京都地検の女5 2014.06.09

(鶴丸あや)旦那さんが亡くなってまだ半年ぐらいじゃない?
(桜井麗子)半年も喪に服せば十分!
(漆原さやか)そうそう。
何十年も亭主に尽くしてちゃんと最期まで看取りはったんやで。
(吉川香織)そうや!後はどない生きようと好きにさせてほしいわなぁ。
それにね残された妻が幸せになるのが死んだ亭主への供養ってもんよ。
まあよく考えればそれもそうよね。
(香織)そうよ!
(柿野たまこ)あっ!
(さやか)えっ?どうしたん?
(たまこ)あのおじさん今商品をポケットに…。
許さへんで万引き犯!商店街の平和はうちらが守る!それーっ!おーっ!よし!待ちなはれ!
(麗子)ちょっと待ったー!おっちゃん!わかっとるやろな?ああ?奥さん泣かせるような真似したらあかんねんで!もうまいったな…。
またあんたかいなもう!また?またっておたく常習犯かいな?そうなんですよまったく…。
この間見逃してあげたばかりじゃないの!
(瀬名昭彦)警察呼んでください。
料理教室?
(太田勇一)私この度和食の奥深さに目覚め腕を磨くべく料理教室に通うことにいたしました。
つきましては本日定時で帰らせていただきたく…。
朝から帰りの話?怪しいわね。
お見合いパーティーか何かなんじゃないの?れっきとした料理教室です!見てください。
マイエプロンも購入いたしました。
何そのセンス。
ちょいワルな感じがグッときません?エプロンにちょいワルの必要なし!
(本木恵介)最近流行ってますもんね料理合コン。
お前余計なことを…。
料理合コン?料理教室を表向きにした恋人探しですよ。
さわやかな感じで出会えるし共同作業を通じてこうお互いの性格がすごいわかるっていうか…。
検事誤解なんですよ。
私はあの…純粋に料理の腕を上げるために…。
なるほどね。
料理の腕を上げておけば一生相手が見つからなかった時も役に立つもの。
せいぜい頑張って。
もっくん仕事始めましょう。
はい喜んで!絶対負けないからな。
瀬名昭彦さんあなたは先々月から今月にかけて古川町商店街で5回にわたって万引きを繰り返し今回ついに窃盗罪で逮捕送致という結果に至りました。
お恥ずかしい限りです。
なぜ同じ間違いを何度も繰り返してしまうのでしょう?自分でもわからんのです。
つい出来心で…。
あなたは2か月前に病気で奥様を亡くされていますね。
あなたの万引き行為が始まったのは奥様のお葬式の直後からです。
この点についてご自分ではどう考えていらっしゃいますか?妻と買い物をするのはいつもあの商店街でした。
1人で歩いているとたまらなくなる…。
孤独感をまぎらわすためにつかの間の刺激を求めたんですか?とにかくもうしません!約束します。
本人も深く反省しているようなので起訴は見送りました。
(高原純之介)万引きは言語道断だが心情はわからなくもないな。
あやちゃん。
はい。
男がこの世で一番見たくないものは何だと思う?さあ…。
自分の妻の死に顔だよ。
世の亭主どもの願いはただ1つ。
妻より1日でも早く死にたいってことだ。
誰しも残された悲しみだけは味わいたくないからな。
男ってホントに身勝手!残されてつらいのは妻のほうだって同じじゃないですか!大丈夫大丈夫。
女は強いからね。
四十九日が済む頃にはすっかり立ち直って一周忌には亭主の顔も忘れてるさ。
世の中そんな妻ばっかりじゃありませんよ。
私なんてもし愛する夫の章ちゃんに先立たれるようなことがあったらもうこの黒髪をばっさり落としてすぐ尼寺に入ります!尼寺か…。
ははは…仏様も怖がって逃げ出すよ…。
(小野原義雄)私には関係ない!
