捜査回避 2014.06.04

(井上刑事)ガイシャは前田良子39歳…川崎駅前にあるスナックのママです。
(阿久津警部補)凶器は?
(鑑識)これが首に…。
(山岡警部)ナベさんホシは顔見知りらしいなあ。
(田辺啓吾)ほれてたようですね。
一番いいハンカチを選んでますから。
(笹原刑事)容疑者浮かびました。
50代男性。
ガイシャのスナックの常連で週に3日はここに…。
(玉野刑事)名前は竹井昇。
勤務は三水信用金庫渋谷支店次長。
名刺を大家さんに渡していました。
大家に名刺を渡すというのは浮気じゃなく結婚を考えていたと…。
さすが係長ドンピシャですよ。
2人とも離婚経験者で周囲は再婚すると思っていたようです。
竹井の自宅の住所だ。
退職金はすべて前借りしていたらしい。
貢いだんだろう。
なるほど。
金の切れ目が縁の切れ目か。
よし竹井を任意で引っ張るぞ!人を殺してノコノコ家に帰りますかね?家にいなけりゃ令状取って指名手配するさ。
(玉野)阿久津が主任になってから県警は荒っぽい。
追いつめて自殺でもされなきゃいいが…。
やりましょう。
(竹井昇)すみません。
お手数かけましてもう大丈夫です。
震えはしばらく続きます。
筋肉痛です。
人を殺すには相当力がいりますから。
その包帯の下の手の甲にはひも跡が赤く残ってるはずです。
竹井昇さんですね?刑事さんですか?事情は署の方でお伺いしましょう。
この海には…きっとまた来られますよ。
人生の黄昏を前にこの男は道を迷った
刑事である私もまた同じような惑いの中にあった…
はいお疲れさん!
(一同)お疲れさまです!
(大河内署長)はいはいご苦労さん。
いただきます。
今度もナベさんのおかげですよ。
そうか。
おい警部昇進試験はまだ受ける気にならんか?いや今で十分満足してますよ。
そうか…。
なんだいいネクタイしてるね。
手作りか?古着のリフォームですよ。
なかなか趣味のいい女性だな。
あれ彼女のプレゼントですか?
(井上)初耳ですね。
何言ってるんだよ。
署長は誤解なさってるんだよ。
(一同笑い)ゆっくりやってくれ。
(一同)ありがとうござました。
ナベさん署長は何もかもお見通しだとよ!田辺係長。
スタンドプレイは困りますな。
スタンドプレイ?被疑者の潜伏先がわかったら県警に知らせるのが組織捜査のセオリーでしょ。
そっちが勝手に出てったんじゃ?何かわかったら連絡よこせばいいだろっ!係長はそっちのミスをフォローしたんです。
立派なチームプレイですよ。
ミスだと?阿久津さん…。
私も竹井の居場所に確信はなかった。
だから連絡が遅れた。
それだけだ。
田辺先輩10年前県警から所轄に移られたのはあなたの希望だ。
私たちが来る以上所轄は一課の指示に従ってもらいますよ。
よろしいですね。
(木島正男)なあ衿子10万ばかり貸してくれよ。
(鈴川衿子)そんな現金あるわけないでしょ。
5万でいい。
頼むよなあ…衿子…。
(笑い)
(衿子)また難しい事件なの?いや…。
このネクタイ署長に褒められたよ。
署長さんに?ああ…。
勘の鋭い人でね君の存在も気づかれたみたいだ。
あっ閉めようか?ううんいいの。
子どものころね…こんなふうに暖かい部屋から顔だけ出して冬の風に当たるのが好きだった。
私病弱であまり外に出られなかったから。
日本海を渡って来た風ってね針みたいに肌に突き刺さってそれがとても気持ちいいの。
今度の週末一緒に君の田舎に行ってみようか?ご両親のお墓参りもしておきたいしな。
来週はうちの娘にも会ってもらいたい。
まるでプロポーズね。
そろそろ1年だ。
きちんとしたい。
このままじゃ…いけない?…結婚考えてなかったのか?一度で懲りたわ。
もうこの話はおしまい。
ねえ…私が残業で疲れて帰ったとき田辺さんこれで私の足の裏を叩いてくれたでしょ?自分でやるより誰かに叩いてもらった方がずっと気持ちがいいってことがわかった…。
あのときねこの先も田辺さんと一緒に生きていきたいなあと思ったの。
だったら…。
あなたには娘さんがいるじゃない。
俺たち2人の話をしてるんだ。
俺はやり直したい。
10年前女房に死なれてからこんな気持ちは初めてだ。
真剣に考えてくれなあ衿子。

