目撃!日本列島「南相馬 原発16キロの理髪店」 2014.06.08

東京電力福島第一原発から16キロにある商店街です。
今なお人が住めない地域に指定されています。
ここに避難を続ける住民たちがやって来る場所があります。
一軒の…顔なじみの店主とお客さん。
髪を切りながらさまざまな会話を交わします。
避難生活の事そして住めないふるさとの事。
本音がこぼれる理髪店の日々を見つめました。
原発事故が起きる前1万2,800人余りが暮らしていた福島県南相馬市小高区です。
沿岸部では今も津波の被害を受けた家屋がそのまま残されています。
小高駅前の商店街です。
2年前から立ち入りは認められていますが今も宿泊はできません。
理髪店はここで大正9年から営業を続けています。
町の再建を願い立ち入りができるようになるとすぐに店を再開しました。
妻の幹子さんと週5日店を開けお客さんを迎えています。
あっ来た。
おはようございます。
おはよう。
50代の男性がやって来ました。
高校時代から常連の吉岡さん。
避難先の茨城県から戻ってきたついでにやって来ました。
はい毎度。
はいどうも。
カットが終わってもすぐには帰りません。
コーヒーを飲みながら会話が続きます。
ふるさとを離れて暮らす吉岡さん。
積もる話もしたいと店に来ていました。
じゃあどうもありがとうございました。
吉岡さん2時間半店にいました。
いらっしゃい。
3人の孫を連れた60代の女性がやって来ました。
孫たちは事故の前からここで髪を切ってもらっていました。
石川さんは避難先から自宅に戻る途中に立ち寄りました。
孫を残して自宅に向かいます。
石川さんが3世代で暮らしていた自宅です。
立ち入りができるようになった2年前から少しずつ片づけをしていますが思うように進んでいません。
気になっているのは仏壇の事です。
位牌は避難先に移しています。
しかしできるだけ早くこの仏壇に戻しここで拝みたいというのが石川さんの願いです。
すみません。
放射線量が心配な事もあり自宅には孫たちを連れていきませんでした。
髪を切り終えると10キロ離れた避難先に戻っていきました。
今も寝泊まりができないこの地域。
南相馬市は2年後の4月から人が住めるようにしたいとしています。
原発事故の前ここが店舗兼自宅だった加藤さん。
今は10キロ離れた仮設住宅から通ってきています。
避難する者同士がほっとできる場所に。
そう願い店を開けています。
また一人常連さんがやって来ました。
避難先で何軒か別の店に行きましたがやっぱり加藤さんがいいと戻ってきました。
今仕事一生懸命やってるから。
あんまり変な事言うとおんちゃんはさみ落とす。
松本さんはダンプの運転手。
福島第一原発に資材を運んでいます。
今は防護服を着て作業をしています。
はいよ〜。
はい!加藤さんいつもの髪型に仕上げました。
こんにちは。
こんにちはいらっしゃい。
小高の町に続々と車がやって来ました。
大型連休に伴い16日間特別に宿泊が許される事になったのです。
60代の夫婦がやって来ました。
自宅に泊まっている…この日気になるニュースが話題に上りました。
小高出身の男性が一人で仮設住宅で亡くなりました。
このところ立て続けに孤独死が出ているといいます。
木幡さんの自宅は商店街から100メートルほど奥に入った場所にあります。
この家で生まれここをついの住みかにしたい木幡さん。
特別に宿泊が許されるこの機会を心待ちにしていました。
この自宅はさまざまな思いが詰まった場所です。
原発事故の前ここに仲間を招く事が大きな楽しみでした。
自宅に集っていた仲間たちとはばらばらになってしまいました。
シエシエ。
木幡さんは自宅で寝泊まりする間も避難先のアパートに毎日戻っていました。
小高にある自宅はガスが通っていないため避難先で夕食をとる事にしていたのです。
宿泊をして12日目。
おはようございます。
木幡さんが再びやって来ました。
加藤さんと話がしたいとお茶を飲みに来たのです。
自宅よりも避難先に泊まった方が落ち着いた。
木幡さん自身考えてもみなかった思いが生まれていました。
どうも。
じゃあどうも。
住民たちの帰りを待ちながら店を開け続ける毎日。
この町で再び暮らせるようになるのは早くて2年後になります。
理髪店にはふるさとを奪われた人たちが直面する今の現実が映し出されていました。
1234!2014/06/08(日) 08:00〜08:25
NHK総合1・神戸
目撃!日本列島「南相馬 原発16キロの理髪店」[字]

原発20キロ圏内の福島県南相馬市小高区。立ち入りは許されているものの宿泊は禁止されているこの町で営業を続ける一軒の理髪店がある。この場に寄せる被災者の思いとは。

詳細情報
番組内容
原発20キロ圏内の福島県南相馬市小高区。立ち入りは許されているものの宿泊は禁止されているこの町で、一軒の理髪店が営業を続けている。避難先からやってくるなじみ客が、毎日のようにここを訪れ、思い思いの時を過ごす。久々に交わす常連同士の会話からは、原発事故後に故郷を離れて暮らすことへの「いらだち」「あきらめ」「葛藤」といった本音が聞こえてくる。一軒の理髪店にカメラを据え、人々の故郷への思いを記録する。

ジャンル :
ドキュメンタリー/教養 – 社会・時事

映像 : 1080i(1125i)、アスペクト比16:9 パンベクトルなし
音声 : 2/0モード(ステレオ)
サンプリングレート : 48kHz

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