SMOKING GUN〜決定的証拠〜 #09 2014.06.04

(縁)流田縁と申します。
民間科捜研調査員流田縁は恋人エミリが銃殺された事件の生存者だ
遺体の近くで目覚めた縁はそれまでの12時間の記憶を失っていた
そして3年後千代田科捜研所長真紀は刑務所で服役中の男藤春に面会した直後エミリと同じ銃で撃たれ意識不明の重体に
藤春はかつてエミリと同じ秀英大学一ノ瀬研究室に属していた
そこで楠神という人物を中心にいわく付きの研究が行われていたことを突き止めた縁は楠神を犯人と疑うが彼はエミリよりも先にすでに事故で死んでいた
エミリの殺害楠神の事故死さらには一ノ瀬教授の自殺
藤春も何かにおびえ自ら刑務所に逃げ込んだ
(縁)藤春が?
(柏木)「全部話す」と言った。
その条件がお前を連れてくることだ。
何で俺を。
呪われた研究室でいったい何が起きたのか
ついに藤春が重い口を開く

(柏木)流田縁だ。
約束どおり連れてきた。
(藤春)そいつはついでだ。
もう一つの条件は?
(柏木)もう来る。

(ノック)あ〜うめえ。
胃に染みるわ〜。
これ何だ?
(柏木)藤春のもう一つの条件はうまい飯だ。
はっ?
(柏木)始めるぞ。
お前は強盗事件を起こしてわざと刑務所に入った。
自分の身を守るために。
ああ。
永友の事件の後俺もヤバいと思った。
だから刑務所に逃げ込んだ。
何で永友やお前は狙われた?一ノ瀬研究室で何があったんだ?あんたら本物の天才に会ったことあるか?俺はある。
そいつが発明したものが全ての始まりだった。
楠神多聞だな。
(舌打ち)何だよ調べがついてんだったら先に言えよ。
もったいぶった言い方しちまったじゃねえか。
楠神は何を発明した?禁断の果実だ。
《禁断の果実。
それは神が唯一禁じた食べ物》《アダムとイブはなぜそんなものを食べてしまったのか》《2人には分かっていたはずだ》《いずれ必ず神の逆鱗に触れ重い罰を受けることになると》その禁断の果実ってのは何なんだよ。
誰もが毎日必ず目にするものだ。
毎日?食い物か。
(藤春)そうだ。
ここに並んでる食い物その全ての原料になるもの。
小麦粉。
ああ。
禁断の果実は一般的にリンゴだと思われてる。
でも地域や宗派によってその解釈が変わる。
例えばユダヤ教の律法学者は小麦と解釈した。
おいペン。
(井川)はっ?小麦はヘブライ語で「Khitah」それは罪を意味する「Khet」に通じるからだ。
罪…。
(藤春)《どれも芽が出ませんね》
(エミリ)《楠神さんこれ…》《芽が出てますよ!》
(楠神)《世界が変わる…》
(楠神)《この品種は通常に比べて成長するスピードと収穫量が飛躍的に上がることが証明されました》
(一ノ瀬)《驚きですねえ》《今の小麦の1.5倍から2倍の早さですか》《品種名はKH04と名付けました》KH04…。
それが禁断の果実。
《実用化できれば世界の食糧事情が変わります》《俺たち歴史的瞬間に立ち会ってるんすよね?》
(一ノ瀬)《冷静になりなさい》《まずは安全性を実証するのが第一です》
(藤春)《KH04は世紀の大発見です》《奇跡の種ですよ》《うん…》《何か気になることがあるんですか?》《うん…KH04はF1種だ》《F1種は1つの種から一度しか収穫できない》《だから農家では毎年新しい種を買い直す》《つまりその種は大きな利益を生む》《今スーパーで売られてる野菜ほとんどがそのF1種だ》《そこに成長スピードが早く収穫量の多いKH04が参入すれば?》《莫大な利権を生むことは間違いない》《奇跡は欲望を触発しいずれ争いを生む》《でも実用化されれば貧しい国々に食料が届きます》《それは事実じゃないですか》《俺はKH04も人間も信じたいです》《私はただ臆病なだけなのか》
(一ノ瀬)《けさ共同研究の申し出が来た》
(楠神)《ホントですか?》《ああ。