(田辺佐織)お父さんこんなとこ寝ちゃダメだろ!風邪ひくぞほらお父さん!ネクタイは?ネクタイだよ今朝締めてったじゃん。
また酔った勢いでほうり投げてきたかぁ?そのようだな。
すまん。
私に謝ってどうするのよ。
彼女に言い訳考えといた方がいいんじゃないか?なんだ佐織お前知ってたのか?何ニヤついてんだよ。
お前に話しておきたいことがある。
大事な話ならついでみたいに言わないで。
合宿から戻ったらじっくり聞く。
鍵かけてさっさと寝てくれよな。
(加賀谷巡査)管理人さん!どこですか?
(管理人)5階です。
ここです。
(インターホンの音)鈴川さん!交番の者です。
ドアを開けてください鈴川さん!お巡りさんやっぱおかしいよ。
電話にも出ないし…日帰りの旅行でも私に一声かける人なんだから。
鍵開けてください。
(管理人)ああっはい。
鈴川さん!勝手に上がるよ!すっ…鈴川さん!?
(永森美由紀)おとといの朝佐織ちゃんが山登りの格好でうちに寄ったんだけど…私になんて言ったと思う?まさか借金でも?「お父さんを幸せにしてやってください」ですって。
いきなりよ。
どういうことなの田辺さん?申し訳ない。
あいつとんでもない勘違いを…。
そりゃ相手が私じゃないってことは知ってるわよ。
誰なの?つき合ってる人いるんでしょ?まさか婦警さんじゃないでしょうね?係長!殺しです!
(パトカーのサイレン)阿久津先輩!よお元気か?知り合いか?
(加賀谷)田舎が同じなんです。
(パトカーのサイレン)おおっごめんよ。
登戸3丁目係長のお宅もこの近くですよね?ガイシャは30代女性薬剤師のようですね。
ナベさん…!ああ…。
オヤジさん署長ちょっとお話が…。
そうか例のネクタイの女か?はい鈴川衿子さんです。
再婚を考えていました。
署長捜査規範第14条に基づいて田辺は捜査から外した方が。
捜査の回避か…やむをえんな。
はい。
俺たちに任せろ。
なんなの?その捜査なんとか14条って?じゃあ14条の説明をしますよ。
警察官は被疑者被害者その他事件の関係者と親族その他特別の関係にあるためその捜査について疑念を抱かれる恐れがあるときは上司の許可を得てその捜査を回避しなければならない。
イヤだね暗記してんの?ちょっと…その「捜査に疑念を抱かせる」って何?例えば俺とママがつき合ってるとしてさ…。
まさか…。
(玉野)例えばだって…。
仮にママに弟がいたとする。
悪い仲間に脅されて盗みの片棒担ぎ捕まって俺が調べた。
ママの弟は見張り役だし取り調べにも協力的だった。
裁判の結果他の仲間は実刑だが弟には執行猶予がついた。
当然じゃない無理矢理誘われたんだし。
ところが仲間がゴネ出した。
アネキのコレがデカだからって。
ああ〜悪いのに限ってそういういこと言うのよね。
身内や知り合いが関係した事件は警察官はタッチしないんですよ。

鈴川衿子と出会ったのは1年ほど前だった…
〔あなたたしか薬局の?〕〔はい〕〔刑事さんだったんですか?〕〔何かお困りのことでも?〕〔去年の秋から妹が失踪しておりまして身元不明の遺体を確かめに…。
別人でした〕〔もう1年も捜してるんですか?〕〔妹さんとはよほど仲がよかったんですね〕〔いいえ。
むしろ…憎みあっていました〕〔私は両親にでき愛されて育ちました〕〔体が弱くて病気がちでしたからふびんだったんでしょうね〕〔それが5つ違いの妹にはねたましかったんだと思います〕〔会えば必ずケンカになりました〕〔でもそんな妹が突然目の前からいなくなると私いてもたってもいられなくなって〕〔わかります〕〔私も急な病気で家内を亡くしました〕〔仕事にかまけてちっとも構ってやれなかったんでこたえましたよ〕よりによってお前さんが再婚を決意した矢先に今回の事件ってわけか。
発見時現場は密室だった。
部屋の鍵は電磁式で簡単にスペアは作れない。
その鍵は都合3つ。
ひとつは管理人。
ひとつは遺体のポケット。
そしてもうひとつはガイシャの愛人である田辺係長あなたが所持していた。
さらにあなたは事件当夜ガイシャと口論した。
その争いの際に壊れたと思われるグラスの破片からはガイシャとあなたの指紋しか検出されていない。
管理人によれば事件当夜のガイシャの客は田辺係長と彼女の別れた亭主だけです。
田辺係長が亭主よりも後に訪問したことも確認されてます。
元亭主がマンションを出たことは確認されてない!しかし現時点では田辺係長も相当に疑わしい。
課長事情聴取をしておくべきじゃないでしょうか?聴取は今してるじゃないですか!では立ち会わせていただく。
私ひとりでは役不足だと言うのかね?聴取の内容は書面で提出願いますよ。
すみませんオヤジさん。
なに野郎がオシメしてるころからこちとらデカやってんだい。
ナメられてたまるか…。
それよりナベさんガイシャに約1千万の借金があることお前さん知ってたか?1千万?いいえ…。
そんな大金。
マンションのローンでも?まっとうな債務じゃないな。
なんせ借金の相手は評判の悪いサラ金業者だ。
そんなところで何やってる?
(木島)待ちくたびれたよ。
あんたは?あの夜エレベーターの前で会ったろ。
じゃああんたが衿子の?そうだよ別れた亭主の木島だよ。
おたくのおかげで俺は犯人扱いだ。
どうしてくれるっ!私は捜査を外れている。
とぼけるなっ!仲間の刑事とグルになって俺にぬれぎぬを…。
あっ…!お父さん交番に電話したよ!大丈夫だ入ってなさい。
さあ。
私はあなたの存在すら知らなかった。
あの晩は金を無心に行ったんですか?いいだろ別に。
あいつの妹の借金の返済についちゃ俺が保証人なんだよ。
じゃあ衿子の1千万の借金は…?妹のだよ。
姿消したから衿子が肩代わりしたんだ。
そんなことどうだっていいんだ!また犯人扱いしたら現職の警官が容疑者ってことを世間に…。
そこで何してるんですか?田辺係長新町交番の加賀谷です。
おけがは?大丈夫だ。
加賀谷くんこの人は少し悪酔いしてるだけだ。
では自分が駅まで送り届けます。
頼む。
さあ来なさい。
山から戻って美由紀さんの店へ行ったの。
お父さんの相手美由紀さんじゃなかったのね。
早とちりしたおわびに今晩はじっくりつき合ってる人の話を聞くつもりだったのに。
亡くなったんですってね。

