聖母・聖美物語 #49【成長篇〜少女の涙】 2014.06.06

(聖美)もしかしてあなたひかりに何か話したの?
(聖美)そうなのね?
(弘明)「祝ドナーベビー生誕10周年」あのカードが届いた時点でもうバレたも同然。
(弘明)ひかりの知りたい気持ちを押さえ付けることなんぞできやしません。
じゃああの子が生まれたいきさつを?話しました。
真実を教えてほしいと言われて。
何てことを。
聞かれたからバカ正直に答えたっていうの?うまくごまかしてなだめてあげるのが大人でしょう?ごまかせなかったじゃありませんか。
姉さんだって。
最初は当然あなたに疑問をぶつけた。
しかし返ってきた答えは全て偽り。
それを見抜いて俺のところへ来たんです。
心配しなくても愛美さんのことまでは話してませんからご安心を。
10年間。
私たちがどんなに苦労して秘密を守ってきたと思ってるの?それをやすやすとあの子に。
あなたじゃないわよね?誕生日のあのカード。
あなたがひかりに宛てて送ったんじゃ?俺が?いったい何のために?そうやってあなたはみんなが苦しむのを面白がって高みの見物を。
知ればひかりはきっと反発する。
姉さんはそれが怖いんじゃないんですか?実際ひかりは不安がっていました。
骨髄を提供することを。
お兄ちゃんのためだったら何だってしてあげる。
そう言っていたあの子の気持ちが事実を知ったことでブレ始めている。
あなたは最初からそれを恐れていたんじゃありませんか?何も知らなければ純粋な心のまま喜んで骨髄を提供してくれる。
それをいいことに黙ってひかりを採取台へ乗せたらだまし討ちみたいなもんだ。
だまし討ち?知る権利があったってことです。
ひかりには。
(峻)伯母さん。
院長先生がお呼びです。
主人が?
(峻)陽君の骨髄穿刺の結果が出たそうです。
再発?1日や2日で何が分かるの?もっとよく調べて。
(繁郎)それだけ白血病細胞が活発化していたってことだ。
そんな。
(百合子)信じられません。
あんなに元気でいらしたのに。
(繁郎)定期的な検診も欠かさず続けてきた。
どこにも油断はなかったはずなのに。
10年よ?10年も寛解状態が続いたらもう完治したも同然だって思うじゃない。
なのに何で?この10年で白血病の治療法は飛躍的な進歩を遂げています。
新薬による化学療法で相当な成果が期待できます。
ですからどうか気を落とさずに。
薬なんか信用できないわ。
分からないじゃない。
開発されたばかりの薬でホントに治るかどうかなんて。
すでにじゅうぶんな臨床試験が重ねられていて実際に多くの患者さんが…。
骨髄移植をしてちょうだい。
今すぐひかりから骨髄を採取して陽に移植をしてあげて。
(峻)でもそれは…。
あなたは口出ししないで。
(繁郎)ドナーの対象には年齢制限があるんだ。
年齢制限?
(繁郎)特にドナーが子供の場合。
10歳以上18歳未満の場合には院内の倫理委員会に審議を諮る必要がある。
それを通ればいいってことね?だったらすぐに委員会を招集して…。
(百合子)ひかりちゃんはまだぎりぎり10歳になったばかり。
(百合子)倫理的見地から厳しい意見が出る可能性も。
駄目かもしれないってこと?審議が紛糾すればひかりの出生を疑問視する声が出てこないとも限らない。
最初からそのつもりであの子を誕生させたんじゃないか。
もしかするとそういう話だって。
だったら無視すればいいわ。
倫理委員会なんか。
審議なんか待たずにこっそり移植をしてしまえばいい。
そうしましょう。
そうしてあなた。
無茶を言わないでくれよ。
ドナーがいるのよ?家族の中に。
見つけたくても容易なことじゃ見つからない最適なドナーが。
なのにどうして手をこまねいてなきゃならないの?どうして?何のためのドナーなのよ?君はここで待ってて。
陽には僕から話すから。
(陽)あっ。
パパ。
ご苦労だったね検査。
針刺したの久しぶりだったから結構痛かったよ。
小さいころ何度もやられたっけ。
よく我慢してたよね。
もう戻っていいよね?このまましばらく入院することになった。
入院?思ったよりよくなかったんだ結果が。
えっ?よくなかったってまさか?寛解状態から再燃状態への移行。
つまり…。
再発ってこと?冗談だよね?たちの悪い冗談だよね?だってパパ大したことないって。
心配することないって。
もしかしてパパ僕のこと怒ってる?僕が…。
僕が仮病なんか使ったから。
仮病?熱なんてなかったんだ試験の日。
どうしても勉強に自信がなくって。
それでみんなに嘘ついて。
みんなが止めるから仕方なく行かなかった。
ちゃんと受けてれば絶対合格したのにみんなのせいだって。
そうやって今まで何だって病気のせいにして逃げてばっかり。
お前そんなことを。
ごめんなさい。
ごめんなさい。
許してパパ。
本当にごめんなさい。
実際に調子がよかったはずはないんだ。
勉強に集中できなかったのもそのせいなんだろう。
それじゃやっぱり?治ったと思ったのに。
もう完全に僕の白血病は治ったって。
陽。
陽。
陽。
ママ。
きっと罰が当たったんだ。
仮病なんか使った罰が。
泣かないで陽。
ママが治してあげる。
必ず。
必ず治してあげるから。
(泣き声)
(波津子)ひど過ぎる。
あんまりよ。
若い陽をそんな目に遭わせるくらいなら何でこの年寄りの命を取ってくれないの?ひかり。
パパから君に話しておくことがあるんだ。
お兄ちゃんはこれから薬を使って病気のもとをたたいていくことになる。
新しく開発されたお薬はとてもよく効くからそれだけでも大きな効果が期待できる。
ただもしじゅうぶんな効果が得られなかった場合には…。
(ひかり)私にドナーになれっていうんでしょう?ドナーになって骨髄をあげてほしいっていうんでしょう?話したのか?骨髄移植のこと。
(ひかり)だって…。
だって私はそのために生まれてきたんだから。
何だって?どういうことなの?ひかり。
あなた何だってそんなこと。
弘明さんよ。
弘明さんがこの子に。
あいつが?誕生日のあのカード。
あれを見てしまった以上黙っておくのは酷だって。
(波津子)あの疫病神め。
(ひかり)叔父ちゃんを怒らないで。
教えてもらってよかった。
ドナーベビーがどういうものなのか。
どういう気持ちでパパとママがもう一人子供が欲しいって思ったのか。
ひかり。
パパたちは最初からお前を陽のドナーにしようと思っていたわけじゃ…。
ママと同じこと言わないで。
嘘は聞きたくないの。
もう全部知ってるんだから。
叔父ちゃん言ってた。
ひかりはただドナーとして生まれただけじゃない。
お兄ちゃんと同じだけの愛をパパとママからもらってるって。
私その言葉を信じたい。
信じるから。
ひかり。
(ひかり)だからその代わりドナーになるかならないかそれだけは私に決めさせて。
私の体は私のもの。
私の命は私のものでしょう?《ひかりの体はひかりのもの。
ひかりの命はひかりのものだ》《誰も無理強いすることはできない》あいつが…。
(ひかり)最初から決まってたことって思いたくない。
(ひかり)私が自分の心で考えて決めたいの。
そうすれば私きっと…。
何を考えるっていうの?あなたは健康でどんなことだって自由にできる。
どうしてすぐお兄ちゃんを助けてあげるって言わないの?あなたお兄ちゃんのこと大好きなんでしょう?そのお兄ちゃんが病気で苦しんでるっていうのに何を考える必要があるっていうの?聖美。
嫌とは言わせないわよ。
(波津子)弘明のせいね。
あいつがあなたを唆してそう言えって言ったのね?弘明のやついったい何をたくらんで。
ママはやっぱりお兄ちゃんの方が大事なんだね。
パパもそうなんでしょう?私はいらない子だった。
お兄ちゃんが病気でなければ生まれてこなかった子。
ドナーになれないんならいたって何の意味もない子。
ひかり違うんだ。
パパの話を聞きなさい。
(ひかり)もういい!
(波津子)ひかり。
おい。
ひかり。
あの子は確かめたんだ。
俺たちの気持ちを。
(ひかり)ママ…。
峻君。
(峻)ああ。
おはようひかりちゃん。
(ひかり)もうお仕事?
(峻)ああ。
朝方帰ってきてちょっと寝たと思ったら呼び出しがあって。
もう眠くて目がくっつきそう。
あれ?ひかりちゃんもウサギさんみたいな目になってるよ。
どうかした?
(ひかり)何でもない。
なかなか会えないからちょっと峻君の顔が見たかっただけ。
お仕事頑張ってね。
師長さん。
(百合子)ひかりちゃん。
(ひかり)弘明叔父ちゃんいる?
(百合子)先生ね今分娩室入ってるの。
朝から難しいお産が続いてばたばたしちゃって。
何か言付けしましょうか?
(ひかり)ううん。
いいの。
そう。
あった。
ごめんください。