受けようと思います》《ありがとうございます》《よし!》全ては順調だった。
世界を救えるんだ。
俺たちは本気でそう信じてた。
このときまでは。
(くるみ)何で?真紀は…。
(桜子)えっ?ちょっと待ってて。
(桜子)すいません!あの千代田真紀なんですが部屋にいないんです。
(看護師)えっ?・
(一ノ瀬)《どういうことなんだ?》《楠神君!》《何でこのデータを報告しなかった?》《KH04に発生した新しい成分どんな特性か分かってんのか!》《「アデロホスニン」?》《このデータ緩やかな常習性の傾向が見られます》
(柏木)緩やかな常習性?例えばこのパンがKH04の小麦粉で作られてるとする。
常習性があればこのパンを食べた人間は次もこのパンを選んで食べるようになる。
味などの好みじゃなく気が付くと無意識に選んでる。
それが常習性の怖さだ。
《大げさですよ。
この程度のリスクなら…》《自分が何を言ってるのか分かってるんですか?》
(楠神)《2年前にボランティアで訪れたアフリカの小さな国人々は常に飢えてた》《そこで最初に命を落とすのは小さな子供たちです》《リスクにおびえてる間にそういう子たちはどんどん死んでいく》《何でそれが分からないんですか?》《こんなこと許されることじゃないんだ》《何を恐れてるんですか?》《世界を飢餓から救える》《その上食料さえもコントロールできる》《まさか君は常習性を最初から分かってたのか?》《私たちのことだましてたんですか?》
(一ノ瀬)《この研究打ち切りを検討します》
(楠神)《打ち切りなんて納得できません!》
(楠神)《成功すればたくさんの人の命を救えるんです》《詭弁です》《こんなものを世に出したら取り返しのつかない犠牲を払うことになる!》《偉大な発明に犠牲は付き物です》《人間は神にもなれるんです》
(藤春)世界の小麦の生産量は年間約6億6,000万t。
世界の食料マーケットでも主要な穀物だ。
そこに常習性のあるKH04が入ればおのずと市場を独占できる。
「KH04を手に入れたら世界を支配できるほどの力を持つ」と言っても過言じゃない。
教授はすぐに研究室も解散した。
くるみちゃん。
(くるみ)真紀は?・
(真紀)帰らせて。
くるみが…娘が1人なのよ。
何かあったらどうするのよ。
(くるみ)真紀!
(医師)駄目だ無理したら。
(真紀)くるみ?
(くるみ)ひどいよ!真紀。
約束したのに。
「もう私のこと1人にしない」って。
ごめん。
あっ…くるみホントにごめん。
ごめんね。
何だよ元気そうじゃないか。
悪かったわね元気そうで。
(田坂)化け物だから。
さっきまで意識不明だったとはとても思えない。
(桜子)ホントですよ。
みんな心配したんですよ?ごめん。
撃たれた瞬間から時間が止まってるみたいで。
記憶が混濁したんだと思う。
柏木事情聴取ならいつでも始められるわ。
取りあえず今夜はゆっくりしてください。
日を改めて話を聞きに来ます。
(真紀)そう。
(柏木)じゃ。
(戸の開閉音)
(田坂)さてとじゃあ俺は一杯引っ掛けて帰るかな。
(小宮山)私もそろそろ。
家でサボテンが待ってますんで。
(松井)俺もちびたちに夕飯作んないと。
そんじゃ。
(戸の開閉音)みんな気使っちゃって。
何よ。
うれしくないの?久々の親子水入らず。
苦しいよ…。
(真紀)所長代理になってうちの事務所守ってくれたんだって?ありがとうくるみ。
ねえ真紀。
(真紀)んっ?聞きたいことがあるの。
うん。
お父さんのこと。
いつかこういう日が来るとは思ってたけどいつかっていきなり来るもんなのね。
あなたのお父さんはね楠神多聞っていう人。
科学者よ。
生活の全てを研究に捧げてしまう人。
家族のためには生きられない。
そういう人。
だからお母さんはお父さんに内緒でくるみを産んだの。
1人で育てる覚悟を決めて。
でもお母さんはお父さんのこと愛してた。