(阿久津)「女性薬剤師を殺したのは川崎北署のK.T刑事だ」「警察は身内をかばって真相を隠している」「マスコミはこんな不正を許していいのか!?」「警察の犯罪を告発する市民の会」今朝県内にある主要新聞社通信社放送各社の支局に配信されました。
発信元は川崎市内のコンビニですが防犯カメラが不鮮明のため特定はできませんでした。
おい。
こんなものデマに決まってるんだろう!
(篠田警視正)ですが署長田辺係長が名指しで告発されたいきさつを説明しないことにはマスコミが…。
(阿久津)私も同感です。
田辺係長が事件関係者であることは捜査の最高機密です。
それが漏れた以上我々もそれなりの姿勢で臨まないと…。
ガイシャの別れた亭主はなぜナベさんの自宅を知ってたんだ?つけられたのか?昨夜は待ち伏せでした。
じゃ野郎がホンボシじゃねえか。
お前さんの行動を周到に調べて罠かけた。
しかし衿子を殺す動機は?生命保険だ。
彼女が妹さんの借金を肩代わりした際に保証人として木島の名義を借りた。
その見返りとして木島を受取人にする保険に入ったんだな。
ほらね衿子のマンションで見つけた証書のコピーなんだけどね。
野郎3千万受け取れるんだよ。
木島は離婚後証券会社をリストラされて再就職もうまくいかずバクチにのめり込んでた。
だから保険金はノドから手が出るほど欲しかったろうな。
本人はなんと?田辺さん。
第1取調室に来てください。
調べ室だって?阿久津さんあんたうちの係長を被疑者扱いするのか!これは本部長命令だ。
座ってろ!私は納得できませんね。
30年もデカをやってりゃ殺しをやったかどうかぐらいわかりますよ。
田辺はシロです!そんな勘に頼った言葉が記者会見で通用するか!
(阿久津)これは一所轄署の問題じゃない。
(阿久津)県警全体の威信を問われているんだよ!こんなものが出回っていたんですか…。
どうした?昨夜木島がこれと同じ内容の言葉を…。
何ぃ!本部長被害者の前夫木島正男を指名手配に入れます。
うん。
(阿久津)田辺さんはこちらへ。
阿久津くん!課長子どもじみたマネは…。
田辺は…俺がもっとも信頼してる同僚だ。
命を救ってもらったこともある。
阿久津くんあなたも覚えているだろう?〔石山ーっ止まれ!撃つぞ!〕
(阿久津)〔石山ーっ!〕
(石山)〔来るな!撃つぞ!〕
(石山)〔一歩でも近づいたら撃ち殺すぞ!〕
(腕の折れた音)
(銃声)そうやって築き上げた信頼をこんな紙切れ一枚で捨てろと言うんですか?課長。
田辺の事情聴取は済んでいたな?はい。
(阿久津)いいえ不十分です。
しかし署長…。
ここの最後の決断はあなたに任せる。
事情聴取はもうよかろう。
田辺係長は適当な場所で謹慎してもらおう。
本部長!阿久津くん謹慎してもらう宿の手配は県警でしたまえ。
では私は記者会見があるので。
署長…。
課長早くホシを挙げてくれ。
はい。

