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側室となって、あいつらを見返してやりますっ! 作者:七瀬 せな

家を追い出されました

「もうあんたは今日から用済みだよ」
そう言われ、ドンっと肩を押された私は案の定よろけて地面に倒れ込む。
痛みに呻きながら顔を上げると、メイドはゴミでも見るような視線で私を見て、「二度と来るんじゃないよ!奥様に今後一切その顔を見せないで頂戴っ!」と言った後バンっ、と扉を閉めた。
地面に倒れ込んだまま未だに状況を掴めないでいた私は、これだけは理解する。
生まれてから17年、たった今住む家を失いました。


あんの、クソババァ。
たった今追い出された家を振り返り毒づく。
まさか、叔父がいない間に私を追い出すなんて。
両親が亡くなってから、貴族である叔父の所に引き取られたが、私は奥さんに歓迎されなかった。
勿論、仲良くしようと努力はしたのだ。途中ですぐに諦めはしたが。
いつかは追い出されるーーそう思ったので、
私は極力叔父から離れず、べっとりとついて回った。
が、まさか叔父が視察をしにいった間に追い出されるとは。
「ハハハハ…」
乾いた笑いが口から漏れた。
一切のお金も渡さずに、これからどうやって生きていけというのだ。
叔母への呪いを呟いていると、興奮したような声が聞こえた。そちらに目を向ければ、二人の男がヒソヒソと話していた。全く、良い年した大人がなにを興奮してるのだ。迷惑気な視線を向けたが、男達は気づかず興奮した様に話していた。
「なぁ、それってホントかよ?」
「あぁ、本当らしいぞ。ルイス様が側室を募集してるんだと!今、町の広場の掲示板に募集の紙が張られてあった」
その会話に、耳をそばだてていると聞き覚えのある名前が挙がり驚く。
ルイス…?ルイスって、この国の女嫌いとして有名な国王じゃないか!
ルイス・ハーベスター、この国の国王であり大の女嫌いとして有名の変わった人。それが私の陛下に対する認識だ。だって、異国の美姫が言い寄っても靡かない男だよ?きっと、変人に決まっている。
それにしても、側室か。今までに側室を!と言う声はチラホラしていたが、あのルイス様が側室をねぇ。
確かに、民衆が騒ぐのも当たり前よね。
まぁ、私には関係ないーーーそう思って歩き出そうとしたが、先程の言葉を思い出し足を止めた。
ん?側室?そう考えて私は、ニヤリと不穏な笑みを浮かべた。
もしーー、もしも側室に私が選ばれたとしたら。
あの叔母は、あの親戚達は何と言うだろう?
イジメられた日々を思い出し、さらに私の笑みが不穏になっていくのが分かったが、そんな事は今はどうでもいい。
「ふ、ふふ、ふふふふふ」
今思えば、家を追い出された事により頭に血が上がっていたのだろう。
周りがドン引いてる中、私はどこぞの悪役っぽく微笑んだ。
「私、陛下の側室になる」 
そして、今まで散々私をこき使った挙げ句に家を追い出したあいつらを見返してやるわ!
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