それは確かなことよ。
だからあなたの名前にお父さんのこと残したの。
お父さんのこと残した?「これから来る未来を幸せにする」「それが僕の役目だ」《それは僕の役割です》
(真紀)お父さんの口癖だったんだって。
「これから来る未来」だから「くるみ」
(真紀)くるみの名前にはお母さんのあなたへの愛情とお父さんへの愛情がぎっしり詰まってるのよ。
そっか。
うん。
(真紀)あ〜くるみちょっとそっちは痛いからこっちこっち。
くるみよかったですよね。
所長と話ができて。
生きてればどんな経験も絆を深める糧になる。
ほい。
お前も気になってるよなあ?所長とエミリさんのこと。
まあ。
おう藤春の方はどうだった?まだ整理がつきません。
あっ?世界を変える研究とか莫大な利権とか…俺にはちょっとぴんとこなくて。
エミリが何でそんなもののために死ななきゃいけなかったのか全然理解できないんです。
まあまだ全ての真相が分かったわけじゃないんだからさ。
なっ?ここまで来たらもうあとはもう焦らずじっくりとだよ。
そうですね。
うん。
(小宮山)「avantgarde」
(花梨)下着メーカー。
私そこの取締役よ。
(桜子)知ってます!あっ私には敷居が高いというか。
あの芸能人とかセレブ御用達の超有名ブランド。
(花梨)ありがとう。
お電話では浮気調査ということでしたが。
ええ。
私が出張から戻ったら2人分のカップが置いてあったのキッチンに。
それとこれ。
ごみ箱で見つけたの。
私のじゃない。
ムカつく〜。
証拠隠滅もまともにできないのよ?ホント冗談じゃない!売れないタレントのくせに女なんか連れ込んで。
誰が養ってると思ってんのよ!でもお友達が来たのかも…。
主人はごまかしたのよ「誰も来てない」って!
(小宮山)では明日鑑定結果が出ますので。
(花梨)分かったわ。
お願いね。
(小宮山)はい。
担当小宮山さんで正解ですね。
どういう意味?無理無理田坂さんには。
絶対もめるでしょ。
もめませんよ。
(美優)すいません。
感じ悪っ。
あのご依頼の方ですか?
(美優)はい。
(美優)ハラジュンですハラジュン。
知りません?原田淳二。
放送作家なんです私の彼。
しかもイケメンさ〜ん。
君の彼に興味ないの。
本題は何?感じ悪っ。
最近何か浮気してるっぽくて。
相手は分かってるんです。
これこの女!読めない。
(田坂)何だこのサイン。
月野ケイ!グラビアアイドルの。
ハラジュン付き合ってたんですこの間までこの女と。
サインとラブレターの字筆跡鑑定してください。
サインは字体を崩してあるから筆跡鑑定は無理だ。
はあ?何それ。
民間超役立たず!やれやれ。
この時代の男は大変だぞおい。
猫もしゃくしも手軽気軽に浮気調査だよ。
まあこっちは商売繁盛で結構ですけどね。
感じ悪っ。
感じ悪っ。
(田坂)もう勘弁できない…。
あ〜田坂さん田坂さん…。
これ大丈夫です。
他の方法があります。
(美優)えっホント?このキスマークで鑑定できる。
(桜子)驚きました。
唇で個人を特定できるんですね。
(田坂)正しくは口唇紋だ。
常識だぞ。
覚えとけ。
いやいや普通は知らないでしょ。
唇のしわや溝は誰一人同じものがなく一生変わらないっていう性質があります。
だから指紋鑑定と同じように口唇紋の形態を照合すれば個人を特定できます。
へえ。
初めて知った。
不一致だ。
おっ何よりだ。
ハラジュンは浮気しとらんかったと。
桜子ちゃん。
(桜子)はい。
こういうぱっと見分かんない所でも口唇紋は付いてるんだよ。
ホントだ。
(松井)ねっ?へえ。
(松井)すごいよね。
うん…。
(松井)どうしたんすか?流田さん。
アルミパウダー。
(松井)アルミパウダー。
はい。
千代田さんと永友を撃ったのが同じ銃だと分かりました。
(真紀)犯人は一緒ってこと?
