先人たちの底力 知恵泉(ちえいず) 戦国のプロデューサー「千利休」(前編) 2014.06.10

ある町にちょっと風変わりな居酒屋がございます。
その名も「知恵泉」。
4月から始まった…
人々の財布のひもは固く締められがちに。
増税の余波は…ここにも
あ〜何度やってもやっぱり同じだな。
今月も厳しいわ。
こんなの買ったかな?店長もう開店の時間ですよ。
おお〜。
大丈夫ですかどうしたんですか?いや〜ねなかなかこううまくいかなくて。
新しく人の心をつかむようなねそういう新しい新機軸ないかなと思ってるんですよね。
例えばメニューを変えるとかお品書きを新しく考えるとか何かありそうじゃないですか?あ〜そうね。
実はそういえば考えてたものがあったんですよ。
作っておいて忘れてました。
これなんかどうですかね?「利休焼」?はい。
戦国時代圧倒的なプロデュース力で天下一の茶人に上り詰めた千利休。
戦国の覇者織田信長や天下人豊臣秀吉に仕え一服の茶で人を世を動かし続けました。
利休飛躍のカギは意外な演出力。
誰も思いつかない仕掛けを次々と作り出し人々を魅了していきます。
利休の手にかかればどんな企画も大成功。
歴史に残る前代未聞のイベントで世の中を大きく動かしました。
万人の度肝を抜いた黄金の茶室。
絢爛豪華な茶室に隠された利休の演出とは。
更に新たなブランドまで立ち上げてしまうマルチな才能。
そのプロデュース力に多くの人々が引き込まれていきました。
利休は一体どんな知恵を使って天下一の茶人へと上り詰めていったのでしょうか?その知恵を一緒に読み解くのがアートディレクターの佐藤可士和さん。
デザインの力で世の中に新しい価値を打ち出してきました。
業界の常識を覆した斬新なCM制作。
大手企業やメーカーのロゴ開発も手がけ誰もが記憶に残す印象的なデザインを生み出してきました。
佐藤さんが繰り出す仕掛けはブランドとしての価値を創出し多くの経営者たちを成功に導いています。
今夜は戦国のプロデューサー千利休の知恵に現代のブランド仕掛け人が挑みます。
佐藤可士和さんようこそいらっしゃいました。
(佐藤)よろしくお願いします。
こんばんは。
はなさん佐藤さんのデザインというと町なかにあふれてますもんね。
見ない日はないですよね。
そうですよね。
必ず一日一回は目にしています。
今日はですねほんとにうちの店の命運を懸けてプロデュースをするとはどういう事なのかという事を教えて頂こうと思っておりますけれども。
利休大変お好きだっていうふうにお伺いしたんですがどんなイメージをお持ちですか?そうですね好きっていうかほんとにそんな事言う事自体おこがましいんですけれどもやっぱりこう僕とかこういうクリエーティブな仕事をしていて利休が考えた事のもうすごい昔に考えた事の線上に乗ってやってる事ってたくさんあるんですよね。
例えばどういう事ですか?う〜ん何か…いやたくさんありますよ。
何かこう例えばすごくシンプルなものづくりだったり華美な事をやめてすごいそぎ落としていくとかそういうような。
この形とかそういう事ではなくて何て言うんですかね向き合い方だったり…。
心の部分ですかね。
そうですね。
はなさんは今日利休を味わって頂くんですがどんな事を味わいたいなと思ってらっしゃいますか?私はほんと利休イコール茶人という事しかほぼ知らないのでこうやって利休がどうしてここまで茶人がねなぜここまで私たちの生活にその名前が浸透していったかが知りたいですよね。
そうですよね。
誰もが知ってますよね。
さあ今日は一茶人であった利休がいかにして希代の茶人にまで上り詰めていったのか。
そういったところから見ていきたいと思います。
(女性)ぐらいしか思い浮かべへん。
天下の茶人として現代でも圧倒的知名度を誇る千利休。
利休の活躍した戦国時代茶の湯は織田信長によって積極的に政治に利用され茶人たちは一躍脚光を浴びるようになっていました。
しかし当時の利休の知名度はまだそこそこ。
今井宗久や津田宗及など巨大な財力を持つ豪商の茶人たちが立ちはだかっていました。
彼らの武器は貿易によって獲得した「唐物」と呼ばれる茶道具。
中国や朝鮮で作られる希少な茶道具が信長をとりこにしていたのです。
信長は武功を立てた家臣に褒美として茶道具を与え茶会を開く事を許可していました。
