花咲舞が黙ってない #9 2014.06.11

(花咲舞)いらっしゃいませ。
(男性)お願いします。
税金のご納付ですね。
こちらの番号札でお待ちください。
(男性)はい。

(中島)すごい。
(安川)さすが。
(伏見)素晴らしい〜。
噂通りの仕事ぶりですね支店長。
(徳山)ああ本部に無理いって事務応援に来てもらって正解だったな。
5番の番号札をお持ちのお客様。
お待たせいたしましたありがとうございます。
(芝崎)・あ〜大丈夫かな〜・事務応援とはいえ花咲君を1人で行かせるのは気が進まなかったんだよなぁ。
(相馬健)大丈夫でしょう。
臨店ならともかくテラーの仕事はヤツにとって天職みたいなもんなんですから。
(芝崎)しかし相馬君も寂しいんじゃないのか?いつも花咲君と一緒だから。
寂しい?ハハハハ…!とんでもない!1人でいるとこう…何て言うんですか?気分が爽やかっていうか何も起こらない時間がこんなに幸せなものだったなんて。
え?花咲が来る前の自分に言ってやりたいですよ。
「その幸せが当たり前のものだと思うなよ」って。
君も苦労してるんだな。
分かっていただけます?うん。
お〜っとこんな時間だ行かなきゃ。
お疲れさまです。
(芝崎)はいはい忙しい忙しい。
フゥ〜。
(手をたたく音)静かだな…。
ありがとうございました。
(行員達)ありがとうございました。
あ〜今日はよく働いた。
忙しかったね。
うん。
でもやっぱりテラーの仕事は楽しいな〜。
ハハハハ…。
(強盗)手を上げろ!
(強盗)おかしなことをするとこいつの命がないぞ!えっぎ…銀行強盗?
(強盗)手を上げろと言ってんだろ聞こえないのか!おいお前。
はい。
(強盗)ここに金入れろ。
ここにある金全部入れろ!はい!!
(強盗)おい!何グズグズしてんだよ!はい!今用意できるのはこれだけです。
(強盗)おい行くぞ。
(強盗)おう。
おりゃ〜!あ!折れた腕が…。
あっ…痛い。
はっ。
待てこ〜ら〜!花咲君ちょちょちょ…!待ちなさいどこ行くの?どいてくださいこれぶつけないと行っちゃうでしょう!待って待ってこれ訓練だから!訓練だから何だっていうんですか!訓練?え?え?じゃあ銀行強盗って…。
いやあのあれは警察の人だよ。
(徳山)伏見課長。
(伏見)はい。
花咲君に言ってなかったのか?
(伏見)あっすいません。
あの朝バタバタしてたものですからうっかり。
訓練って…。
(行員達)ハハハ…。
フフフ。
あっあ…。
ハァすいませんフフフ。
(児玉)伊丹会長お待ちしておりました。
(伊丹清吾)うんありがとう。

(真藤毅)伊丹会長ついに動き出しましたね。
銀座再開発プロジェクト。
フフフ。
(児玉)はぁ…200軒以上のショップレストランホテルにオフィス劇場に美術館ですか。
完成すれば国内最大級の複合文化施設になるね。
見込み客は年間5000万人。
人の流れが変わって銀座が変わるよ。
素晴らしいですね。
予算は3000億円はくだらないだろうな。
当行といたしましてもぜひともお役に立たせていただきたいと存じます。
もちろん東京第一銀行さんには幹事銀行としてお力をお借りしたいと思ってるよ。
できればその先頭に立ってね。
ありがとうございます。
ただし金利のほうをお手柔らかに願えればね。
ご期待に添えますよう尽力いたします。
ハハハハ…!こちらの銀行さんには公私共にお世話になってるからね。
ご子息の清一郎さんの新宿支店での活躍は私も報告を受けております。
いやいやお恥ずかしい。
まっ彼にはこちらで経営者としての知識を学ばせてもらいたいと思ってるんだよ。
いずれは私の後を継ぐ男だからね。