(愛美)ミルクは置いてないよ。
10年たったら雇ってあげてもいいけど。
間違えた?
(ひかり)叔母ちゃま?愛美叔母ちゃまでしょう?これ。
お誕生日プレゼント。
ありがとう。
(愛美)あんたもしかして…。
(ひかり)ひかりです。
柳沢ひかりです。
(愛美)ひかり?あんたひかりなのね?
(星川)ああー。
(愛美)先生!
(星川)やっと懸案の裁判が片付いた。
(星川)今夜は一人打ち上げに付き合ってくれ。
(愛美)先生。
先生ってば。
(星川)えっ?ああ。
ビールでももらおうか。
君も飲むといい。
先生。
もうこの子が。
この子が突然。
ひかりちゃん?えっ?ひかりちゃんじゃないか。
星川先生。
本物だ。
本物のひかりだった。
(ひかり)先生。
どうしてここに?いや。
それは私が聞くことだ。
どうしたんだ?こんな時間に。
一人で来たの?
(ひかり)これに住所が書いてあったから。
(愛美)あんたこれ見てこの店捜して?私に会いに来てくれたの?私のことなんか忘れてると思ってたのに。
10年ぶり。
10年ぶりだよ。
あんたの顔見るの。
(ひかり)先生ビールだって。
(愛美)あっ。
はい。
何があったんだい?ここへ来たことご両親は知ってるの?ああ。
それは穏やかじゃないね。
叔母ちゃまに聞きたいことがあって。
ひかり!ひかり!どこにいるの?・
(ノック)ひかり?ドナーベビーだって?何だって自分のことをそんなふうに。
分かってるの?ドナーベビーっていうのがどういうものか。
白血病などの疾患を持つ家族の治療のため臓器提供を目的として計画的に誕生させられた子供。
もう覚えちゃった。
弘明叔父ちゃんがはっきり言ってた。
私が生まれるとき手助けをしたって。
パパとママにお兄ちゃんのドナーにしたいって相談されたって。
そういう子のことでしょう?ドナーベビーって。
いや。
君がそういう意図の下に生まれたとは私にはとうてい思えないが。
叔母ちゃまはそのころうちに一緒に住んでたのよね?ええ。
まあ。
だったら知ってるでしょう?本当のことを。
本当のことって?私は私のために生まれたんじゃないってこと。
私自身のためじゃなくパパとママの愛とか幸せとかそういうもののためでもない。
ただお兄ちゃんのために。
お兄ちゃんの病気を治すためだけに生まれてきたんでしょう?
(愛美)違う。
そんなの違う。
でたらめよ。
何やってるのよ。
姉さんも兄さんも。
何でひかりをそんなよた話で惑わせるようなことを。
陽君の病気が再発したと言ったね?それは間違いないんだね?おそらくパパとママはそのことで相当動揺してるんだろう。
それで目の前にいる君をドナーにしたい気持ちが強くなって…。
(星川)君にきちんと説明する余裕をなくしてるんだ。
(星川)いずれにしても早く家に連絡してやらなけりゃ。
きっとみんな心配してる。
心配なのは私のこの体の中に大事な骨髄が入ってるから。
ひかり。
(星川)うん。
とにかく電話だ。
愛美さん。
えっ?私?
(星川)ああ。
私はちょっと…。
だってずいぶんご無沙汰だし。
あっ。
そうだ。
峻に言ってもらえばいいや。
(星川)うん。
(ひかり)峻君は駄目。
忙しくて寝る暇もないんだからこんなことに巻き込まないで。
ああ。
じゃあどうすれば?・柳沢でございます。
星川先生。
ひかりと一緒って。
それホントですか?星川先生と一緒に?どうして?ひかりはいったい今どこにいるんですか?愛美さんの店です。
愛美の?お店?2014/06/06(金) 13:30〜14:00
関西テレビ1
聖母・聖美物語 #49[字][デ]【成長篇〜少女の涙】