(井川)おそらくは。
心当たりはありませんか?
(真紀)ないわ。
顔も見てない。
犯人は千代田さんのデスクをあさっていたようですが。
ねえ警察はもうつかんでるんでしょ?私が藤春に会ってたこと。
ええ。
かつて永友と接触していたこともつかんでます。
2人に会ったのは楠神のことを調べるため。
でもエミリさんの事件が起きて調べるのはやめたわ。
濱田の事件の後くるみを二度と危険な目に遭わせないって誓ったから。
でも何で今になってまた藤春の所に?くるみがあの事件を乗り越えたから。
あの子の父親のこと中途半端にしておけないと思った。
それで数年ぶりに藤春に接触した。
その夜撃たれた。
千代田さんが行動した途端犯人も動きだした。
監視でもしてないかぎりそんなことは無理だ。
(井川)ええ。
ねえ縁も知ってるのよね?私がエミリさんに昔会ってたこと。
ええ。
その事実を見つけたのはあいつです。
そう。
どうしましょう。
正直に鑑定結果を伝えれば最悪の修羅場になりかねません。
最悪の修羅場!?ねえどんな…。
(桜子)所長代理には刺激が強過ぎます。
けど驚いたなあ。
ハラジュンがもらったラブレターのキスマークとあの女社長の旦那が使ったカップの口唇紋一致しちゃうんだもんな。
こんな偶然ってあるんですね。
ハラジュンと女社長の旦那がデキてるの。
嘘男同士で…。
しかも女社長の旦那が口紅を塗ってキスマークを残した。
つまり女装癖があるんだろうな。
女装?ファンキー!言えないですよね?「浮気相手が男でしたよ」なんて。
い〜や浮気かどうかも怪しいなあ。
そっちが本気でさ。
なっ?あの奥さんと恋人これがカムフラージュっていう可能性がある。
もしくは2人とも大切なパートナーっていう考えもありますよ。
愛情は一筋縄ではいきません。
どっちにしろとんでもないスモーキング・ガンだ。
誰が伝えます?この鑑定結果。
(田坂)縁お前がやれ。
だいたいお前がこんな衝撃的な秘密気付いたのが悪い。
責任取れ。
そりゃないでしょ。
(桜子)時間がありません。
avantgardeの社長が来ます。
今日4時半の約束なんです。
冗談だろ。
こっちも4時半だ。
何なんだこの間の悪さは!時間ずらせ!
(小宮山)無理です5分前ですよ!・
(足音)あっ来た…。
いつまでぐだぐだやってんのよ!
(一同)所長!仕事の話が終わったら入ろうと思ってず〜っと廊下で待ってんのよ。
それを延々ぐちぐちぐち…。
そうか今日退院か。
(真紀)何?忘れてたの?最低…あ痛っ。
(桜子)あっ…。
あんたたち分かってる?銃で撃たれた私が奇跡の復帰よ?やり直したいぐらいよ感動の職場復帰。
あっ所長実は今もう大変な鑑定結果が出て…。
聞いてたわよ廊下で。
ていうかあんたバカ?考えるまでもないことよ。
(小宮山)何か解決方法があるんですか?黙っておけばいいのよ。
はい?放置プレー?そう。
依頼人が想像した浮気相手じゃなかった。
それさえ分かれば依頼はじゅうぶん果たされてる。
でもそれじゃあ依頼人の2人は旦那さんや恋人にだまされ続けることになりますよね?ここは裁判所でも警察でもないわ。
秘密を暴いて裁く場所じゃない。
その秘密の裏に他人には計り知れない事情が隠されてるかもしれない。
ほっといてもいつか必ず向き合うときが来る。
秘密ってそういうものよ。

(ドアの開く音)
(花梨)失礼。
先日依頼に伺った上村だけど。
お待ちしていました。
こちらです。
あの〜今日「鑑定結果出る」って言われて…。
来たか…。
はい。
え〜…。
あんたこっち。
(美優)感じ悪っ。
(田坂)もういいからそれは。
縁ちょっといい?
