シリーズ世界遺産100「コンゴーニャスのボン・ジェズス聖域〜ブラジル〜」 2014.06.05

(テーマ音楽)南米バロック芸術が花開いた最後の地。
病と闘い続けた彫刻家の執念が刻まれています。
ブラジルの南東部標高900mの山あいにあるコンゴーニャス。
小高い丘に南米のバロック芸術の繁栄を象徴する場所があります。
世界遺産ボン・ジェズス聖域です。
6つの小さな礼拝堂と1つの聖堂から成り立っています。
聖域の中心にあるのが後期バロック様式のボン・ジェズス教会です。
18世紀コンゴーニャスでは金が見つかりポルトガルから大勢の開拓者が押し寄せます。
信仰心の篤かったポルトガル人が重い病が回復した事に感謝し建てました。
16世紀の後半西洋で誕生したバロック。
端正で調和の美しさを目指したルネサンスに対し過剰なまでの情熱を表現した様式です。
やがてブラジルにも伝わり世界の1/3の金を産出していたこの地で花開いたのです。
ここでバロックに人生をささげた人物がいました。
ブラジルを代表する彫刻家…30歳の頃ハンセン病で手足の指を失いながらも創作活動を続けました。
教会の前の大階段には12体の等身大の石像が残されています。
聖典を手にした預言者の像です。
アレイジャディーニョ60歳の作品です。
当時病気が進行していたアレイジャディーニョ。
車椅子に乗り既に切断されていた腕に槌と鑿をくくりつけながら作品を作り続けました。
聖域の6つの礼拝堂には最後の作品群が収められています。
「最後の晩餐」からはりつけに至るまでのイエス・キリストの受難の場面を表した木彫りの像です。
人間の動きの一瞬を表現力豊かに捉えたバロック彫刻の傑作です。
当時ブラジルではポルトガルからの独立運動が起こっていました。
社会が混乱する中アレイジャディーニョの多くの友人が命を落としました。
迫りくる死と向き合い亡くなった仲間を悼みながら作品を作り続けました。
7つの場面のうち最も美しい構図で知られるのが十字架を背負うキリストの像です。
その表情は悲しみに満ちています。
アレイジャディーニョのあふれ出る感情が南米バロック芸術の最高傑作を生み出したのです。
彼の肉体と精神にはバロックの血が流れています。
病気の苦しみ仲間を失った悲しみ。
そして「聖書」を愛読していたほどの強い信仰心。
その全てがこの最後の作品には刻まれています。
アレイジャディーニョは76歳で亡くなります。
彼の死後バロックの時代も幕を閉じました。
2014/06/05(木) 04:15〜04:20
NHK総合1・神戸
シリーズ世界遺産100「コンゴーニャスのボン・ジェズス聖域〜ブラジル〜」[字]

バロック最後の輝き ▽文化遺産 【語り】松平定知 【テーマ音楽】久石譲

詳細情報
番組内容
バロック最後の輝き ▽文化遺産 【語り】松平定知 【テーマ音楽】久石譲
出演者
【語り】松平定知
音楽
【テーマ音楽】久石譲

ジャンル :
ドキュメンタリー/教養 – 歴史・紀行
ドキュメンタリー/教養 – カルチャー・伝統文化
ドキュメンタリー/教養 – 自然・動物・環境

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