(成増清剛)おい。
(池内弘二)はい。
階段の上にもみ合った形跡がある。
ことによるとホシはガキの仕業かもな。
ガキですか?うん…。
この界隈頻繁にオヤジ狩りが発生してるんだよ。
先週も会社員が2人連れのガキに金を奪われた。
しかしガイシャのポケットには財布が手付かずで残ってますが。
殺しちまって怖くなって逃げたのかもな…。
それと気になるものが。
(カメラのシャッター音)万年筆…。
うん…。
さあキャベツが安いで。
1個100円!キャベツ買うてな!あっこの間の…。
ああびっくりした。
あの人前はよく奥さんと一緒にあの八百屋で買い物してたんですよ。
ええったまこさん知ってたの?万引きしちゃうのも奥さんに先に逝かれて寂しいせいですかね。
うん…。
(たまこ)ああ…何だか奥さんの後追いでもしそうな雰囲気。
ちょっとやめてよ!
(チャイム)おはようございます。
(瀬名)検事さん…。
近くを通りかかったものですから。
庭のお花しおれちゃってますよ。
花?そんなもの咲いてましたか?かわいいバラが咲いてたじゃありませんか。
デリケートなお花なんですからちゃんと手入れしてあげないと。
いいんです。
私と一緒ですよ。
はっ?後はしおれて枯れるのみです。
そんな…。
(においをかぐ音)あら?
(においをかぐ音)ああ…においますね。
お酒飲みました?もう…いけませんねこんな昼間っから。
放っておいてください。
情けない!…って奥様が生きてらしたらきっとおっしゃいますよ。
というわけでこれ!八百屋のおじさんったらね2個もおまけしてくれたんですよ。
美人にはもれなくサービスだなんてもうホントに口がうまいっていうか正直者。
ははははは…。
不思議な人ですね検事さんは。
えっ?そうですか?娘にはいつもねすごいわかりやすいって言われます。
みかんを食べると妻を思い出します。
妻もよく買ってきてくれた。
風邪の予防になるからと言って毎日のように私に食べさせて…。
自分が先に逝くとは夢にも思わなかったに違いない。
病気がわかったのは年明けでした。
手術を終えて1度は退院したんですがすぐに再発してしまい…。
おつらいですよね…。
でも…でも少しずつでも外に目を向けませんか?天国の奥様のためにも。
ねっ?瀬名さん。
検事さんは知らないんです。
はい?どういう意味ですか?妻には男がいたんですよ。
ええ…?あいつが死んで初めてわかったんですが毎週毎週あいつは私に隠れて男に会っていたんです。
そんな…何を根拠に…。
日曜が来る度に妻は化粧してうれしそうにどこかへ出かけて行きました。
私には友人とお茶を飲みに行くと言ってましたが…。
しかし葬式の時妻の友人達と話したら日曜日に会ってた相手など誰もいなかった。
いくら何でもそれだけのことで浮気を疑うなんて…。
もちろん最初は勘違いだと思いました。
ですが…。
レシート?妻は買い物のレシートを取っておくのが習慣でした。
これ見てください。
「ボルテール」奥様万年筆買ってらっしゃいますね。
去年の暮れです。
私に内緒で…。
男への贈り物だった…そうとしか考えられない!奥様かわいそう。
長年連れ添ったご主人に浮気を疑われるなんて奥様かわいそうです。
浮気がただの勘違いだっていうことは庭のバラが証明してます。
バラ?うん。
こんな手のかかる花家庭を大事にする人じゃなきゃ庭に咲かせることなんてできません。
これ主婦の勘!検事さん…。
このレシート私に預からせてください。
奥様の身の潔白は私が証明してみせます。
そのかわり約束してください。
浮気が勘違いだってわかったらもうやけにならないって。
きちんと食べてきちんとした暮らしをするって約束してください。
まいりました。
えっ?あなたは妻によく似ている。
世話焼きでおせっかいで…。
はは…。
苦しんでる人間を放っておけない。
じゃあ私と奥様仲良くなれてたかもしれませんよね。
(伊藤)こちらの製品になります。
ああ…。
「2008年限定モデル」これ今は売ってないんですか?はい。
ブランド設立30周年を記念して昨年300本のみ発売したものです。
じゃああの…去年の暮れ12月5日にこれを買った女性のことなんて覚えてないですよね?