素晴らしいお考えです今後ともよろしくお願いいたします。
よろしくお願いいたします。
こちらこそ。
主幹事銀行の件ようやく明言してくださいましたね。
ああ。
いよいよ真藤本部長の時代です。
あの実は一つお耳に入れなければならないことが。
何だね?今臨店班の花咲が新宿支店へ事務応援に行ってるそうでして。
何?幸い今日と明日の2日間だけですし伊丹会長のご子息は融資課ですから接点はないと思いますが念のため融資課長の羽田には目を光らせるように言ってあります。
何事も起きなければいいんですが…。
「起きなければ」じゃない!起こさせるな!ん…。
伊丹会長の気持ちひとつで決まりかけている契約が白紙になることだってあるんだぞ!銀座再開発プロジェクトはわが行にとって1000億円を超える取引になる。
ライバルの白水銀行を突き放す最大のチャンス。
絶対に逃すわけにはいかん!はい!本日ゴメイですお疲れさまでした。
(行員達)お疲れさまでした。
さっきはお騒がせしました。
ハハそりゃ知らなかったらびっくりするよね。
そうですよ支店長震えてるし隣で安川さん泣きそうになってるし訓練だなんて夢にも思いませんでした。
だって訓練って分かっててもホント怖かったんで。
(中島)分かる分かる警察の人達迫真の演技過ぎだよね。
ですよね。
(伊丹清一郎)これ処理しといてもらえる?どなたですか?融資課の伊丹さん。
(安川)あの…。
すみません今日は勘定締めちゃったんですけど。
だから何?
(中島)今さら持って来られても。
ハァまだ就業時間中でしょ?明日にされると面倒なんだよね。
早く帰りたいのは分かるんだけどさ俺達融資課は毎日遅くまで残業してるっていうのにおたくらだけ自己都合振り回すっておかしくないですか?あの〜。
お言葉を返すようですが私達は早く帰りたくて言っているわけではありません。
は?一度締めたものを取り消して計算し直すんです。
ゴメイ取り直しになるんですよ。
それがどういうことか分からないんですか?この伝票は持ち帰ってオーバーナイト処理して明日また回してください…。
あのさ〜。
君誰?本部臨店班からまいりました花咲です。
今日から2日間…。
(清一郎)花咲さんそんな固いこと言われても困るんだよね。
え?
(清一郎)俺達融資課が幾らの金動かしてるか知ってる?窓口で扱ってる小さい金とは桁が違うんだけど。
(清一郎)いいですよね?伏見課長。
あ…いやハハ…。
(羽田)伊丹君どうしたんだ?羽田課長聞いてくださいよ。
何か本部からうるさい人が来てて伝票受け付けないっていうんですよ。
君が臨店の花咲さん?はい。
君には分からないだろうが融資課は気楽な営業課とは違って膨大な仕事があるんだよ。
伝票ひとつで目くじら立てられたら回らないんだよ。
伏見課長頼みますよ。
はい分かりました。
(羽田)ではそういうことで。
よろしく。
花咲さんフッ。
ていうか何なんですか?あの伊丹って人偉そうに。
無駄に自信満々でひとを見下した態度そのもの?ムカつく〜。
ていうか無駄にイケメンなとこも鼻につきますよねぇ!でしょ〜。
伊丹さんには迷惑掛けられっ放しなんですよ。
ですよねぇ。
(花咲幸三)はいはい。
職場のストレス発散はそのぐらいにして今日のおすすめでもどうぞ。
かぼちゃの茶巾しぼり。
(中島)おいしそう〜。
(幸三)ほい。
ありがとうございます。
いただきます。
ていうかどうしてあんな威張ってるんですか?まだ若そうなのに。
伊丹グループの御曹司なんですよ。
伊丹…。
(幸三)伊丹グループってのはあの大きなビルとかホテルつくってるあれかな?
