生字幕放送でお伝えします岩渕⇒こんにちは。
10時5分になりました。
「くらしきらり解説」きょうの担当は島田敏男解説委員です。
テーマは集団的自衛権、拉致問題と国民の視線ということでこの1か月の政治の議論ですとか日本と北朝鮮との間の大きな動きについてですね。
島田⇒集団的自衛権というのはこれまでも何回もお伝えしていますけれども密接な関係にある他国に対する攻撃を自分たちへの攻撃とみなし実力を持って阻止するという権利です。
歴代の内閣は、それを行使することは憲法上、許されないとしてきています。
それをできるように変えようというのが安倍総理が熱心に進めている議論です。
きのうまとまりましたNHKの世論調査、これをもとにしましてこうした議論などを、国民の皆さんがどう受け止めているのか見ていきます。
まずは毎月、見ている安倍内閣の支持率ですが今月はどうでしたか。
こちらです。
先月よりも4ポイント下がって支持するという答えは52%。
逆に支持しないは先月より3ポイント上がって32%。
支持率は下がったんですね。
4ポイントのダウンです。
統計的には誤差の範囲内ですが下向きの傾向ということにちがいありません。
下向きの傾向は、どうしてなんでしょうか。
そうですね。
以前からお伝えしているように安倍内閣の支持率というのは積極的な経済政策に対する期待が支えになっています。
今月も、先月に比べますと2ポイント上がっています。
それなのに内閣の支持率が下がっているのは、ほかの要因が影響しているということです。
この1か月、集団的自衛権の行使を巡る議論が連日、報道されていますよね。
この辺りなんですね。
先月15日に、安倍総理の設けた私的な有識者懇談会が、報告書を提出しました。
それを受けて政府与党の検討を進める考えを安倍総理が表明しました。
しかし自民党と公明党の間で話し合いが始まってきますと否定的な見方も出てきています。
集団的自衛権を巡る議論に対して国民の受け止めに変化が出ているということですか。
そうです。
こちらをご覧ください。
今月の調査を見てみますと集団的自衛権を行使すべきだ、が26%。
これに対して行使できるようにすべきではない、がこれも26%と並んでいます。
3か月連続で同じ質問をしてきていますが先月の5月直前に行われた日米首脳会談でオバマ大統領が安倍総理の検討を歓迎すると表明したこともあり行使すべきだという声が増えました。
しかし先月から今月にかけては行使できるようにすべきだ、が減って、行使できるようにすべきでないが、やや増えています。
これを、どう見たらいいんでしょうか。
与党の中の協議で自民党が示している考えが限定容認と呼ばれています。
集団的自衛権について国の平和と安全を維持し存立を全うするための必要最小限度の行使は憲法上許されるとこういう主張です。
この自民党の主張を国民の皆さんがどう受け止めているかなんですが、納得できる納得できない、どちらともいえない、大きく分かれています。
詳しく見てみます。
与党の支持者の中でも納得できるが約4割それに対して、どちらともいえないと言って、判断をなかなかしかねるという人も約4割です。
この問題に慎重な公明党の支持者の態度が影響しているんでしょうか。
それだけではありません。
確かに公明党の支持者の傾向としては納得できない、それから、どちらともいえないというところが多いんですが与党支持者の大多数数のうえでは自民党支持者が多いんですね。
自民党支持者の中を見ましてもどちらともいえないと答えている人が4割近くになっています。
安倍総理にとりまして足元の自民党支持者の中で納得できると答える人が限られています。
この点は要注意です。
何が限定的なのかまだまだ判然としていないということです。
この問題では、憲法改正か憲法解釈の変更かという点も議論になりましたね。
安倍総理は、憲法改正の手続きを待たずに政府の憲法解釈の変更で集団的自衛権を行使できるようにする考え方です。
今月の調査、こちらで見てみます。
その考え方に賛成は22%、反対が33%に上りました。
4月5月の調査と比べて見ますと政府の憲法解釈の変更で集団的自衛権の行使を可能にすることに賛成する世論が、広がっているとは言い難い状況です。
どちらともいえないという方も多くて、なかなか難しい問題ですね。
そうですね。
政府自民党は今月22日の今の国会の会期末までに公明党の合意を得て憲法解釈の変更を閣議決定したいとしています。
これに対して公明党は、集団的自衛権の行使に踏み込まなくても、日本の防衛に直結する個別的自衛権、こちらの行使で対応できる場合もたくさんあるんじゃないかという考え方です。
慎重な姿勢です。
この問題で政府与党の中に亀裂が走れば政治の安定を願う国民の声そこに背を向けることになりかねません。
拙速は禁物だと思います。
そして、この1か月を振り返ってみますと、拉致問題を巡っても大きな動きがありましたよね。
はい。
日朝の政府間協議、ここで北朝鮮側が拉致被害者を含む日本人行方不明者の全面的な調査を行うことを約束しました。
日本側は調査が開始された時点で独自に行っている制裁の一部を解除するということで合意しました。
この合意に対して評価するが59%、評価しないは35%ですので一定の評価と言えるでしょう。
これで問題の解決に向かえばいいと思うんですがどうなんでしょうか。
楽観はできないですね。
今回の日朝の合意で拉致問題の解決が期待できると答えた人は37%。
58%の人が、期待ができないと答えています。
期待できない、が多いんですね。
そうですね。
北朝鮮は以前にも2008年にも再調査に応じると回答しながらその後、一方的にほごにしました。
調査を始めなかったということになります。
合意の内容を評価しないこの先、期待できないという厳しい見方をしている人が相当の割合います。
こういうような受け止め方がありますから、今回の日朝合意が、安倍内閣の支持率アップには今月直結していません。
これから先、北朝鮮の出方を見極めながら慎重に対応することが政府の責務であります。
それでも、拉致問題を巡って動きが出たということは意味が大きいですよね。
私もそう思います。
ただ拉致問題の調査が進み一定の情報が得られ帰国が実現する、そういう人たちが現れたりしたとしても、どの段階で何をもって問題の解決にするか、ここは難しいです。
安倍内閣は日朝協議を今回動かすことに成功したんですがまさに、ここから先が試練だと思います。
最後になりますが、今月の各政党の支持率はどうだったんですか。
自民党36.9%で、自民一強ということには変化ありません。
それに各党が続いています。
折れ線グラフを見ますと自民党も先月と今月の間で若干かげりが見えています。
その分、グレーの線の無党派層の全体に占める割合が増えています。
野党の存在感が薄いんですがどうなんでしょう野党の中では。
このところ小刻みな離合集散が目立っています。
大きな求心力が生まれる気配はまだまだありません。
集団的自衛権の問題を見ましても野党の中で考え方がまちまちです。
国の基本に関わる問題です。
各党がそれぞれ、みずからの中での考え方をしっかりまとめそのうえで、政府与党にどう向き合っていくのかそこをしっかり国民に示してほしいなとこう思います。
島田敏男解説委員でした。
次回のテーマです。
飲食店から格安航空会社までさまざまな職場で人手不足が深刻になっており私たちの身の回りでも影響が出始めています。
今、なぜ人手不足なのでしょうか。
担当は、今井純子解説委員です。
ぜひご覧ください。
2014/06/10(火) 10:05〜10:15
NHK総合1・神戸
くらし☆解説「集団的自衛権・拉致問題と国民の視線」[字]
NHK解説委員…島田敏男,【司会】岩渕梢
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出演者
【出演】NHK解説委員…島田敏男,【司会】岩渕梢
ジャンル :
ニュース/報道 – 解説
情報/ワイドショー – 暮らし・住まい
情報/ワイドショー – 健康・医療
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