生字幕放送でお伝えします岩渕⇒こんにちは「くらしきらり解説」きょうは下がる年金、どうなる老後というテーマです。
政府はきのう、私たちが将来受け取る、年金額の見通しを公表しました。
担当は藤野優子解説委員です。
藤野さん、きょうは下がる年金ということですが私たちが将来、受け取る年金ちゃんと老後の生活ができるくらいもらえるんでしょうか?藤野⇒なかなか厳しい質問ですね。
今回5年に一度の年金の財政検証つまり今の年金制度がこの先も大丈夫なのかというのをチェックしたわけだったんですが結果を見ますと制度そのものは破綻しないということですがしかし老後の生活を支えるだけの年金額かといわれるとこのままではとても厳しいということが改めて明らかになりました。
とても厳しい。
といいますのも、これからおよそ30年かけて厚生年金ではおよそ2割、国民年金では3割も年金額が下がっていくということです。
国民年金は3割も減るんですね。
そうですね。
実際どのくらいの年金になるか見ていきます。
今回、いろいろなケースいろいろな経済前提で設計が行われたのでほぼ平均的なケースを見ていきます。
まず厚生年金です。
今年度65歳になって年金を受け取り始める人がどのくらい年金を受け取れるかといいますと40年間夫がサラリーマンで妻も40年間専業主婦だったという世帯の場合今の現役世代の男性の平均の収入の63%の年金を受け取れるということになっています。
これが今ですね。
そうですね。
金額にして夫婦で合わせて21万8000円です。
これがこれからだんだん下がっていきます。
2043年度に65歳になって年金を受け取り始める人今でいえば30代半ばくらいの人です。
その人たちの年金はこのように51%に下がります。
実質的に年金は2割下がるということなります。
30年後、こうなるんですね。
今の年金額とあえて比較するために今の物価、賃金が続いたと同じだと仮定して単純計算しますと年金額は17万6000円ということになります。
こんなに下がるんですね。
もちろん賃金や物価が上がっていけばこの年金額も増えていきます。
政府の推計でも、そういう推計にはなっていますが2割30年かけて減るということには変わりがありません。
ショックです。
さらにもっと厳しいのは国民年金です。
こちらも見ていきます。
今年度65歳になって年金を受け取り始める人40年間きちんと保険料を納めた人の場合満額でひとつき1人当たり6万4000の年金を受け取ることができます。
こちらもだんだん減っていきます。
30年後、2043年度から年金を受け取り始める人の場合今より3割年金が下がることになります。
こちらもあえて今の年金と比較するために物価や賃金がそのままと仮定して単純計算しますと1人当たりひとつき4万5000円という実質的な年金額になります。
これはこれから年金を受け取る人たちが対象になるんですか?残念ながら違います。
今すでに年金を受け取っている人も毎年少しずつこのように年金額が下がっていきます。
厚生年金ですと2割以上国民年金だと3割以上30年くらいかけて下がっていきます。
そういう見通しです。
みんなが対象なんですね。
そういうことです。
この年金でどうしたらいいんでしょうね。
大変深刻なんですけれども今回の推計でも例えば出生率が今よりも上がったり経済成長が順調に続いた場合また女性や高齢者の多くが長く働き続けられるような社会になったとすれば年金もやや改善されるという推計が出ています。
そういう対策をもっと積極的に取り組んで進めていかなくてはいけません。
それでもやや改善する程度なんですよね。
そうなんですよね。
そこで厚生労働省はこれからの制度の見直しの議論のたたき台に年金の受け取り額を少しでも増やしてもらう案というのをいくつか提案していました。
増やすというのはどういう案ですか?いくつもあるんですけれども今回2つ紹介します。
1つは、できるだけ保険料を長く納めてもらうということです。
受け取り額を増やそうという案です。
具体的にはどういうことですか。
年金の加入者全員が納めることになっている国民年金の保険料今は20歳から60歳までずっと払い続けるということになっていますが、これをさらに5年間延長して65歳まで払うということにしてはどうかという案です。
65歳まで払うと受け取り額はどのくらい増えるんですか?5年間きちんと保険料を納めたと仮定しますとひとつきの年金額が今の価値で考えますと、ひとつき7000円程度、国民年金だけを受け取っている人たちを考えると月に7000円程度増額となります。
もう1つの案については年金の受け取り開始の時期を個人の選択で、今よりもっと遅らせてもらってはどうかという案です。
ただでさえ少ない年金額なのにもらえる時期も遅くなるわけですか?あとから年金を受け取ることによって毎月受け取る年金額を増やせるという仕組みが今もあるんですね。
この話は誤解されやすいんですが受け取る年齢の標準は65歳からです。
この標準の年齢をさらに遅らせるという点ではなくて個人の選択、個人の希望で65歳から70歳までの間で受け取り開始の時期を選ぶという制度が今もあります。
自分で決められるんですね。
ちなみに1年遅らせますと一生涯受け取る金額がおよそ8%増えます。
こうした制度をみんなに活用したうえで余力のある人についてはまた働いている人については75歳まで遅らせるということです。
そういったことができるようにしてはどうかという案を検討していこうということです。
どちらの案も個人の負担が重くなるという話ですよね。
そういうことです。
保険料の支払い期間を長くするというのはそれだけ保険料の負担が増えるということです。
受け取り開始を遅らせるというのも年金を我慢してできればもっと頑張って働いてくださいということです。
確かにこれからは高齢者にもっとできるだけ長く働いてもらって社会を支える側に回ってもらおうという考え方はもちろん大事だと思います。
それに向けて頑張って努力をしていかなくてはいけないという必要性もあります。
ただ足元を見てみますと今65歳までの雇用の延長を段階的に進めている時期なのでこれを70歳を超えて75歳までということになりますと本当に働ける場というのがどのくらいあるのかというのもあります。
また75歳まで働くのが果たしていいことなのかという問題もあります。
元気でいつまでも働けるというのは、すてきなことだと思いますが果たして75歳まで働くことがみんなにとって幸せなことなのかというと考えてしまいますね。
そう考える方もいらっしゃると思います。
個人の希望は尊重しなくてはいけません。
年金制度の中でどこかでそこだけで変えようとしても社会の仕組みを大きく変えていかないとなかなか実現できないと思います。
働き方をこれからどうするのか個人の生き方を含めて、今後の年金制度をどうすればいいのか。
考えていく時期にきていると思います。
次回のテーマは、こちらです。
2014/06/04(水) 10:05〜10:15
NHK総合1・神戸
くらし☆解説「下がる年金 どうなる老後」[字]
NHK解説委員…藤野優子,【司会】岩渕梢
詳細情報
出演者
【出演】NHK解説委員…藤野優子,【司会】岩渕梢
ジャンル :
ニュース/報道 – 解説
情報/ワイドショー – 暮らし・住まい
情報/ワイドショー – 健康・医療
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