(記者たち)コメントをお願いします。
(表で記者たちが騒ぐ声)お嬢さん田辺刑事はどこですか?知りません通してください。
お願いです通してください!ファクスのT.Kとは田辺刑事ですか?
(佐織)通してください。
危ないから離れて離れて!どうもご苦労さんです。
ちょっと待って拝見します。
どうも…。
(玉野)どうも!課長県警は差し入れまでチェックするんですよ!そうとんがるな。
昼飯はなんだ?係長の好物のウナギを買ってきました。
すまんみんなに肩身の狭い思いをさせてしまって。
何言ってるんですか。
木島は俺たちが捕まえてきますから。
もう少しの辛抱ですよ。
まだ行方もつかめんのか?一生懸命やってますよ。
なんだ…!わかりました。
一服する暇があったら捜してきます。
悪いな茶も出さないで。
いいえとんでもない。
ナベさん…。
いや〜前々から気になってたんだけど県警の阿久津がな…お前さんのことを目の敵にするのはなぜなんだ?昔女でも取り合ったかい?私が女房に死なれて県警勤務を外れたいと希望を出したときに部下だった阿久津に痛烈に批判されました。
凶悪犯罪より子育てが大事かって。
対立の根っこは人生観の違いか…。
もっとも私も子育てには失敗しましたがね。
短大卒業して就職もしないで山登りしてるんだって?困ったもんですよ。
(ノックする音)はい。
おお噂をすればなんとやらだい。
人のことを笑い者にしてたのお父さん?佐織ご挨拶。
ごぶさたしております。
この度は父が大変ご迷惑をおかけして申し訳ありません。
いやとんでもない。
いい子に育ってるんじゃない。
まあこんな場所だけどね親子で団らんしてください。
私はこれで…また連絡する。
すみません。
はい着替え。
ああありがとう。
来たよマスコミうちにも。
しばらく鎌倉のオバさんとこに避難してるか?大丈夫。
また美由紀さんの店でバイトする。
ねえ廊下にいる人お父さんを守ってるようには見えないけどどういう人?心配しなくていいよ。
今はお父さんを信じてお前の思ったとおりに行動するんだな。
そう長い間じゃない独りっきりで寂しいかもしれないけど…。
大丈夫だったら…。
いつまでも子どもじゃないぞ!
(パトカーのサイレン)
(井上)課長木島正夫です!
(玉野)捜してもいないはずです。
こんなところで眠らされてちゃ。
課長そのネクタイ…。
(井上)この間の晩係長が!
(玉野)井上…!
(玉野)課長鑑識さんの話じゃあのネクタイの錦糸と鈴川衿子の首に残った錦糸の糸くずとが同一の種類ということがわかりました。
じゃ2人ともあの係長のネクタイで?とうとうかばいきれないところまで来ましたね。
まだ田辺がやったとは断定できないでしょう。
本部長の許可が出ました。
田辺啓吾に対する逮捕状を請求します。
おおっ…。
お父さん今すぐ逃げて!木島って人が殺されてお父さんの逮捕状が出たって。
逮捕状…!?私は潔白だ。
たとえ逮捕されたとしても山岡さんたちが容疑を晴らしてくれる。
その間に真犯人が逃げたらどうするんだよ!お父さん…!頼む!5分だけ。
(ノックする音)お前はもう帰りなさい。
逮捕状だ。
阿久津の計らいで少し話ができる。
さあ…。
木島正夫が他殺体で発見されたそうですね?首にネクタイが巻きついてた。
鈴川衿子の絞殺と同じブツだ。
例のネクタイだよ署長のほめた…。
あのネクタイで…。
犯人はたまたまあったネクタイを使ったか?しかしまてよ…?現場検証のときにはもうなかったぞ?持ち去ったんでしょう。
そのネクタイで木島正夫を殺した。
同一犯人が私に罪を着せるために。
よしわかった。
あとは俺たちに任せろ。
早く着替えろよ。
はい。
妙なことを訊くけど…佐織さんはお前さんの再婚に反対してなかったかい?オヤジさんまさか佐織がやったと?ハハハッ…すまん忘れてくれ。
お前さんの無実を信じるあまりとんでもないこと言っちまった。
ハハハッ…。

(佐織)〔その間に真犯人が逃げたらどうするんだよ!〕逃げたぞ表通りだ!ナベさーん!バカなマネを…!県警に渡すな!田辺は俺たちで確保するんだ。
この双眼鏡とこれをください。
はい少々お待ちください。
なんかあったら呼んでや!いつものとこおるさかいな!我々もこんなことまではしたくはないんですが…。
(ポケベルの着信音)…友だちです。
(玉野)確認します。
メモしろ!
(佐織)友だちです。
すみません。
最初はカタカナでテバタ。
次に数字だ。
7と33と2125と1。
これはいったいなんの暗号なんです?お嬢さん我々は係長の無実を信じてる。
一刻も早く逃亡をやめてもらいたいだけです。
佐織ちゃんこの人たちは信用していいわ。
保証する。
ケイリン…競輪の車券です。
その数字。
友だちが入院してて私に買ってくれって。
でも12という車券はないのでは?頼まれてたのは9レースなんです。
たぶん12レースもという意味では…。
田辺さんね?防犯ブザーよ。
鳴らせばパトカーの警官が駆けつけるわ。
あんた誰だ?なんの用だ?鈴川衿子を殺したのはあなた?見慣れない顔だなブン屋さんか?質問に答えて!俺は殺してはいない。
証明できる?彼女を…衿子を愛していた。
だったらなぜ逃げてるの?真犯人をこの手で捕まえる。
ロマンティックな考えね。
俺に逮捕状が出た。
俺が捕まれば警察はもう他の容疑者を捜そうとはしない。