(中島の声)はい会長の一人息子がうちの支店にいるんです。
えっ一人…。
(幸三)一人息子ってことは後継ぎってことですよね?うちにいるのも伊丹グループの後を継ぐための社会勉強らしいんですよ。
舞その一人息子つかまえたら玉のこしだよ。
いいじゃないか社長夫人。
バンカーの妻になる夢は破れるけどね。
いやだからそんな夢一度も持ったことないからね。
っていうかほっといてよこっち女子会だから女子会。
もうバリアー!あぁはいはい。
「バンカーの妻」って何ですか?ハハハホント何でもない…勝手に言ってるだけ…。
え?新宿支店に伊丹ジュニアが?うっかりしてたよ。
知ってたら花咲君を1人で行かしたりしなかったのにな。
しかし心配し過ぎでしょういくら花咲だって…。
それが早速ジュニアとやらかしたらしいんだよ。
さすがは花咲。
児玉次長からくれぐれも気を付けてくれって連絡があってさ。
ったくあいつ。
もう心配で心配で食事もろくに喉を通らないよ。
はぁ…。
あ…はい。
実はさ伊丹グループが計画してる銀座再開発プロジェクト幹事銀行のトップにうちが決まりかけてるらしいんだけどそれを進めてるのが真藤本部長なんだよ。
うっ!今急にイヤな予感が…。
だろ?はい。
誰の息子だろうと間違ってるものは間違ってますよ。
そうなんだけど上の人達がビビってるんだよね。
みんな「VIP」とか「預かりもの」って呼んでますから。
VIPって…。
えっじゃいっつもさっきみたいなああいう上からっていうか不遜な態度なんですか?そう来た時からず〜っとあんな感じ。
(清一郎)忘年会?俺パスででも…一応全員参加が基本で…俺どうせここに長くいるわけじゃないし特に皆さんと親睦とか深めなくていいし
(中島の声)自分は他の行員達とはステージが違うみたいなこと平気で言うし…。
(中島)これ記入ミスがあるので記票し直しといてもらえますかは?そんなの適当に営業さんで直しといてよそういうわけには…小さい金のことは君達に任せるよ
(中島の声)融資以外の仕事は雑用だと思ってるし。
何から何まで感じ悪いですね。
そうなんですよ。
でもいくら取引先の御曹司だからってそういう人を野放しにしておくなんておかしくないですか?でもね…。
融資の仕事自体は結構できるらしいんだ。
新規の大口の融資先結構見つけて来てて。
そうなんですか〜?
(安川)伊丹グループの取引先とか伊丹ジュニアの権力あってのことだろう…とは言われてますけど。
何か納得行かない。
ということで相馬君明日新宿支店に行ってくれ。
どういうことですか?いやだからお目付け役として監視して来てくれ。
花咲君を止められるのは相馬君しかいないんだから〜。
勘弁してくださいよ。
明日もまた快適な一日が送れるって楽しみにしてたんですから〜。
頼むよ〜。
実は辛島部長もさすがに心配してらしてね。
それにほら君新宿支店にいたことあるんだし。
もう10年も前の話ですよ。
ここはひとつよろしく頼むよ〜!
(伏見)え〜今週はCS向上週間です。
お客様の満足を第一に考えて業務に当たってください。
つきましてはですね…。
何で相馬さんがいるのかな〜?上司の命令には従う。
それがサラリーマンだ。
ん?じゃあ私を監視するために来たんですか?わざわざ?俺だって来たくなかったっつうの。
いや私どれだけ信用ないんですか。
事実早速やらかしたそうじゃないか昨日。
やらかしたっていうか…そうなんですよ相馬さん聞いてくださいよその人ひどいんですよ。
ストップ!そこまでだいいか?花咲。
俺はこれまでお前に何度も何度も繰り返し言って来た。
「言いたいことがあっても黙っていろ」と。
はい。
しかしそれをお前は一度だって守ったことがあるか?いやない。
いや2〜3回ぐらいはあったんじゃないですか?今度こそは強く強くマキシマムで言わしてもらう。
余計なことは言うな!あっ来た。
はは〜ん。
あれが噂の伊丹ジュニアか。
はい。
おはようございます。
(清一郎)あぁ花咲さんだっけ?はい。
スマイル。
本部臨店班の相馬といいます。
どうも。
あっじゃあ花咲さんの上司ってこと?ええ。
この人何かうるさいんでちゃんと管理してくださいよ。
あの…そういう言い方…。
ん〜!とわ〜…。
まぁ頑張ってください。
何だろうなあの上から目線は。
相馬さん笑顔です。
困りますね辛島部長。
花咲君が伊丹会長のご子息とトラブルを起こしたそうじゃないですか。
(辛島)申し訳ありません。
ささいなことだったようですが念のため上司の相馬も新宿支店に行かせていますので。
今私が進めている伊丹グループの銀座再開発プロジェクトのことは知っていますよね?もちろんです。
当行が主幹事銀行になるそうですね。
まだ決まったわけではないので油断は禁物なんです。
伊丹グループとはささいなトラブルであっても避けたい。
(真藤の声)会長ご本人だけではなくご子息のことであっても。
しかし花咲君は今までも間違ったことはしておりません。
自分の仕事を全うしているだけで。
私は正しいか間違っているかなど問題にはしていない。
どういう意味でしょうか?大事なのは東京第一銀行にとって一番の利益は何なのかということです。
孫が生まれたんで貯金しに来たんですよ。
そうなんですかおめでとうございます。
大切に預からせていただきます。
あいつ制服着ると別人なんだよな〜。
幸田さん。
幸田さん。
お久しぶりですお元気ですか?
