
あの人来たのよ。
さっきここへ。
えっ?部屋ん中を荒らし回って手提げ金庫のお金洗いざらい持っていこうとしてた。
お金を?それだけやればあなたが見限ると思ったんじゃない?もう戻るつもりはないのかも。
もしそういうことだったら…。
もしホントにそうだったら聖美も帰ってこないか?母さんと一緒に。
何言ってんの?あなた。
ちょうどいいじゃないか。
諏訪さんとのこと片が付いたんだったら。
ちょうどいいって。
あんたそんな簡単に気持ちの整理ができると思ってんの?そうかもしれないけど状況が状況なんだし。
状況?母さんから聞いてると思うけど君がいなくなってからむちゃくちゃなんだうちの中。
母さんだってそれで家出を。
愛美のことね。
荒れ放題だよ。
けさはとうとうみんなの食事作るのをやめたって。
ゆうべも僕とかなりやり合ってね。
ハァ。
そのせいだと思う。
聖美だって陽のこと心配だろ?病後のあの子を食事もまともに出ないような家に置いとけないだろ?だから帰ってこいっていうの?母親なんだから何とかしろって一度出てったこの人に。
だいたいあんたプライドってもんがないの?えっ。
プライド?何なのよ?諏訪さんがいなくなったからこれ幸いと帰ってこいって。
本当に戻ってきてほしいんなら私じゃなくて最初から聖美さんを迎えに来なさい。
諏訪さんと対決するぐらいの気持ちで駆け付けてきなさい。
で返さないって言われたら2〜3発ぶん殴って今度はあなたが奪い返してくればいいじゃない。
その気概も気迫も持ち合わせちゃいないくせにそっちが駄目なら都合よくこっちって。
女をなめるのもいいかげんにしなさい。
いや。
そういうつもりは。
僕はただ聖美に…。
お世話になったわね聖美さん。
こんな話聞かされたらあなたもつらいでしょ。
今すぐ陽のところへ飛んで行きたいって。
母親だったらそう思わないはずがない。
でもそれじゃ筋が通らない。
あなた一度私の申し出をきっぱり断った。
それだけ諏訪さんに思いがあるんなら中途半端な気持ちで戻ってきてほしくない。
こうと決めたら流されずに意気地を通す。
それが女の生き方よ。
支度してきます。
ぐうの音も出ないよ。
母さんが言ったとおり正直しめたって思った。
諏訪さんのこと聞いて。
完全に見透かされてるよな。
流されずに意気地を通すなんて僕にはできない。
諏訪先生と殴り合って聖美を取り返そうなんてそんな勇気もない。
でも君に帰ってきてほしい気持ちはホントだから。
あれからずっとこうして持ってたんだ。
それ私の?もし君が『羽衣』の天女だったら奪われた羽衣は陽であり陽の命を救ってくれたひかりなんだろうね。
母親である聖美が本当の聖美。
もう一度羽衣を身に着けて本来の姿に戻った聖美を僕は見たい。
繁郎さん。
おいしい?・ただいま。
(陽)パパ。
うん。
遅くなってごめんな陽。
いい子にしてた?
(陽)うん。
うん。
陽。
(陽)おばあちゃん。
(波津子)いやぁ。
ただいま。
ごめんね。
ずっと留守にしてて。
(峻)おかえりなさい。
(波津子)ああ。
ただいま。
いやぁ。
峻ちゃん。
ご苦労さまだったわね。
うわ。
夕飯作ってくれたんだ。
うまそうだな。
えっ?伯父さん。
おなかすいてるの?うん?ヘヘヘ。
おばあちゃんも食べる?
(波津子)ええ。
頂くわ。
すぐ作る。
ちょっと待ってて。
伯父さんも手伝うよ。
陽。
もう一度ぎゅうしてくれる?
(陽)うん。
(波津子)うん。
うーん。
フフフ。
さっきのぎゅうはおばあちゃんの分。
今度のぎゅうは…。
(陽)誰の分?
(波津子)うん。
陽が元気になるおまじない!フフフ。
アハハ。
うん!
(峻)けさはごめんなさい。
悪いのは母さんなのに伯父さんのこと責めたりして。
当たり前だよ。
峻君が怒るのは。
結局大人って計算ばっかりしてるんだよな。
計算して駆け引きして自分の都合のいいように物事を運ぼうとする。
だけど峻君はいつだって真っすぐに純粋に自分が正しいと思ったことを堂々とやる。
僕が?けさのこともそうだし伯母さんがいなくなってすぐに住所を見つけだして写真送ったこともそう。
ああいう真っすぐなメッセージを僕も送らなくちゃいけなかったんだ。
伯母さんに。
伯母さんに会った。
えっ?おばあちゃん伯母さんのところに行ってたんだ。
そうだったんだ。
帰ってきてほしいって言った。
僕の気持ちうまく伝わってるといいんだけどな。
おばあちゃん呼んでみんなで食べよう。
さあ。
(愛美)どうするつもりなの?僕は今日から下で寝るよ。
ベビーベッドがあるから君とひかりはここの方がいいでしょ?
(愛美)姉さんに会ったから?他の男のものになった人に義理立てするの?私は女じゃないんでしょう?だったらいいじゃない。
気にしなくたって。
待つことにしたんだ聖美を。
諏訪先生とのこと気持ちの整理がきちんとつくまで。
何なの?気持ちの整理って。
まさか壊れたの?あの2人。
(愛美)壊れたから平気な顔して戻ってくるっていうの?冗談じゃない。
それじゃ私はどうなるのよ?また元通りのぐちゃぐちゃになって2人してひかりの奪い合いをしろっていうの?そうならないために君の立場をはっきりさせる。
それしかないんじゃないかな。
どういうこと?私の立場って。
君がひかりのお母さんだってこと。
ひかりは陽の命を助けるために体外受精で君に産んでもらった子だ。
それを無理やり隠そうとするからおかしなことになる。
本気なの?時機が来たらホントのことを話す。
陽にも。
もちろんひかりにもだ。
子供たちにまで。
陽はまだいいわよ。
でもひかりは。
自分は病気のお兄ちゃんを助けるために生まれてきたってこの子が知ったら。
そのためだけに生まれてきたわけじゃない。
(愛美)陽のことがなかったらこの世に存在しなかった命なのよ。
それならいっそ私たちが不倫してできた子ってことにした方がまだ。
下手な嘘をつけばもっと傷口が広がるよ。
事実を明かすのは苦しい。
でもその上で一緒に背負って守っていくしかないんだ。
僕と聖美と君の3人で。
陽もひかりも。
もちろん峻君のことも。
何で?それでどうやってこの子が幸せに生きていけるっていうの?・
(ノック)
(愛美)うんっ。
峻。
(峻)母さん。
僕たちここを出ていかない?
(愛美)えっ?
(峻)2人でこの家を出ていかない?契約解除?
(久山)何でも以前からここを取り壊して新しい物件に建て直したいとオーナーさんがお考えだったようなんです。
立ち退けってことですか?
(久山)あっ。
諏訪公一さんの奥さまでよろしいですよね?はい。
実はご主人の方から本来の借り主さんに退去の旨ご連絡があったそうなんですが。
「かすみに紛れてうせにけり」それがあなたの選択。
あなたの答え。
じゃあ私は?《もし君が『羽衣』の天女だったら奪われた羽衣は陽であり陽の命を救ってくれたひかりなんだろうね》《母親である聖美が本当の聖美》《もう一度羽衣を身に着けて本来の姿に戻った聖美を僕は見たい》本当の私。
羽衣をまとった本来の私の姿。
2014/06/02(月) 13:30〜14:00
関西テレビ1
聖母・聖美物語 #45[字][デ]【恋の静岡篇〜女の覚悟】