(車のドアの閉まる音)おはようございます!
(美由紀)おはよう!ああおはよう。
ママコーヒー。
(井上)俺アメリカン。
はい今いれるからね。
ちょっとあの2人つけてきたわね。
警察ににらまれてお客が減っちゃわない?そしたらお父さんのお嫁さんにしてもらう。
じゃ!もう少し我々を信用してもらいたいね。
知りませんよ。
彼女トイレに行ったきり消えちゃったんですよ。
県警にバレたら犯人蔵匿罪であんたもパクられるんだよ。
でも田辺さんが無実なら私も釈放されるでしょ?ママーッ…。
おい。
確かタバタとか言ったな。
競輪の車券を頼んだ入院中の…。
違いますよ課長。
テバタですよ。
手旗信号のテバタです。
手旗信号だと?はい。
確か…ナベさんは商船大学出身だったな。
そうか…この数字は手旗信号なんだ!だってあれは…こういうのでしょう?いやいや手旗信号というのは基本になる動作を数字で表すんだ。
一原型二原型三原型ってな。
例えば3と2でカタカナの『イ』を表す。
つまり数字の組み合わせなんだよ。
玉野!海上保安庁に連絡して解読してもらえ!わかりました。
確認しますよ。
7と3で『ケ』3と2『イ』12が『リ』5と1で『ン』ですね?
(井上)ケイリン競輪ですね課長。
川崎競輪場だ…!ナベさんは休みの度に娘を連れてってた。
早く逃げてよ田辺さん…。
手旗信号…よく覚えてたな。
まあね昔お母さんに内緒の話はこうやったじゃない。
ああ…。
母さんのけ者にされたってヒステリー起こしてたっけなあ。
佐織。
お前殺された衿子のことどう思ってた?別になんとも…再婚するならすればって感じ。
中学のときはあんなに反対したじゃないか?思春期だったんだよ。
じゃ再婚話を喜んでくれてたのか?別にうれしくはないけどホッとはしたよ。
だってお父さん1人にしちゃお嫁にもいけないじゃん。
嫁に行く気があったのか?あるさ。
ねえ父さん逃亡者がのんきにしてる話かよ。
ハハハッ…お父さんのことは心配するな。
必ず犯人を見つけ出すからおとなしく待っていてくれ。
この前ホテルから帰ったら郵便受けに入ってた。
脅迫状みたい。
脅迫状?「左腕の恨みを思いしれ!」左腕の恨み…左腕。
(佐織)心当たりあるの?ああ…。
これ…山岡課長に渡してくれ。
頼んだぞ。
あっ…お父さん!ああ?その代わり利子は高いよ。
父がこれを課長さんにお届けするようにって。

(パトカーのサイレン)
(井上)県警の連中です!ちくしょう!つけてやがった!田辺の自宅に届いた脅迫状だ。
左腕の恨み…とは例の?石山一茂だろうね。
(骨の折れる音)
(銃声)盗みのプロの石山なら難しい電磁キーの複製も可能だろうし復讐のために田辺に罠を仕掛けたのもうなずけるんだよ。
これだけで田辺がシロだとは断定できんでしょう!?…それじゃ石山はお任せ願えますね?いや我々も捜しますよ。
石山のいるところ必ず田辺が現れますからね。
(パトカーのサイレン)すみません…石山さんの家ここでしたよね?石山さんなら入院してますよ。
入院?川崎総合病院ですけど。
どうも…。
あ…外科へ来たついでにちょっと入院してる友だちを見舞おうかと思って…名前はこういうんだが…。
(看護婦)石山一茂さん…ああこの方ならICUです。
ICU?どうぞ。
あのベッドです。
(骨の折れる音)
(銃声)石山…。
肝硬変なんです。
半月こうしてるけどお見舞いはあなたが初めてです。
半月?…じゃあの脅迫状は誰が?罠か…!あっいたぞ!どけっ!・
(看護婦)困ります!・
(刑事)神奈川県警の者だ!・
(看護婦)ICUでは白衣を着用していただかないと!・誰であろうと病院の規則には従っていただきます!・
(刑事)おい逃げるぞ!・
(看護婦)待ってください!待てーっ!ウッ…!!裏へ回れ!石山は?
(阿久津)半月前重度の肝硬変で入院して以来ずーっと意識不明の重体だそうです。
奴に2件の殺人ができるはずがない。
するとあの脅迫状は…田辺が自分で書いたということになるな。
しかし何のために…?捜査を混乱させるために決まってるでしょ!
私は記憶だけを頼りに罠を仕掛けた相手を懸命に探った…
刑期を終えたばかりの石山一茂の名を利用したことから疑惑は警察関係者に絞られた…

だが例え真犯人が誰であれ私を窮地に追い込むだけの理由で鈴川衿子を殺すだろうか…?