当時の茶会はこうした唐物をめでる事に重きが置かれどれだけ名物の茶道具を持っているかが一流の証しとなりました。
しかし利休の実家は堺で魚屋を営む商人の家。
家には茶道具一つなかったといい他の茶人たちに比べ圧倒的に不利な立場にいました。
こちらは利休が紙を切り抜いて作ったという「茶入」。
茶入とは茶の粉末を入れておく陶器の事。
自分の力では到底手に入らない茶入を利休は紙に写し取り茶の湯の修行に励んでいました。
茶会を開くにも手持ちの道具がほとんどなかった利休。
そこで考え出したのが演出による見せ方でした。
利休が初めて茶会を開いたのは23歳の時。
その時持っていたのが香炉でした。
それは茶入よりもずっと安く誰も見向きもしないような代物だったといいます。
しかし若い利休が持てる道具はこれが精いっぱい。
他にこれといった道具もありませんでした。
利休は思いつきます。
「この香炉大きさも高さも茶入とほぼ一緒ではないか」。
そこで利休は香炉と気付かれないよう茶入を入れる袋の中に香炉を入れました。
床に飾ればあたかも茶入が入っているかのように見えるではありませんか。
いざ茶会が始まりました。
招かれた客はどんな茶入が見られるのか期待に胸を膨らませます。
そしてそろそろ茶をたてようと利休が袋を開けます。
出てきたのはもちろん仕込んでおいた香炉。
思いも寄らぬ香炉の登場に客はただただ驚きます。
利休は無言で香をたき香りを楽しんでもらいながら茶を振る舞ったというのです。
それは名物がなくとも茶会はできるという利休ならではの演出でした。
茶道資料館副館長の筒井紘一さん。
利休飛躍の秘密はこの道具に頼らない演出方法にあると考えています。
利休の演出はそれだけにとどまりません。
こちらは別の茶会に招かれた人物が書き残した日記です。
そこにはひと言…。
利休が床の間に飾った花入れにはなんと花が生けられていませんでした。
不思議に思った客人たちは花入れに近寄ります。
すると花入れの口すれすれの所まであふれんばかりの水が入っているではありませんか。
首をかしげる客人たちに向かって利休はこう言ったといいます。
「本日はどうぞ皆様の想像の花を自由に生けて下さい」。
花入れがあれば花を飾るのが当たり前そんな常識を見事に覆す茶会でした。
意外な演出によって人々の心をつかんでいった利休。
茶人としてその名を広く知られていくようになったのです。
出発点は非常に不利な状況だった。
でも意外性という発想力でそれを打破していった利休ですけれども佐藤さん意外性っていうのはやっぱり大事ですか?意外性大事ですよね。
つまんなければ全然感動しないといいますかそこでやっぱり意外性みたいなそのインパクトって表現においてすごい重要ですよね。
この意外性って難しいような気がするんですけどもやり過ぎちゃうと何か自分だけが満足するものが出来上がってしまったり。
何かそのギリギリの線って決めるの難しくないですか?すごい難しいですよね。
ちょっと踏み外すとすごく何ですか?相手を逆に不快にさせてしまったり「何だよ。
そんなの全然面白くないよ」っていうふうに受け入れられなくなってしまったり。
だからそのギリギリの…何ですかね?そのさじ加減っていいますかそこがセンスなんじゃないですかね。
そこにうまくはまった利休っていう存在がね今後のスタンダードを作っていくわけですけれども。
当時は革新者だったんですよね。
その利休についてのエピソードをたくさんご存じな方をね今日はお招きをしているんですがそろそろいらっしゃる頃だろうと思うんですけれども。
あっいらっしゃいましたね。
こんばんは。
ようこそいらっしゃいました。
お茶の研究をされています筒井紘一先生でいらっしゃいます。
VTRにも登場した茶道資料館副館長筒井紘一さん。
茶の湯の歴史を研究して40年以上。
利休にまつわる数々のエピソードをまとめあげ利休の姿を浮き彫りにしています。
(筒井)よろしくどうぞ。
(佐藤はな)お願いします。
筒井さんやっぱり利休というのはそれほど革新的な人だったと言えるんでしょうか?今言えば意外性ですね。
先ほどの茶入れと思った開けてみると香炉だったっていうこの意外性。
常識人が考えるものとは少し違いますよね。
そういう感覚って利休はどこで学んだんですか?自分で考えなけりゃしょうがない。