(伊藤)いえそれとなく。
確か選ぶのを手伝ってほしいとおっしゃって…。
(瀬名美江子)じゃあこれにしようかしら。
(伊藤)ありがとうございます。
リボン付けてくださる?誕生日プレゼントなの。
誕生日のプレゼント?そう言ったんですか?ええ。
うれしそうなお顔が印象に残っています。
はあ…。
いらっしゃいませ。
あら!あら!また…まあご縁があるねまったく。
ダメダメダメ…こういう時はねかかわらないのが一番。
ちょっと!人を熊か何かみたいに何それ!同じようなもんじゃないですか。
(伊藤)何かお探しでしょうか?警察の者ですけど…。
この人こんなふうですけど一応刑事ですから。
うるさいうるさいうるさい。
あのねこの限定モデルおたくの商品ですよね?
(伊藤)ええそうですが。
ちょっと…あら!これ…。
ちょっとうるさいうるさい。
この万年筆を買った人物を捜してるんですけれどもご協力を。
事件に関係してるの?万年筆が?ねえちょっとどういうこと?だからそれね今調べてるの。
早く調べなさいよ!検事検事が邪魔してるんですよ。
(池内)小野原義雄52歳証券会社勤務。
今朝中岡山公園で殺害されているのが発見されまして。
で現場に落ちていたのがこの万年筆だよ。
まあ犯人が落とした可能性もあることから…。
買った人物を捜してたってわけよね。
あれ?被害者の生年月日。
昭和31年12月7日。
それが何か?いやいや…。
このレシートのこの日付!これ去年の12月5日。
被害者の誕生日の2日前。
リボン付けてくださる?誕生日プレゼントなの。
何だよそのレシートとか誕生日とか。
その万年筆犯人の持ち物じゃないかもしれない。
被害者の誕生日に彼女が贈ったものかも。
彼女…?説明は後!ついてきて!おい池内!池内おい!あれ?早く!えっ?はい。
はい!
(瀬名)小野原義雄…。
知りませんか?
(瀬名)知りません。
あの…妻が万年筆を贈った相手この男なんですか?ああ…まだはっきりそうと決まったわけでは…。
あら?あっすいません。
あの…ちょっといいですか?何?何?どうしたの?さっきクローゼットの奥で見つけました。
ああ…。
わあこれ…これセーター?へえ…奥様編み物が趣味だったんですか?昔は…です。
私が定年を迎えてからは家で編んでる姿を見たことはありません。
これ…でかいねこれ。
もしかしてこれ男物かな?私に隠れて編んでいたようです。
う〜んもしかしたらこれその男へのプレゼントかもしれませんね。
ちょっと!うん?あっ…。
昨夜の9時から深夜までどちらにいらっしゃいました?はあ?念のため訊いてるんで。
私が妻の浮気相手を殺したっていうんですか!いやだから…あのね念のため訊いてるんです。
関係者全員に訊いてるんです。
関係などありません。
お引き取りください!まあ…もう!あなた本気で瀬名さんを疑ってるの?うーん…あの人どこか挙動不審なところあったんだよな。
でもなかなか厄介だな。
被害者と瀬名美江子の浮気を証明するっていったって2人ともこの世にいないしな。
浮気じゃないわ。
えっ?2人の間につながりがあったとしてもそれは男と女の関係なんかじゃない。
何かもっと別の…。
「何かもっと別の…」っていったって家庭のある男と女えっ?これどうやってつながるんだろうな?とにかく主婦の勘が違うといってるの!浮気なんかじゃないわ!そんなの言い切れるの?じゃあさあの万年筆の件はどうなるんだよ?まったくもう…主婦の勘とかでね税金の無駄遣いするんだったらね俺はもう付き合ってらんないからねあんたと。
後で後悔したって知らないからね。
このインチキ坊主!インチキ坊主!?