衿子と警察関係者…その接点は何だ?接点は…
(衿子)〔じゃあ…ご近所の人たちは今でも田辺さんが刑事ってこと知らないんですか?〕〔知らないだろう。
私に限らず警察関係者は地方公務員とだけ言ってるようだね〕〔ふーん…隣は何をする人ぞって本当なのねぇ〕〔ま確かに地方公務員には違いないけど〕〔…そういえばあいつ一種の地方公務員だって…!〕〔何の話だい?〕〔ううん…〕〔やっぱり警察だったんだわあいつ…!〕〔あいつって?〕〔妹を…不幸にした相手〕
衿子の言葉を信じれば妹を不幸にした警察関係者がいた…
その男に再会したとき衿子は失踪中の妹の所在を訪ねたに違いない…。
それが男に都合が悪かったとしたら…
(衿子のうめき声)…あのアルバムだ!手配中の田辺啓吾と思われる男が渋谷駅付近で目撃されました。
警視庁の応援を要請するとともに捜査員を派遣し捜索を続行中。
署長…公開捜査に踏み切るしかありませんが…。
…お気づかいなくご決断を。
ただ今より田辺啓吾の指名手配ならびに公開捜査に着手する!敏速に行動してもらいたい!
(刑事たち)はいっ!おい!…行くぞ!くどいようですがお父さんから連絡があった場合は必ず知らせてくださいね!
(佐織)はい…ご苦労さまです。
マスコミの取材や嫌がらせ…迷惑なときは遠慮なくご通報ください。
すぐに駆けつけます。
ありがとうございます。
あの…失礼ですがお名前は?新町交番の木下です。
加賀谷です。
失礼します。
すみません。
親父さん東京からお客さんやで。
(鈴川清二)なんや…明日かと思っとったらもう来たんか。
(鈴川)東京に比べてこっちは雪が降りませんでなあ。
なんだかけったいなあんばいですわ。
ご丁寧にありがとうございました。
あの…ぶしつけですが衿子とは…?十数年前になりますか…まだ結婚される前に。
鈴川先生が大学病院の薬剤部にいらしたころに…。
私はレントゲンのほうですが。
あーはいはい…。
衿子が病院では薬剤師も先生と呼ばれてると言っておりました。
そうですかぁ…あのころの…。
先日のお電話でアルバムが見たいということでしたさかい用意しましたので…どうぞ。
ありがとうございます。
電話でもお話しましたが昔の仲間たちで衿子さんの追悼文集を計画しておりまして写真も何点か拝借できればと…。
・鈴川さーんおったかいのー?
(鈴川)おお!…ごゆっくり。
ああ駐在さん。
(蓮見巡査)どうも。
姪ごさんを殺した男の写真が手に入ったんでお宅にも届けておこうと思ってな。
なんでも変装して逃げ回っとるらしいんだ。
〔田辺さんね?…防犯ブザーよ!〕妹…。
彼と…縫子…。
駐在さん…この男…!鉄格子…警察か?そうか…妹の交際相手の職場か。
するとこの抜き取られた写真にはその男の顔が…!あのー?・
(蓮見)あんたその男引き止めたって!・
(鈴川)引き止めるって…?・
(蓮見)世間話でもして!
(パトカーのサイレン)ウッ…!クソッ…!・
(捜索隊)おったかー?・おらんぞー!・そっちはどうねー?・こっちもおらんぞー!クソッおらんぞ!もっと上を捜してみよう!君…!
(鈴川縫子)夜になったら迎えに来る。
ここにいて。
あなたの靴…寝袋は少し小さいけどこれ以上体を冷やさないで。
必ずここにいてよ!
(縫子)気がついた?軽い捻挫だから2〜3日休めば腫れはひくと思うわ。
衿子の妹さんだね…?失踪中のね。
あんた…どうして俺のことを知ってたんだ?姉には居場所を知らせたくて会いに行ったの…半年ぐらい前。
そしたら姉さんとても幸せそうにあなたと買い物してたから声かけそびれちゃった。
あなたこの間の晩「俺は逃げてるんじゃない」「真犯人を捜してるんだ」…って言ってたでしょ?けど信用できなかった…。
ずっと後をつけ回してたのよ。
でも昨日あなたが叔父の家を訪ねたのを見てやっと信用した。
ここは…?心配しないで。
私の同級生が嫁いだ旅館なの。
ここへはそのご主人が運んでくれたのよ。
姉が子どものころ病弱だったからなんとか役に立ちたいと思って私は看護学校を選んだの。
意外に姉思いでしょ?お姉さんもいつも君のことを心配してたなぁ…。
妙なもんね…会えばケンカばかりしてたのに。
お姉さんにも告げずになぜ姿を消したんだ?暴力をふるうどうしようもない男から逃げ出すためよ。
ああするより仕方なかったの…。
(縫子の悲鳴)
(縫子)このままじゃ殺されると思った…。
借金も途方もない額になってたしいっそ姿を消してしまおうと…。
君の姉さんはその男に殺されたんだ…。
たぶん姉さんは君がもう殺されてると思ってたんだ。
男を見つけたときケンカ腰で君の所在を訪ねた。
男は本当に知らなかったが姉さんのほうは納得しない。
おそらく君に多額の金を貢がせたことなんかを洗いざらい上司にぶちまけるとでも言って男に迫ったんだろうな…。
それで姉さんを…?そんなことで殺したっていうの!?本人に会って確かめたい。
名前を教えてくれ。
全部あなたの想像じゃない!…なにか証拠でも?…どうした?今さら男をかばうのか?あいつのことなんかじゃないわ!私がたまらないのよ!今までさんざん姉さんに迷惑かけておいて私が原因で死なせたなんて…たまらないじゃない!!証拠はない…だが私を罠にかけた手口から見て警察関係者であることは間違いない。
きっとあなたの言うとおりね…。
気持ちを整理したいから1日だけ待って。
(若女将)おはようございます。
ああ…。
足の具合がよろしいようでしたらお風呂をどうぞ。
ありがとう。
…私の連れは?縫子ちゃんなら発ちましたよ。
発った…?ええ今朝一番の電車で横浜に行くって。
横浜…。
(加賀谷)どうも。
おう今日はどうした?パソコンの講習です。
交番勤務も大変だな。
ママさん俺に電話だって?待ってて。
もうすぐかかってくるから。