(幸田)アハハ相馬さん!あれ?新宿支店に戻られたんですか?いえ今は本部にいるんですが今日は応援で。
そうですかそれはそれは。
しかし幸田さんにお会いできるなんて。
いまだに当行をごひいきにしてくださってるんですね。
ありがとうございます。
うちみたいな中小企業。
何をおっしゃってるんですか。
アハハハ…。
アハハハ…。
幸田様いらっしゃいませ。
伏見課長どうも…あっあのこれ。
よかったら皆さんでどうぞ。
いつもありがとうございます。
(幸田)とんでもないです。
本日はどのような?今日は融資のほうへ。
(伏見)そうですか。
それじゃ。
失礼いたします。
(伏見)失礼します。
相馬さんお知り合いなんですか?ええ10年前この支店にいた時『幸田産業』さんの融資担当してたんです。
そうでしたか〜。
いい方ですよね〜。
ええ。
(幸田)・伊丹さん・チッ。

(足音)幸田さん。
あぁ…。
どうかなさいましたか?顔色が…。
実は…。
お恥ずかしい話なんですが融資を渋られちゃいましてね。
ホントですか?ハハっ参りましたよあの担当の伊丹さんには。
伊丹…。
(幸田)すいませんつい愚痴っちゃいました。
あっいえ。
じゃあ失礼します。
失礼いたします。
本日ゴメイですお疲れさまでした。
(行員達)お疲れさまでした。
いやぁ花咲君!2日間お疲れさまでした。
(拍手)ありがとうございました。
君に来てもらってよかったよ。
うちのテラー達の手本になってくれましたからね。
いやそんな。
勉強させてもらいました。
ありがとう花咲さん。
あっいや私なんてまだまだっていうか…アハハ。
チッありゃ完全に調子に乗っとるな〜。
(徳山)じゃあ失礼するよ。
ありがとうございました。
そうだ。
これ幸田様からの頂き物なんだけどみんなで。
あ!へ?あの…ちょっと待ってください。
一応融資課に確認を取っておいたほうがいいかと。
どうしたんですか?相馬さん。
『幸田産業』さんとの融資の話あまりうまく行っていないみたいなんですよ。
そうですか…。
うちが菓子をもらったばかりに融資を断りづらくなったとか言われかねないですね。
ですよね。
なるほど。
融資課の担当は?伊丹君だそうです。
伊丹君か…。
あっ伊丹君!『幸田産業』さんから差し入れを頂いたんだけどどうすればいいかな?は?いやいや融資との絡みがあるようだから一応聞いておいたほうが…。
そんなの捨てといてください。
は?あそこへの融資は厳しいんで。
あのそれはおかしいんじゃ…。
花咲。
スゥ〜。
フゥ〜。
受け取れないというならお返しするべきじゃないでしょうか?頂いたものを捨てるって…。
その程度の会社なんだから仕方ないでしょう。
あの『幸田産業』さんはうちとは10年以上の付き合いのある古いお客様ですよね?それって何か関係あります?大事なのは業績の良しあしでしょう。
大体そんな小さい会社からもらった差し入れのことまでこっちに振られちゃかなわないな。
そんな言い方しなくても…。
応援で来た本部の人が融資の仕事にまで口出しするんですか?いえ決してそんなことは。
フッですよね。
私帰りに幸田さんの会社に寄って行きますよ。
すいませんよろしくお願いします…。
ムカつく〜。
ムカつくわ〜。
あっかぶりましたね。
かぶったな。
でも相馬さんがムカつくなんて相当ですよね〜。
うん。
(幸田)そうですか。
せっかくのご厚意でしたのに申し訳ありません。
いえ。
こちらこそかえってご足労をお掛けしてしまって。
どうぞ座ってください。
ハァ…しかし参りましたよ。
幸田さん。
融資を渋られているという話でしたが実際融資課では何と言われたんですか?今のうちの業績では恐らく無理だろうと。
金額は?5000万円です。
あの…ぶしつけなことをお伺いするようですがもしかして赤字を出してしまわれたとか?いえ利益は小さいですが黒字です。
これご覧になってください。
拝見します。