(真紀)《梅サケめんたいって何?このチョイス》《ちょっと普通過ぎない?流田縁つまんないわねえ》《あっそういう顔で見るわけ》《はい…》《私こういう者》《「千代田科捜研
(仮)」》《うちの事務所に来なさい。
民間の科捜研よ》《「
(仮)」って》《まだないのよ》《これからつくるから今メンバー集めてるの》《警視庁の科捜研でナンバーワンっていったらあなたらしいじゃない?調べたわ》《こう見えても私組対5課の元刑事…》《ちょっ…ちょっと!》《待ちなさいよ》《まだ話してるでしょうが!》《何だあれ。
怖い。
意味が分かんない》
(真紀)あれが初対面だったわよね?もう3年半。
それで何の話だよ。
あの少し後よ。
エミリさんと初めて会ったの。
全部話すわ。
そのときが来たんだと思う。
全部話すわ。
そのときが来たんだと思う。
きっかけはくるみの父親楠神。
秀英大学にいることは妹から聞いてたわ。
でも連絡取るつもりなんてなかったの。
一ノ瀬教授の自殺のニュースを見て歯車が動きだした。
居場所の確認だけでもしなきゃって思った。
でもとっくに大学を辞めて行方不明。
それで足取り追ったら…。
火災による事故死…。
そう。
生きてれば会うか会わないか自分で選べる。
でもこれでくるみは父親に会う機会を失った。
だからくるみのために楠神の全てを知ろうと決めたの。
(真紀)《待って》《困ります》《やっとあなたまでたどりついたのよ》
(真紀)《この間はぶしつけだったわ。
ごめんなさい》《でも何で楠神の研究の話ができないの?》《とっくの昔に研究室は解散してる》《もしかして一ノ瀬教授の自殺に関係ある?》《教授と楠神研究を巡って対立してたそうね》《分かりやすいわねえ嘘がつけない》《まさか楠神の事故死も無関係じゃないとか?》《事故死?》《知らなかったの?》《去年火事で》《私もつい最近知ったんだけど》《どうしてそんなに楠神さんのこと知りたいんですか?》《妹の忘れ形見が楠神の娘なの》《その子がいつか知りたいと思うかもしれない》《父親がどう生きてどう死んだのか》《そのとき答えられるようにしておきたいの》《娘よ》《くるみっていうの》《今日はお友達の所にお泊まり》
(エミリ)《カワイイですね》《ええ。
でも生意気で困っちゃう》《楠神さんは誰もが認める特別な才能の持ち主でした》《本当に純粋に世界を救いたいと願っていたんだと思います》《でも道を踏み外してしまった》《彼はいったい何を発明したの?》《あっごめん》《そこは聞かない約束だったわね》《あの研究は知られるべきじゃないんです》
(エミリ)《私たちは聖域に足を踏み入れました》《楠神さんだけの責任じゃありません》《彼を止められなかった私たち全員が同罪なんです》《分かった》《話してくれてありがとう》《千代田さんって元刑事なんですよね?》《どうして辞めてしまったんですか?》《信念を貫く方法は1つじゃないと思ったから》
(真紀)《民間科捜研の事務所》《この事務所知ってます》《えっ?》《この「
(仮)」私の彼もヘッドハントされたって》《あっ流田縁です》《嘘!あなた彼の恋人?》《はい》《でも何で縁のことスカウトしたんですか?》《性格に難ありって聞いたから》《えっ?》《組織の中で難があるっていうことは不器用で流されないっていうことでしょ》《そういう人間大好物なの》《私たち気が合いそうですね》《え〜?》
(真紀)《はい》
(エミリ)《ありがとうございます》