(電話の音)ああ俺だ。
ナベさん今どこにいるんだ?オヤジさん…聞いてもらいたい頼みがあります。
よし…!なんでも言ってみろ。
今度の事件の真犯人を知ってる女がいます。
鈴川衿子の妹です。
「なんだって!?」おそらく今真犯人に接触してると思います。
彼女が危険なんです!「よしその妹を捜せばいいんだな?」ええ!電話を切ったら顔写真をすぐ店にファクスで送ります。
わかった!…ところで真犯人は誰だ?いや…わからなかったらなにかヒントはないか?2年前まで横浜の関内署に勤務していた人物だと思います。
関内署といえば…県警の阿久津が昇進前にいたところだ…。
たしか2〜3年前の話だ。
私は奴と衿子の妹との関係を調べます。
オヤジさん…よろしくお願いします!
(板前)た…田辺さん!久しぶりだな。
あんたに迷惑はかけない。
阿久津がこの女を連れて店に来ていたかどうか教えてくんないか?阿久津さんって…県警の?関内署に勤務していた2年前だ。
この女の命がかかってるんだ。
思い出してくれ!ああ…この女なら覚えてるよ。
たしか…馬車道のクラブで働いていた子だね。
けど…阿久津さんだっけかなぁ?この子のお相手…。
(パトカーのサイレン)鈴川縫子が現れたって?そうらしいです。
(管理人)ああこの人です!花束を持って鈴川さんの部屋番号を訪ねてそれからどこかに電話を…。
つい15分前だそうです。
15分前だと…!?・
(縫子)キャーッ!!やめてぇーっ!!・助けてーっ!井上っ!は…はいっ!鈴川さんっ!!
(縫子の悲鳴)
(看護婦)鈴川さんわかりますか!?聞こえますか!?CTの準備オッケーね?はい!田辺さん?課長さんからの伝言伝えるわよ。
「鈴川縫子は何者かにマンションから突き落とされ意識不明の重体」意識不明の重体…!?
(美由紀)「縫子は現在緊急手術中なるも頭部を強打しており…」命が助かる率は極めて低いというのが医師の見解だそうよ。
(館内アナウンス)「まもなく面会終了のお時間となります」「ご面会の方はすみやかにお帰りくださるようお願いします」加賀谷!殺人未遂の現行犯で逮捕する!なぜ田辺がいるんだ…!?こっちは指名手配の殺人犯だぞ!?
(井上)この野郎…!
(玉野)きさまがほざくセリフか!?連れて行け!
(玉野)さあ来い!オヤジさん…。
マンションから墜落した鈴川縫子さんとお前との関係は調べがついてるんだよ加賀谷。
彼女に対する暴行事件がもとでお前が関内署の鑑識から今の交番勤務に飛ばされたこともだっ!!…ここまでは認めるよな?加賀谷…お前いつまで黙ってるつもりだっ!?よし…それじゃお前がどうして俺たちの網にかかったか教えてやろう。
病院だよ…石山の入院していた病院だよ。
俺たちは県警の阿久津に先を越された。
ところが県警は石山のアパートも知らなかった。
阿久津がどこでネタを仕入れたか俺たちは考えたんだよ。
そのときお前が阿久津を先輩と親しげに呼んでいたのを思い出した…。
あの病院はお前の巡回する持ち場だ!阿久津に石山の入院先を教えたのはお前だな?それだけじゃないぞ…!田辺と石山の因縁話を利用して脅迫状を書いたのもお前だっ!!待機寮のクズかごから脅迫状の下書きが見つかったぞ!答えんか加賀谷ーっ!!またダンマリかよ…。
…井上。
ずっと黙秘を続けてるそうだな…。
むろん黙秘権は尊重する。
しかしひと言も口をきかないのもお互い気詰まりだ。
どうだ?しばらく事件についての私の推論につき合わないか?あんたに何が…。
わかるさ。
衿子が殺された日から俺はずっと事件の真相だけを考え続けてきたんだからな。
お前は事件の夜衿子のマンションに出かけた。
失踪中の妹縫子の件で話があると呼び出されたからだ。
そして縫子の居場所を教えろと激しく責められた。
俺には聞こえるよ…あの晩の衿子の声が!お前はどうだ?加賀谷…。
(衿子)〔あなた…まさか縫子を殺したんじゃないでしょうね!?〕〔やかましいっ!!〕〔ウッ!!〕〔妹より上玉だなぁ…たっぷりかわいがってやるよ!〕〔触らないで…!どきなさいよっ!!〕〔刑事課の田辺係長に全部話すわよ!〕〔知り合いか…!?〕〔あなたみたいな不良警官辞めさせてもらうわ!!〕〔そんなことさせるかーっ!!〕〔何する…!〕
(うめき声)ウソだっ…!…どこがだ?今の話のどこがどう違うかこの写真を使って具体的に説明してもらおうか。
説明できるワケないだろう!!俺はやってないんだから!いいや…お前がやったのさ。
ずいぶん自信があるんだな…。
だったら鍵はどうなる?通報を受けて俺が発見したとき部屋には鍵がかかってたんだぞ。
むろんお前が衿子を殺したあと…。
衿子の鍵を奪い…戸締まりして持ち去ったのさ。
寝ぼけてんのか!?鍵はあの女のポケットに…!加賀谷…どうやったかお前が一番知ってるはずじゃないか。
〔ハッ…!〕〔管理人さん110番願います!〕〔はい…!〕
(管理人)〔もしもし110番…!?〕私のほかにもその細工に気づいた人間がいた。
衿子の別れた夫…木島正男だ。