考えなければしょうがないというのは名品を今井宗久や津田宗及たちは使ってお茶会するんですけど利休はじゃあそれがなければどうするか。
自分を表に出すしかないと思ったんじゃないかなと思うんですよね。
それが利休の在り方ですよ。
「朝顔の茶会」っていうのがありましてこれも有名な話ですけれども。
「朝顔の茶会」とは利休の屋敷で行われた茶会の事。
秀吉が庭一面に見事な朝顔が咲いているという評判を聞きつけ利休に茶会に招くよう申し入れます。
しかし秀吉が訪ねてみると庭の朝顔はどこにもありません。
実は利休が全て朝顔を摘み取っていたのです。
そんな事など知る由もない秀吉。
いぶかしがりながら茶室に入ってみると一輪の朝顔が床の間に生けられていたのです。
それはたった一輪の花に美を集約した利休の演出でした。
花の美しさというのをたくさんあるよりも一輪だけで見せようと思ったこの利休の美意識の集約された世界かなと思いますけれどね。
たくさん見せるんじゃなくて一輪だけを残すっていうのはやっぱりそういうのがこう何て言うんですかね日本のそぎ落としていく美みたいなものにもつながってるしあとなかなか咲いてるものを全部摘んじゃうとかってできないですよね。
勇気が要りますよね。
すごい勇気が要りますよね。
それどうしたんでしょうね?どうしたんでしょうね。
でもそういう事も含めて多分ハッとするんだと思うんですよね。
多分瞬間的にそういう事を全部感じ取るからその一輪が余計美しく見えるんだと思うんですよ。
この意外性という事でいいますと私佐藤さんが作ったあの車のCM。
あれやっぱり当時としては非常に意外性を持って受け止められたと思うんですよね。
覚えてらっしゃいますか?はい覚えてます。
実際にねご用意しましたのでご覧頂きたいと思います。
これ車のコマーシャルって車をバンバン出すのかと思っていたら最後に出てくるっていう…。
これクライアントさんはOKだったんですよね。
これもちろんOKです。
だって放送されてますから。
でもこれだいぶ前なんですけど。
16〜17年前の。
でも覚えてます。
覚えてますよね。
でも結構当時はこれミニバンのCMなんですけどもほとんど他社は例えばタレントさんが出て家族でこんな使い方ができますみたいな割と説明をするようなCMがほとんどそうだったんですけどこれは一番最後に出したんですね。
他が出そろっていたところに市場に導入しなきゃいけなくて何かインパクトが欲しいというふうに言われまして。
これは初めて世界観で売るCMっていうか今でいうブランドをブランドで売るというやり方なんですけど車としては初めてだったかもしれません。
ほとんどやってなかったです。
ほんと利休と同じような発想ですよね。
朝顔の。
朝顔が最初ないのに。
これも車が最初出てこない。
もうすばらしい。
といいますのはね最後になって車がポッと出てくる。
しかしそれまでは違う世界を何か楽しんでるという大変利休と…現代の利休じゃないですか。
とんでもないです。
そんなおこがましい。
とはいえなかなか我々凡人ですと新しいもの意外性って…。
ワッてもう降りてくるわけじゃないしね。
どうやって見つけたらいいのかと。
コツみたいのってあるんですか?コツですか。
僕はこのキャンペーンを担当した時にすごく勉強させてもらったんですけどそれまでやっぱりクリエーターというのは商品に勝手に僕がいろんなイメージを付加して何て言うんですか魅力を付け足す仕事だと思ってたんですね。
でもこれはどっちかと言うともっと家族で使う車って何だろうという事をすごく突き詰めて考えてどっちかって言うと本質に迫っていく事でああいう「こどもといっしょにどこいこう」っていう子供と一緒に出かける事はこんなに楽しい事ですよというそういう本質が見つかったというか。
だから意外性をやろうとは思ってないんですよ。
かえって真ん中をやろうと思って。
だから本当のコアは何だという事を本質をつかもうと思ってやってると結果的には表現もすごく新しいものになったといいますか。
すごいですね。
利休と一緒ですよ。
同じ発想でしたね。
ほんと同じ発想。
利休のお茶もそういう感覚だったんじゃないかなと思うんですけどね。
道具そのものじゃなくてそのワクワク感みたいのを…。