(幸田)今期は受注も多くて売り上げも伸びそうなんですがそれだけ仕入れ値も多く掛かるので。
なるほど。
今までにこんなことは一度もなかったんですよ。
担当が伊丹さんに変わって初めての取引とはいえハァ…まさか渋られるとは。
決済日はいつですか?来週の火曜日です。
4日後じゃないですか。
はい。
あの…もしそれまでに融資が通らなかったらどうなるんですか?手形が不渡りになりますから多分倒産ということに。
倒産…。
担当の伊丹は何と?仮にうちが倒産してもしょうがないんじゃないかと。
赤字ならまだしもこれからって時にひど過ぎますよ。
ハァ…ですが何としてもこの会社は守らないと。
もう一度…いえ何度でも伊丹さんに頼みに行きます。
『幸田産業』さんへの融資どうなるんでしょう?あの業績なら多分大丈夫だ。
でも伊丹さんですよ。
融資っていうのはな通すにせよ見送るにせよたくさんの人間の判断が必要になるんだ。
もし伊丹が判断を誤ったとしても融資課長や支店長が正してくれるさ。
そうですよね。
それに不渡りなんか出したら支店としても大きなマイナスになる。
大問題だ。
避けたいに決まってる。
いやいや…。
このままだと今月赤字かもしれないな。
え?いや私1人でやってるちっぽけな店とはいえね経営するってのは結構大変ですよね。
あぁ梅雨時は人が出無精になりますからね。
でもご心配なさることないですよ。
ここの料理は抜群にうまいんですから。
相馬さんあなたやっぱりいいこと言ってくれる!本当のことです。
何だか気持ちが楽になりました。
ハハハハ…。
こいつなんか励ましの声ひとつ掛けてくれませんからね。
そんなことないでしょうが。
こいつがね玉のこしにでも乗って楽をさせてくれればいいんですけど。
そんな期待されてもね。
まぁこうなったら嫁のもらいてがあれば誰だっていいのかな?フフ…。
強いて言えば長男よりも次男か。
できれば酒が飲めて食い物の話なんかでも気が合ってたまに温泉旅行なんか一緒に行けるとこれ最高なんですけどね。
ぜんっぜん誰でもよくないじゃん。
意外にハードル高かったな。
フゥ〜。
これが伊丹会長ですか。
風格ありますね〜。
まぁこれだけの企業のトップだからな。
あのバカ息子のこと思い出したら何かムカついて来ました。
おいおい。
(ベル)ん。
はい臨店班です。
あっ幸田さん。
どうなさったんですか?え…。
融資を断られた?え?まずは『幸田産業』に行ってみよう。
はい。
えっじゃあ今日断られたんですか?決済日って今日でしたよね?はい昨日一昨日と連絡が取れずに今日も支店に行ったんですが留守でさっきようやく電話がつながったんです。
どういうことですか?伊丹さん
(清一郎)聞こえませんでした?今回の融資は見送らせていただくと言ったんですがちょっと待ってください今さらそんなこと言われても困ります銀行って何でも全部稟議で決まるんですよね僕の一存じゃどうにもできないんで3000万円…いえ2000万円で結構ですお願いします!お願いします…ひっどい。
どうなさるおつもりですか?今はとにかく手形が不渡りになる前に5000万円用意するしかありません。
しかし今日中に5000万円というのは…。
とにかく知人や取引先を片っ端から回って何とか力になってくれないか頼んでるところです。
(着信音)あっ坂本さん?あっ実は恥を忍んでお願いしたいことがあるんですが。
君達何の用だ?羽田課長。
『幸田産業』さんへの融資どうして見送ったんですか?え?しかも決済日当日に見送るなんて。
不渡りになっても構わないんですか?待ってくれ『幸田産業』の稟議はまだ回って来てないが…。
え?決済は今日なのか?ご存じなかったんですか?ホントに伊丹さんは稟議書を回してなかったんですか?ああ。
ハァハァ…『幸田産業』の口座4700万円の残高不足です!これ大丈夫なんですか!?このままだと本当に不渡りになりますよ。
伊丹は!?