繁郎(原田龍二)の説得で聖美(東風万智子)が柳沢家に帰ってくる。怒りをあらわにする愛美(三輪ひとみ)はすがる峻(谷藤力紀)を置いて出て行く。そして10年が経ち…

詳細情報
番組内容
 ひかり(小林里乃)が自分の出生について、弘明(金子昇)から話を聞いたと知り、聖美(東風万智子)は激しく動揺する。さらに、彼女に追い打ちをかけるように陽(上遠野太洸)の白血病が再発してしまう。
 聖美は、峻(片岡信和)から白血病に有効な新薬が開発されていると聞くものの、すぐにでもひかりから骨髄移植をしてほしい、と繁郎(原田龍二)に迫る。
番組内容2
しかし、ひかりは10歳になったばかりで倫理的に問題があるからと拒まれ、ドナーがいるのに移植できないという現実に聖美はぼう然となる。
 繁郎から病の再発を聞かされ、ショックを受ける陽。聖美は、骨髄移植を諦めきれず、ひかりにいざというときに備えておくようにと言ってしまう。そんな母の言葉に反発したひかりは…。
出演者
柳沢聖美:東風万智子
森尾愛美:三輪ひとみ
柳沢繁郎:原田龍二
柳沢弘明:金子昇
柳沢波津子:丘みつ子
星川真輔:風間トオル ほか
スタッフ
企画:横田誠(東海テレビ)
原作・脚本:いずみ玲演
演出:西本淳一(東海テレビ)
プロデュース:西本淳一(東海テレビ)
中頭千廣(TSP)
神戸將光(TSP)
齋藤頼照(TSP)
音楽:辻陽
主題歌:「炎の花」ハルカ ハミングバード(ユニバーサル ミュージック)
制作著作:TSP
制作:東海テレビ
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ジャンル :
ドラマ – 国内ドラマ

映像 : 1080i(1125i)、アスペクト比16:9 パンベクトルなし
音声 : 2/0モード(ステレオ)
サンプリングレート : 48kHz

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