(舌打ち)帰れ早く!あっご住職ごめんくださいませ。
(成増清一)ご苦労さまです。
父上ご安心ください。
私は仏に仕える身。
主婦の勘など信じません。
ちょっとりん!あんたねだらけすぎよ。
大学へ入ってから勉強してる姿見たことないからね。
(鶴丸りん)ご心配なく。
勉強は外でしてるから。
外ってどこよ?図書館?ううんカフェ。
カフェ?カプチーノ飲みながらレポート書くの。
それこそ気が散るじゃないの!そうでもないよ。
仕事とかしてる人結構多いし。
ふ〜ん。
ねえりんカフェでさ編み物とかする人いるかな?いるでしょ。
ニットカフェがあるくらいだし。
ニットカフェ?ネットカフェじゃなくて?ニットカフェっていうのはいわゆる手芸スペース。
最近静かなブームらしいよ。
毛糸とか編み針が置いてあってお茶を飲みながら編み物ができるの。
へえ〜。
お茶飲みながら編み物…。
(太田)不起訴が決まった窃盗犯の妻を何でそこまで調べる必要があるんですか?窃盗うんぬんはこの際関係ないわ。
肝心なのは瀬名美江子さんが殺人事件の被害者とつながりがあったかもしれないっていうこと!ただの思い込みだっていうの!美江子さんは毎週日曜日に友達とお茶を飲むと言って出かけてたのよ。
その言葉に嘘がなかったとすれば訪れていた先がニットカフェだった可能性もあるわ。
それにあの編みかけ男物セーターの存在。
何ものにもとらわれない検事の想像力には毎回頭が下がります。
しかしご存じのとおり我々には余計な調べものをしている暇などないわけですから!太田さん私があなたの恋人探しを邪魔する鬼のように見える?ニットカフェへの聞き込みは本木に頼みました!人の子分をパシリに使ったんですか?あなたの子分?間違えました。
後輩です。
かわいい後輩。
さすがあなたの後輩よね。
「検事のためなら喜んで!」ってニッコリ笑って出かけたわ。
あいつ最近僕に性格が似てきたみたいで。
陰で吠えるところまで似なきゃいいけど。
はあ…もうここもアウトや。
何やねん鶴丸。
ほんまあんぽんたんやわ。
ご主人に愛人が?
(小野原典子)ええ。
あの人の女癖は病気みたいなもんでしたから。
最近はいちいち調べる気も失せてしもうて。
それに…。
それに?私も元は愛人なんです。
じゃあ小野原さんは12年前取引先で今の奥さんと知り合って…。
女房子供を捨てて家を出て行ったんだ。
しかし入籍後またよそで別の女を作ったんだ。
それも1度や2度じゃなくな。
そういうのってさもう一生直らないのかな?残念ながら直らないだろうなそういうのは。
もうそういう人の欲望っていうのはよ…。
瀬名美江子もそういう女だったのかな?そんなこと…。
しかし未だに浮気の証拠が出てこないっていうことはよっぽど2人とも何かこう大人の関係をうまくやってたのかな?だから美江子さんは浮気なんかしてないんだってば!