(加賀谷)〔お話って何でしょう?〕〔刑事の家の前で会ったときはお宅の顔…どうしても思い出せなかった〕〔あんときは私服だったから〕
(加賀谷)〔あのとき…?〕〔衿子が殺された晩だよ!〕〔お前部屋から出てきて鍵までかけてたろ?〕〔…見てたのか〕〔ウッ!?〕昔の恋人である縫子を突き落としたのは彼女がお前に自首を勧めたからだ。
〔今さら俺に何の用だ!?〕
(縫子)〔今すぐ自首しなさい!〕〔あんたが木島と姉さんを殺したことはわかってんのよ!〕〔縫子…俺は今でも警官だぞ?〕〔警官じゃなきゃできないって田辺さんも言ってたわ!〕〔田辺?…2つの殺しはあいつがやったことだ〕〔…とうとう白状したわね!無意識にアゴを触るのはウソつくときのあんたのクセじゃない!〕〔さっき管理人さんの目の前であんたに電話してるから私に何かあったらすぐにバレるわよ!〕〔なんだかわかる!?あんたにつけられた傷跡よ!〕〔まだ体中に残ってるわ!それだけじゃ足りなくてよくも姉さんを…!人でなしっ!!〕〔今すぐ自首しなさい!さもないと私はなにもかも言うわよ!そうよ死刑にしてやるわ!!〕冗談じゃない!!…証拠があんのか?縫子が新町交番に電話してお前と会う約束をしてたことはマンションの管理人が思い出してくれた。
それだけか…!俺は約束を反故にしたのさ。
あのマンションには死体を発見した日以来行ってない。
本当にそれから行ってねぇのかよ?忘れるはずないだろ!?死体を見つけた場所だぞ!?なんだよ?あのマンションの5階…たまたま鑑識が2日前に調べ直したんだ。
その2日前に発見されなかった指紋があの墜落騒ぎのあと見つかったんだよ!これはお前の指紋だ。
ウソだ…。
報告書を見ろ!!報告書をっ!!お前も2年前までは鑑識だったんだろうが。
…忘れてました。
昨日の朝巡回に立ち寄り…。
ふざけるなっ!!…お前さっき何て言ったんだよ!?ですからっ!!…記憶違いです。
昨日の10時半ごろ自分は確かにあのマンションの巡回を…。
昨日の午前中お前はマンションには行けなかった。
10時からパソコン講習を受けてたんだからな。
これはそのときお前と同じ部屋で講習を受けていた警官2人の証言だ。
それに…俺と署の玄関で会ったよなぁ?〔交番勤務も大変だな〕お前がやったんだな?鈴川衿子と木島正男を殺し鈴川縫子をマンションから突き落とした。
そしてその罪を私になすりつけようとしたんだな?クッ…!私に何か恨みでもあったのか?捜査規範第14条で…あんたが捜査を回避したから事件の関係者として…疑いをかけられるんじゃないかと…。
縫子が現れるとは思ってなかったのか?彼女が出てくればすべてが露見するとは考えなかったのか?もう死んだと思ってた…。
荒っぽい借金取りに追われてたから殺されたんだと…。
バカヤロウ!その借金だってお前が貢がせた金じゃないか!なんでも都合のいいようにしか考えられない男なんだな…!・
(ノックの音)はーい。
阿久津先輩…!ウワッ!!加賀谷来いっ!立てるか?田辺係長…!不自由な思いをさせました。
謹んでお詫びいたします…!阿久津!お前よぉ…!オヤジさん!申し訳ありませんでした。
…ブルルッ!
(笑い)いろいろご迷惑をおかけしました。
もういいから顔を上げなさいよ。
田辺…お前さんいい上司を持ったな。
オヤジさん本当に辞表を…すみませんでした。
いやいや…。
署長。
今夜お時間いただいて…ちょっと?時間はいくらでもやるけどな…勘定はそっち持ちだぞ?
(縫子)まあかわいい…!こちらの雪じゃありません。
丹沢の雪です。
父と登ってきました。
田辺さん足のほうはもう…?おかげさまですっかり。
あのときは突然姿を消してすみませんでした。
私だけの力でどうしても加賀谷を自首させたかったんです。
それが私にできる姉への供養だと思って…。
お気持ちはお姉さんに通じたと思いますよ。
ああそうだ…。
利子たっぷりつけておいたぞ。
(佐織)サンキュ。
ねぇ私ちゃんと就職するよ。
(苦笑)お前がその気でも採用してくれるところがあるかどうか…。
探せばあるさ。
だからお父さんも私にかまわずこれからのことをじっくり考えてよ。
警察を辞めるんなら辞めてもいいし…。
ああそうだな…。
本当に辞められるの?
(パトカーのサイレン)田辺啓吾さん…気がついてますか?あなたは骨の髄までデカなんですよ。
2014/06/04(水) 13:05〜14:56
ABCテレビ1
捜査回避[再][字]

再婚したい女が殺された!殺人容疑は相手の私…雪原の逃亡刑事に犯罪捜査規範第14条の罠が

詳細情報
◇出演者
古谷一行、高橋かおり、岡安由美子、丹波哲郎 ほか

ジャンル :
ドラマ – 国内ドラマ
福祉 – 文字(字幕)

映像 : 1080i(1125i)、アスペクト比16:9 パンベクトルなし
映像
音声 : 2/0モード(ステレオ)
日本語
サンプリングレート : 48kHz

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