繁郎(原田龍二)の説得で聖美(東風万智子)が柳沢家に帰ってくる。怒りをあらわにする愛美(三輪ひとみ)はすがる峻(谷藤力紀)を置いて出て行く。そして10年が経ち…

詳細情報
番組内容
 峻(谷藤力紀)は、愛美(三輪ひとみ)に対して煮え切らない態度を取る繁郎(原田龍二)に怒りをぶつける。峻の必死の抗議に、繁郎は一つの覚悟を決める。
 聖美(東風万智子)は、波津子(丘みつ子)の家に帰ってこないかという提案を断り、改めて諏訪(古山憲太郎)と生きることを選ぶ。地元の商店でパートとして働くことを決め、諏訪との新生活に備えるが…。
番組内容2
 診療所に無精ひげを生やし、憔悴した様子の諏訪が現れる。ばったりと波津子に出くわして驚く彼の手には、金庫から抜き取ったわずかばかりの金銭が握られていた。その姿に波津子は、諏訪が何を考えているか見抜く。さらにその直後、繁郎も診療所にやって来て、聖美に対して帰って来てほしいと懇願する。
出演者
柳沢聖美:東風万智子
森尾愛美:三輪ひとみ
柳沢繁郎:原田龍二
柳沢弘明:金子昇
柳沢波津子:丘みつ子
星川真輔:風間トオル ほか
スタッフ
企画:横田誠(東海テレビ)
原作・脚本:いずみ玲演
演出:岡崎成克
プロデュース:西本淳一(東海テレビ)
中頭千廣(TSP)
神戸將光(TSP)
齋藤頼照(TSP)
音楽:辻陽
主題歌:「炎の花」ハルカ ハミングバード(ユニバーサル ミュージック)
制作著作:TSP
制作:東海テレビ
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ジャンル :
ドラマ – 国内ドラマ

映像 : 1080i(1125i)、アスペクト比16:9 パンベクトルなし
音声 : 2/0モード(ステレオ)
サンプリングレート : 48kHz

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