(エミリ)《最近よく思うんです》《仕事柄いろんな事件に関わって…》《人の心の中から憎しみやねたみそれに欲望もそういう気持ちは絶対になくならない》《だから時に道を踏み外してしまう》《私は間違えたくない》《自分のことも大切な人のことも裏切らないために》《えっ?》《えっ…》《どうしよう》《あなたのことも欲しくなっちゃった》《ねえうちの事務所に来ない?》《あなたみたいな人なら信頼できる》《どう?悪いようにはしないわ》《やっぱり物好きですね千代田さんって》
(真紀)《もしもし千代田です》
(エミリ)《永友エミリです》
(真紀)《ごめんね連絡しなくて》《事務所の立ち上げでばたばたしてて》《私縁からプロポーズされたんです》《えっ?よかったじゃないおめでとう》《何かあった?》
(エミリ)《私縁と生きていきたい》・
(真紀)《エミリさん?》《そのためにはどうしても決着をつけなきゃいけないんです》
(アナウンス)《1番線に…》
(アナウンス)《山梨方面甲府行きが参ります》《「山梨」って楠神の故郷よね?》《彼の研究のことで何かあった?》・《危ないことしようとしてない?》《何言ってるんですか。
大丈夫です》《あっそうだ》《縁に会ったら伝えてください》《「必ず帰るから教会で待ってて」って》《自分で言いなさいよそんなこと》《それじゃまた連絡します》《エミリさん?》《待って!エミリさん》
(真紀)《流田縁?》《あ〜よかった》《家に行ってもいないし連絡先分からないからあちこち捜し回ったわよ》《何なんだよ家にまで》
(真紀)《永友エミリあんたの恋人よね?》《エミリのこと何で知ってんだ?》《そんなことはいいから今すぐ山梨に行って!》《何か危険なことしようとしてる》《そんな気がする》《何言ってんだよ》《「あなたと生きてくためにどうしても決着つけなきゃならない」って言ってた》
(真紀)「縁に会ったら伝えてほしい」って言われたわ。
「必ず帰るから教会で待ってて」って。
《ねえ!最近何か変わったこととかなかった?》《プロポーズの返事今度でいいから》《エミリ?》《ごめん》《山梨のどこ?》《えっ?》《山梨のどこだ!》
(真紀)山梨に楠神が借りてた農園があるって教えた。
それがあんな結果になるなんて。
残酷過ぎると思った。
記憶を失ってるあなたに全てを伝えるのは。
エミリは…。
俺と生きるために山梨に…。
俺と生きていきたかった…。

(ドアの開閉音)
(柏木)珍しいな。
(柏木)じゃ俺は…。
付き合えよ。
エミリは何で死ななきゃいけなかった?どんな真実が分かってもそんな理由どこにもない。
エミリは生きようとしてたんだ。
犯人を殺したら少しは楽になれるか。
何言ってんだお前…。
こらえてる。
憎しみにのみ込まれないように。
でもこのままのみ込まれて正気を失ったら…。
楽になれる気がする。
憎しみも禁断の果実かもな。
正気を失って楽になれば必ず罰が下る。
憎しみに身を任せれば身を滅ぼす。

(柏木)この間の話の続きだ。
あんた永友から何か預かってないか?いったい何のことだ?KH04の反証データ。
反証データ?緩やかな常習性があるものを絶対に認めるわけにはいかない。
一ノ瀬教授はKH04のリスクを証明する反証データを集めるために奔走してた。
永友もそれを手伝ってた。
でもかつて一ノ瀬研究室に資金提供してたバーベル社がそのデータを手に入れようとしてるって噂を聞いた。
バーベル社?ああ。
研究室の同僚だった大島隆二ってやつが言ってた。
「一ノ瀬教授の自殺も無関係じゃない」って。