(携帯電話)マナーモードにしとけよ。
まったく…。
はい。
あっ本木?わかった?三条烏丸のオリーブっていうニットカフェです。
店長が瀬名美江子さんの顔覚えてました。
ホント?でかした本木!サンキュー!何?何?女心がわかってないわね。
ふんっ!何が「ふんっ!」だちくしょう。
ニットカフェですか?ええ。
美江子さんは毎週編み物仲間とニットカフェで過ごしてたんですよ。
お友達とお茶してたっていうのは嘘じゃなかったんですよ。
しかしわかりません。
編み物をしに行くならどうしてそうと言ってくれなかったんでしょう?ああ…。
私何となくわかるような気がします。
美江子さんの気持ち。
きっと美江子さん自分だけの世界が欲しかったんですよ。
自分だけの世界?妻の役割から離れて自由になれる場所。
少しだけオシャレして気の合う仲間と趣味を楽しめる場所。
(瀬名)私があいつを縛り付けてたと?いいえ。
どんな妻だって多かれ少なかれ夫に縛られているものです。
いいじゃありませんか。
奥様に罪のない小さな秘密があったって。
自分だけの小さな世界があったっていいじゃありませんか。
夫の知らない小さな世界か…。
そういう世界を持っていれば心に余裕が生まれる。
心に余裕があれば夫に対してもやさしくできる。
うちの女房にもあるのかもしれないなぁ。
私の知らない自分だけの世界が。
妻のすべてを知ってるなんて夫の傲慢です。
ホントは男どものほうが持つべきなんだろうな。
自分の世界ってやつを。
でないと退職して女房に嫌われた時この世のどこにも居場所がなくなる…。
ああ恐ろしい…。
はあ…。
(店員)いらっしゃい!いやぁ今言ったこと笑えない話ですね。
生ビールで。
どうだ池内君。
老後一緒に釣りのサークルでも作らないか?ああいいですね。
考えておきますよ。
検事いろいろ動き回っているようですけれども無駄足になるかもしれませんよ。
どういうこと?今日オヤジ狩りの犯人の目星がついたんです。
近所の高校のガキどもです。
必死でしらばっくれてましたが後ろ暗いのは目を見ればわかる。
殺しの話を振ったら一瞬仲良く顔色を変えてました。
揺さぶる必要がありそうです。
じゃああの万年筆は?恐らく事件とは関係ねえな。
瀬名美江子も。
主婦の勘もたまには外れるか。
まあまあ気にしなさんな。

(店員)いらっしゃいませ。
男の人と一緒だったことは一度もありません。
そうですか。
だけど時々女の子連れて来てたわね。
女の子?ええ。
その女の子に一生懸命編み物を教えてて…。
(荒木ちとせ)ああ〜もう超難しい。
つうか無理!大丈夫。
ちゃんとうまくなってるんだから。
(ため息)何か集中したら小腹減っちゃった。
ケーキ食べようか。
ちとせちゃんいちご好き?うん好き。
ここのショートケーキおいしいのよ。
「ちとせちゃん」ってそう呼んでたんですか?ええ。
まるで親子みたいでした。

(瀬名)私は妻のことを何もわかってなかったのかもしれません。
妻に外の世界があるなんて思ってもみなかった。
会ってみたいですよねちとせちゃんって子。
美江子さんの歳の離れたお友達。
ちとせ…?そういえば妻宛ての年賀状にそのような差出人がいたような…。
あった。
これです。
「荒木ちとせ」この住所児童福祉施設です。
施設?荒木ちとせさん?これ…あなたが瀬名美江子さんに宛てて出した年賀状よね?
(ちとせ)だから何?あいつと…妻とはどこで知り合ったんですか?滑り台?何かいきなり話しかけてきてさ…。
(美江子)おみかん食べる?タバコなんかよりずっとおいしい。
(ちとせの声)それから何となく親しくなって…。
変なおばさんだった。
私に編み物なんか教えようとしてさ。
もっと聞かせてください。
もっと聞かせてください!聞かせてあげたらいくらくれる?来年施設出なきゃいけないんだよね。
18歳までしか置いてくれない決まりなの。
1人で生きていかなきゃ。
美江子さんに何か頼まなかった?例えば買い物とか…。