こういった意外な演出力で人々の心をつかんでいった利休ですけれどもその後茶の湯を大改革して更なる飛躍を遂げていくんですね。
どんな知恵があったんでしょうか。
利休が活躍した戦国時代来る日も来る日も武将たちは合戦に明け暮れていました。
そんな彼らの心のよりどころとなったのが茶室でした。
そこは外の世界と切り離された空間。
ひとときの平穏を約束してくれる場所でした。
茶室づくりにいそしんだのは堺の茶人たち。
当時堺は南蛮貿易によって著しい発展を遂げ人々の暮らしは多忙を極めていました。
世間の喧噪から隔絶した空間を。
茶人たちは茶室づくりに心を砕きます。
周りを土塀や竹垣で囲い込み特別な環境を作り上げていきました。
市中にありながら深い緑に覆われた空間はまるで山の中の庵を訪ねるかのようです。
それは「市中の山居」と呼ばれ人々の間でブームとなっていきました。
人々を魅了する非日常性。
それを茶室内部にまで追求したのが利休でした。
国宝の茶室…利休が手がけた現存する唯一の茶室です。
「にじり口」と呼ばれる茶室の入り口。
かがまなければ入れないほどの大きさです。
このにじり口は俗世を離れるための装置として利休が初めて茶室に設けたものでした。
更に利休は茶の飲み方にも驚きのアイデアを思いつきます。
それは一つの茶碗から皆で同じ茶を共有する事。
いわゆる「回し飲み」です。
一人ずつ茶をたてていたのでは時間がかかり過ぎると利便性を追求した飲み方でした。
しかしそこには人々の心を掌握する巧みな仕掛けがあったといいます。
利休の工夫は茶室の広さにまで及びます。
利休以前茶は別室でたてられ茶を客へと運ぶ手伝いもいました。
茶の湯は広々とした開放的空間で行われていました。
しかし利休の手がけた待庵は僅か2畳。
それは前の時代の茶室とは正反対の狭く閉ざされた空間でした。
そこには当時の需要を鋭く察知した利休の知恵が働いているといいます。
戦国武将大友宗麟が国へ宛てた手紙に利休についての記述があります。
それは当時の利休の絶大な影響力を示すものでした。
日常にない仕掛けを作り出す事で利休は武将たちと親密な関係を築き時代の寵児へと上り詰めたのでした。
実は待庵と同じサイズの空間を用意してみました。
皆さんで是非味わってみませんか?ちょっと移動しましょうか。
すごいですね。
最初に私め入らせて頂きます。
これ入るのも結構大変そうですね。
私ちょっと体大きいので不安なんですが。
どうぞ佐藤さん入って頂いて。
でもこれで通常の…。
利休は初めてつくりましたので。
今世俗世間にず〜っとありますあのにじり口よりも約10cm近く高いんですよこれで。
あっこれでもまだ高い?広いんですこれで。
もっとですもん。
ほんとにこうしないと入れませんので。
いやこれは狭いですね。
店長大きいからまた。
ねえすごく威圧感が。
お客様はこの2畳では通常2人ぐらいです。
または1対1。
これじゃあ定員オーバー?定員オーバー。
まあせいぜい2人ですよね。
そしてここにお食事を運んでくるんですから。
食事もするんですか?お茶で。
もちろん食事もしますので。
それが懐石というお料理ですから入り口ここから運んできてお出しするわけです。
へえ〜。
何かもうお料理の味とかしなさそう。
ちょっと緊張しちゃいますよね。
この空間でどれぐらいの時間をかけて茶の湯は楽しむものですか?大体この食事の時間がそうですね…90分。
90分。
でお茶を含めると?お茶を含めますと大体4時間。
4時間!?その精神的な世界でその世界を共有する。
まあ「美の世界」っていいますかねそれを共有していったんでしょうね。
そのお食事っていうのは今先ほども話してましたようにやっぱりこの霊をね霊を共有するという事なんです。
霊魂の「霊」ですけどね。
まあ利休が行った「濃茶」っていうものの飲み回しというのもこれも霊の共有なんですよ。
まあこういった非日常の世界でそういった霊魂を共有していく。
いかがでしょう佐藤さん。
この非日常の空間で人と対するっていうのはやっぱり演出としてはどうご覧になりますか?やっぱり何て言うかな…ふだんできないような話ができたりしますよね。
きっとこういう限られた今まで日常的な事だとどうしても言えない事なんかがこう非日常の空間に入る事でやっぱり本音が言えたりとか。
一歩出ちゃうと外もう世俗の世界ですもんね。