その大島隆二は今どこにいる?永友の事件の後大島から連絡があった。
「バーベル社の犯行を裏付ける手掛かりをつかんだから相談したい」って。
それで待ち合わせ場所に行った。
(藤春)以来大島も行方不明だ。
一ノ瀬教授の自殺永友の事件それから大島の誘拐…。
(藤春)KH04に関わった人間がどんどん消えていった。
反証データの在りかが分かればこれ以上犯人に狙われなくて済むと思ったのか?それもある。
でも…。
《一緒に調べてもらえませんか?》《一ノ瀬教授が自殺するはずないんです》《悪いけど面倒なことに関わりたくない》一ノ瀬教授が自殺じゃなかった?ああたぶんな。
その真相を知ったから永友は殺された。
そう考えるとつじつまが合う。
(藤春)あのとき永友の話を聞いてたらあいつは死なずに済んだかもしれない。
悪かった。
それも伝えたかった。
《アダムとイブはなぜ禁断の果実を食べたのか》《それは蛇に唆されたからだ》《神はアダムとイブに激怒してその子孫である人間にまで多くの苦しみを与えた》《人はみんな心の中に蛇を飼っている》《禁断の果実が目の前に現れたときその蛇は目覚め人は試される》《傲慢さにのみ込まれてないか》《秀でた能力は正しく使われてるか》《憎しみに溺れてないか》《蛇は見ている禁断の果実の前で》《人はどこまで罪を犯さずにこらえきれるのか》2014/06/04(水) 22:00〜22:54
関西テレビ1
SMOKING GUN〜決定的証拠〜 #09[字]

目覚めた仲間が語る衝撃の真実と、埋まりゆく事件当日の記憶!明かされる禁断の研究とは?浮かび上がる不可解な死の謎に挑め!香取慎吾 西内まりや 鈴木保奈美

詳細情報
番組内容
 流田縁(香取慎吾)は、外堀署へ。服役中の藤春獏人(袴田吉彦)が、かつて永友エミリ(倉科カナ)と過ごした研究室で何が起こったかを全て明かす条件として縁を呼んだのだ。柏木夏生刑事(谷原章介)とともに、用意された部屋に入ると藤春は多種類の料理を食べている。料理を用意することも、藤春の交換条件だ。そして、藤春は宝石強盗を働き刑務所に入ったのは、エミリに起きたような事件から身を守るためだったと話し始める。
番組内容2
 藤春やエミリが在籍した一ノ瀬栄造教授(柴俊夫)の研究室では、ある画期的な発明が成功しようとしていた。発明者は、楠神多聞(平山浩行)という研究員だった。しかし、藤春は楠神の発明は“禁断の果実”だったと言う。食に関する発明で、世界の食料事情さえ一変させてしまえるものだったが…。
 その頃、石巻桜子(西内まりや)と千代田くるみ(濱田ここね)は、未だに入院中の千代田真紀(鈴木保奈美)の病室を訪ねていた。
番組内容3
しかし、いつものベッドに真紀の姿がない。桜子とくるみは探し始める。
 藤春の告白ともとれるような“禁断の果実”の話を聞き終えた縁と柏木が病院に駆けつけると、真紀はベッドに戻されていた。病室には松井丈太朗(中山優馬)たち千代田科捜研のメンバーも集まっていた。そんな中くるみは、真紀に自分の父親のことを教えて欲しいと頼む。真紀が語る、くるみの父親とは…。
出演者
香取慎吾 
西内まりや 
中山優馬 
安藤玉恵 
濱田ここね
 ・ 
鈴木保奈美
 ・ 
倉科カナ 
イッセー尾形
 ・ 
谷原章介 


スタッフ
【原作】
横幕智裕 
竹谷州史「Smoking Gun 民間科捜研調査員 流田縁」(集英社「グランドジャンプ」連載) 

【脚本】
酒井雅秋 

【音楽】