ずっと気になってたのよ!美江子さんと小野原さんの間に男女の関係がなかったとしたらよ?ねえ?ねえ?どうして美江子さんは誕生日のプレゼントなんかを買ったのか?悪いけどそれちょっと後にしてくれねえかな。
今オヤジ狩りの証拠固めで忙しいんですよ。
ちょっといいから聞いてよ。
聞いて!ねっ?美江子さんがあの万年筆を買ったのはある人に頼まれたからなのよ。
ある人?そう。
美江子さんの知り合いに荒木ちとせって女子高生がいたの。
彼女の両親は12年前に離婚してるわ。
小野原さんが妻子を捨てたのも12年前!で気になって彼女が育った施設で調べてみたらビンゴだったわ!つまり荒木ちとせさんの父親は…。
今回の被害者小野原義雄。
そう!あの万年筆はちとせさんが父親に贈るために美江子さんに頼んで買ってもらったものに違いないわ。
でその娘さんが今回の事件に関係していると…。
遺体のそばに落ちてた万年筆がそれを物語ってる。
もう主婦の勘がビーッてきたの。
ビーッ!そのビビビビーッはちょっと後でいいから。
なっ?今はですね四条高校の生徒を調べるのが先なんですよ。
四条高校?言ったでしょ?オヤジ狩りをしてたガキどもが…。
荒木ちとせさんが通ってるのも四条高校よ。
(荒い呼吸)今度は何?去年の12月あなたは瀬名美江子さんにプレゼントを選んでほしいと頼んだ。
お父さんの誕生日に贈るプレゼントを。
3年前お母さんを病気で亡くしたあなたはいったん親戚に引き取られその後ずっと児童福祉施設で過ごした。
だけどあなたの望みはずっとお父さんと…。
もういいよ!あのおばさんに会ってから私ちょっとおかしくなったんだ。
お父さんに?誕生日プレゼントを贈ろうと思って。
私の顔覚えててくれてるといいんだけど。
これバイトで貯めたお金。
プレゼントおばさんが選んでくれないかな?私が?一緒に選びましょうよ。
嫌だよ!照れくさいもん。
私ねお父さんと一緒に暮らしたいんだ。
それで大学に行きたいの。
お父さんきっと喜ぶわよ。
そして美江子さんはあなたのためにお父さんの万年筆を買った。
でもいざとなったら渡せなくてさ。
嫌がられたらどうしようって…。
何か月も悩んであの日やっと決心がついた。
万年筆。
割とセンスいいでしょ。
こういうこともうやめてくれ。
えっ?
(小野原)困るんだよ。
お父さんには生活があるから。
私にだって生活があるよ。
来年施設出なきゃいけないんだ。
ねえお父さんしばらく一緒に暮らせないかな?そうしたら私奨学金もらって大学に…。
(小野原)やめてくれ!お父さんに恥をかかせるつもりか?恥…?世間体っていうのも考えてくれよ。
頼むから。
あなたが小野原さんを殺した?私別に後悔とかしてないから。
あんな父親死んで当然じゃん。
ねえ警察行く前に寄りたいところがあるんだけど。
いい?妻がこれを君に?手紙と一緒に送られてきたんだ。
自分に何かあった時におじさんに渡してほしいって。
(ちとせ)中身読んでないから。
ありがとう。
そのノートおばさんのにおいがするんだよね。
何となく手放せなくてさ…。
遅くなってごめんね。
ちとせさん!あなたお父さんを殺してなんかいない!そんなことあなたにはできない。
警察ってどう行くんだっけ?荒木ちとせが犯行を告白したそうだ。
もうすぐ警察に着く。
お前らそれでいいのか?お前らよぉ…うん?中学の時からずーっと仲間だったんだろ?
(すすり泣き)
(内村美香)私…話すよ。
いいよね?先週ちとせから聞いたんです。
ちとせどうしたの?えっ?あっ何でもない。
(新山健太)お前さそういえばさ親父に会いに行ったってのはマジで?うんどうだった?一緒に暮らそうって?そんなうまくいくわけないじゃん。
恥かかせるなって言われちゃった。
(徳井サトル)何だよそれ…。
マジかよ…。
いいんだ別にあんな奴…。
これプレゼントだったんだけど欲しいならあげるよ。
じゃあ私帰るね!わかった。
これは受け取る。
ちとせとこれからも仲良くしてやってくれ。
それじゃあ。
(美香)あんたさ一応親でしょ?何か言うことないわけ!?どきなさい!シカトかよコラ!離せ!私には関係ない!
(健太)ふざけんなよおい!
(美香)あんたさいい加減にしな!