利休のあとの茶人にもこういった精神は受け継がれていくんですね。
さまざまな茶室というのをご覧頂きたいと思います。
どうぞご覧下さい。
利休以降の茶人たちも茶室づくりに心を砕いてきました。
こちらは…「庭玉」の「玉」とは雪の事。
「庭の雪」を意味します。
茶室をつくったのは江戸時代の茶人金森宗和。
雪深い飛騨高山出身の宗和は茶室に雪国育ちならではの工夫を凝らしました。
中には手を清めるための「蹲踞」が。
本来外に置く蹲踞を雪で使えない時のために室内に設けました。
茶室内部はたった2畳余りの小さな空間。
しかし身を置けば広さすら感じさせてしまう工夫が随所にあります。
床の間奥の両隅にはあるはずの柱が見当たりません。
支えとなる柱を土壁の中に塗り込み境界線をなくす事によってより奥深く見えるようにしたのです。
更にあちこちに配置された窓が閉ざされた空間に開放感を与えてくれます。
こちらは現代の茶室です。
天井に使われているのは巨大なけやきの板。
300年以上地中に埋まっていたものだといいます。
普通なら土の中で朽ちてしまいますが奇跡的な温度条件の下そのままの姿で出てきました。
年月を経たけやきを取り入れる事で新しい茶室に重厚感を感じられるよう工夫しています。
茶室っていろいろあって面白い空間ですよね。
特別な気持ちになりますよね。
ほんとそうですよね。
いやまあ別世界へいざなってくれる一種の装置でありますよね。
あれ店長何してるんですか?ここで。
いや今回実は特別に筒井先生にですねお茶をたてて頂こうと思いまして私こちら側に出てきました。
筒井先生よろしくお願いします。
え〜と今回は?京都からですので旅行用の茶箱というのを持ってまいりました。
茶箱ですから本来は薄茶を入れるための茶器なんですこれ。
ですけど今日は濃茶をという事でございましたので濃茶を入れてございます。
今日は濃茶というものを飲む。
これは3人分たてて頂く?そうです3人分。
でも器1つ…。
あ〜!これは利休が…それこそ利休が行った演出なんです。
今までは一人一服ずつで飲んでいた濃茶をそれを回し飲みにしたという濃茶を今日は飲んで頂こうと思ってる。
結構粉入れますね。
随分入れますね。
まだ?へえすごい香りがいいですね。
ここまで香りが届きます。
そうですか。
そしてこの鮮やかな色ですよ。
何か店長いい席…。
いやほんとにねこれは一番いい席に座りましたが。
では佐藤さんに味わって頂きましょう。
どうぞ。
頂きます。
普通の薄茶と比べていかがですか?濃厚ですごくおいしいです。
どうぞ。
おいしいですね。
濃茶初めてですか?初めてです。
すごくおいしいです。
どうでしょう?香りや味の特徴というのはありますか?舌にまとわりつく苦みが何かいいですね。
何か緊張しますけれども。
そうですねちょっと背筋が伸びるような思いがいたしますが。
いただきます。
目が何か覚めますねハッと。
ちょっとエスプレッソ的な。
そうですね。
カフェインの効果みたいのもねらったんじゃないかとも言われてますけどね。
かもしれません。
そうですよもう「腹心の友」というかですね結び付き強くなったなって思ってるの私だけですか?いえいえなりましたよ店長。
利休の仕掛け作り環境作りを見てまいりましたけれども佐藤さんも幼稚園をプロデュースするという空間作りをされてますよね。
幼稚園を全体をプロデュースする仕事がありましてそれは園舎を造り替える建て替えるプロジェクトだったんですけどその園舎まあ幼稚園っていろいろ子供たちが遊具で遊んでるじゃないですか。
ブランコとか滑り台とか。
それをいろいろ見に行って何かもうせっかくだったら園舎全体が大きい一つの遊具みたいになってると面白いんじゃないかなと思ってドーナツ形のすごい大きい園舎で屋根にも上れて屋根から滑り台で下りれたり教室の中に木がバーンと本物の木が突き抜けてたりそういう何ですかね園舎自体が一個の遊具になってるというものを造ったんですよ。
それはやっぱり幼稚園の時って初めて接する社会でいろいろ先生たちが教えてくれるんですけどとにかくいろいろまだ子供だからね細かく言うよりも毎日そこに行きたいというかもうそこにいる事自体が楽しくてしょうがないというような環境を作る事がすごくいいんじゃないかなと思ってそういう全体の空間をメディアにしたプロデュースをしたんですけど。