(健太の声)それで怖くなって…。
荒木ちとせにはそのこと正直に話したのか?あの子「ごめんね」って…。
「自分のせいでこんなことになってごめんね」って…。
わかった。
ありがとう。
お友達がすべて話したわ。
あなたが身代わりになることに耐えられなかったみたい。
みんな親離婚してるんだ。
家族なんてバカみたいだよね。
親子とか夫婦とか笑っちゃうよね。
私は一生家族なんか持たないんだ。
絶対に。
編み物できるようになった?1つお願いがあるの。

(美江子の声)「あなた元気ですか」「ちゃんと食べていますか」「ちゃんと暮らしていますか。
部屋は散らかっていませんか」
(美江子の声)「散らかっているのならまずはお掃除をしてくださいね」
(美江子の声)「私がこのノートを書き残すのはあなたにきちんと暮らしてほしいからです」「私がいなくなってもしっかりと生きていってほしいからです」
(美江子の声)「これから私は長い長い遺言を書きます」「あなたが生きるのに必要なすべてを時間が許す限り書き残そうと思います」
(チャイム)セーター…。
編みかけのやつ。
あの検事さんに頼まれちゃってさ。
おばさんこれおじさんのために作ってたんだよ。
大丈夫。
ちゃんと着れるもの作るから。
ご飯食べていくかい?まだみそ汁しか作られへんねんけどな。
ふふふ…何それ。

(美江子の声)「いつか私のところに来た時自慢してくださいね」「1人になってもちゃんとやれたぞって」「その日を楽しみに私はのんびり高みの見物」ええっホント?ああうれしい!いつもすいません。
(瀬名)それで結構です。
ええーっと…。
(瀬名)いやあのそれ1個でええねん。
何で?
(瀬名)いや多い多い。
2つも…。
8個だもん。
だって1人4つでしょ。
(瀬名)ええっ?ほなあんた…もう。
白菜も半分でええよ半分。
そっちの半分でええから半分で。
はいそれで結構です。
荒木ちとせがねぇ…。
うん。
瀬名さんと買い物してた。
白菜ときのこ。
ほう…じゃあ今夜は鍋かな?親子みたいだったあの2人。
ふ〜ん…。
何か最近主婦の勘というのがほんの少しだけど…ほんの少し何かわかってきたような気がするな。
ええっびっくりした。
マジ?マジって何が…マジっておばちゃんのくせに…。
まあ引くところは引く出るところは出るか。
鶴丸あや…なかなか粋な女かもしれねえな。
えっ?うん?えっ聞こえたの!?まったく…地獄耳だなまったく。
あなたもしかして私に惚れた?バカじゃないの!そんなわけねえじゃねえかよまったく。
いやいやわからないわよ。
大体さ男の人って瀬名さんと一緒でほらみんな寂しがり屋じゃないの。
だからねほらほらほら私みたいな世話女房タイプはもうモテモテなのよね。
ああそうなの。
幸せだな。
うちのね旦那の章ちゃんも会えなくて寂しいっていつも…。
無理やり言わしてるんだろそれ。
違うわよ。
あっ証拠に今朝来たメール見せてあげる。
あっいらないいらない…。
ねっほらほらほら。
「ずっと会えなくて寂しいね」って。
「昨日も君の夢を見たんだ。
君のかわいい笑顔が…」ちょっと!「君のかわいい」…かわいいは私が付けたんだけど。
うふっもう照れ屋さん!2014/06/09(月) 15:05〜16:00
ABCテレビ1
京都地検の女5[再][字]

「亡き妻に捧げる犯罪…残された夫の疑惑とは?」

詳細情報
◇番組内容
“主婦の勘”を武器に難事件に立ち向かう京都地検検事・鶴丸あや(名取裕子)の活躍を描く大人気シリーズ第5弾!春の京都を舞台に、事件の裏に隠された心の奥深くを描き出す大人のミステリー。新レギュラーに寺島進を迎え、装いも新たに生まれ変わった「京都地検の女」をお楽しみに!
◇出演者
名取裕子、寺島進、益岡徹、渡辺いっけい、蟹江敬三 ほか

ジャンル :
ドラマ – 国内ドラマ
福祉 – 文字(字幕)

映像 : 1080i(1125i)、アスペクト比16:9 パンベクトルなし
映像
音声 : 2/0モード(ステレオ)
日本語
サンプリングレート : 48kHz

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