このお店はどうですか?このお店どうですかねえ。
ちょっと困ってらっしゃるじゃないですか。
いやいいと思います。
アハハハッ。
絞り出すように出てきましたけど。
一般の今ご覧頂いてる方々にとってもお仕事される環境作り空間作り大事ですか?いや大事だと思いますね。
僕は自分の仕事場がものすごい整理好きで何にもないんですよ。
それはやっぱりいろんな仕事を30個ぐらい同時にやってるんですけど例えばいろいろなものがこう見えてるとものをつくる人間なのですごいそれに影響されちゃうじゃないですか。
例えばここに真っ赤なものがあったらこっちで真っ赤なものをつくれなくなっちゃう例えば。
それぐらい影響しちゃうんですよ見てないつもりでも。
目に入っちゃって…。
この辺にあっても目に入っちゃう。
だからふだんクリエ−ティブじゃないお仕事をされてる方でも絶対そういう影響があるんですよ。
だからどんな仕事をしてもどんな生活をしてても絶対それはそういう影響があるんだと思います。
今日はさまざまな利休の知恵見てまいりましたがはなさんはどんな事を感じられましたか?遊び心がありますよね。
そうですね遊び心があります。
人を楽しませるのがすごく好きな方だったんじゃないかと今日のいろいろなエピソードを聞いて思いました。
本当のクリエーターというのは利休みたいな人で新しい価値をまだ世の中になかった価値という事を作り出していける人というかああいう人がほんとのクリエーターという。
まさにそうだなというふうに今日改めて思ったんですけど。
そうなんですよ。
その利休の逸話というのは多分500ぐらいあると思うんですね。
500!逸話って自分じゃ作りませんからねエピソードって。
自分でみんなに言うものじゃないですから。
後の人が作っていくわけじゃないですか。
秀吉だって50もないんじゃありませんか?それぐらい人々の記憶に残る人間だったという事なんでしょうね。
ところが利休は500近くあるというのはやっぱりね。
これからもエピソード増えていく可能性がありますか?増えていく可能性はありますね。
新しく作っていく。
それが利休焼なんていうのなんてそうですよ。
あらそういえば店長先ほど言ってた利休焼ってどうなりましたか?ありましたね…。
その記憶はすっかり抜けてましたね。
え〜駄目じゃないですか。
いや〜でもねそうそうこれね作りますんでまた来週味わっていって頂きたいというふうに思います。
楽しみにしてます。
こんな感じで皆さんの記憶に残るような居酒屋になりますかね…不安だ。
2014/06/10(火) 05:30〜06:15
NHKEテレ1大阪
先人たちの底力 知恵泉(ちえいず) 戦国のプロデューサー「千利休」(前編)[解][字][再]

戦国時代、市井の茶人から天下一へと登り詰めた千利休。その飛躍の秘密は「意外性のある演出」にあった。秀吉を始め名だたる武将らが魅せられた利休のプロデュース力に学ぶ

詳細情報
番組内容
戦国時代、圧倒的な「プロデュース力」で天下一の茶人に登り詰めた千利休。しかし、若い頃の知名度はそこそこ。利休の前には、名を知られる茶人たちが立ちはだかっていた。そこで考え出したのが「意外性のある演出」。誰も考えつかない演出によってユニークな茶会を次々とプロデュース、人々の心を捉えていった。秀吉をはじめ名だたる武将たちが魅せられた利休の仕掛けとは?戦国の敏腕プロデューサー・千利休に成功のヒントを学ぶ
出演者
【出演】アートディレクター…佐藤可士和,茶道資料館副館長…筒井紘一,はな,【司会】井上二郎

ジャンル :
ドキュメンタリー/教養 – 歴史・紀行
ドキュメンタリー/教養 – カルチャー・伝統文化
ドキュメンタリー/教養 – ドキュメンタリー全般

映像 : 1080i(1125i)、アスペクト比16:9 パンベクトルなし
音声 : 2/0モード(ステレオ)
日本語
サンプリングレート : 48kHz
2/0モード(ステレオ)
日本語(解説)
サンプリングレート : 48kHz

OriginalNetworkID:32721(0x7FD1)
TransportStreamID:32721(0x7FD1)
ServiceID:2056(0×0808)
EventID:23706(0x5C9A)