(斉藤)連絡つきません!伏見課長手続き何時までなら待てますか?あ…4時半までなら何とか。
あと2時間。
もしもし幸田社長相馬です。
うちは手続き4時半までなら待てるそうなんですが…。
1000万円は何とかめどが立ちそうなんですが4時半までに残り全部は絶望的かもしれません。
そうですかまた連絡します。
羽田課長支店長は?『ナカマルデンキ』の工場見学のため熊本に向かってる。
今頃飛行機の中だ。
そうなんですか…。
本部の融資部に連絡して緊急稟議通してもらいましょう。
そんなことできるんですか?ああ強引だがそれしかてがない。
しかし…。
『幸田産業』さんの決算書を見る限り赤字は出していませんし経営に問題はありません。
5000万円の融資を見送るなんて判断はおかしいと思います!このままだと『幸田産業』倒産するってことですよね?ああ。
たった一人の行員のせいでつぶれなくてもいい会社がつぶれるなんてそんなの絶対おかしいですよ!稟議書を探せ!はい!「幸田産業」。
臨時のパスワードだ。
ありがとうございます。
ない…。
あった。
(羽田)何だ?これは。
書きかけじゃないか!ハァ…。
作りましょう。
え?新しい稟議書をです。
今からじゃ無理だろう。
やってみなければ分からないじゃないですか。
まだ2時間あります。
たった2時間じゃ…。
幸田社長も諦めずに走り回っています。
我々もできる限りのことをやらないと!そうだなじゃ斉藤早速…。
いえ私にやらせてください。
え?10年前『幸田産業』の融資担当してました。
そうだったのかじゃ頼む!はい!僕も手伝います。
では資金繰り表と返済計画精査してください。
はい!あっ花咲お前は本部の融資部に連絡をして部長のアポ取ってくれ。
はい。
もしもし支店統括部臨店班の花咲と申します。
西野部長はいらっしゃいますか?会議中…何時までですか?はいどちらの会議室ですか?はい分かりましたありがとうございます失礼します…すいません私本部に行って来ます会議が終わり次第見てもらえるようにお願いしてみます。
頼んだ。
稟議書が出来次第送信する。
はい!うんいいんじゃないか。
相馬さん!よし!こっちで一本化しよう。
はい!私も本部へ向かうあとは任してもいいか?はい。
頼む。
ハァ〜。
あ…。
すいません融資部の西野部長いらっしゃいますか?私が西野だが何だね?君は。
臨店班の花咲と申します。
実は緊急稟議を通していただきたい案件がありまして…。
何?ハァ…。
話にならんなそんな支店のミスの尻ぬぐいをどうして本部がしなきゃいけないんだ。
あの…支店とか本部とかそういうことを言っている場合ではないんです。
何!?10年以上取引のある健全な経営をしている会社が銀行のミスのせいで倒産しようとしているんです。
お願いします!
(ベル)はい。
(スピーカー:女性)新宿支店の徳山支店長からお電話です。
つないでくれ。
(スピーカー:女性)かしこまりました。
はい。
あぁ今来ているが…。
そうか分かった。
稟議書には目を通させてもらう。
ありがとうございます!ただし通すかどうかは稟議書の内容次第だ。
はい!よしこれなら大丈夫だろう。
すぐに本部へ送って。
分かりました!
(振動音)はい。
花咲?今オンラインで送ったぞ!分かりました失礼します。
花咲君!羽田課長。
電子稟議を上げました確認お願いします。
審査担当と早急に検討に入る。
融資判断が出たら連絡する。
よろしくお願いいたします。
お願いします。
ハァ…。
ハァ…。
(足音)どうでした?やれる限りのことはやった。
あとは待つだけだ。
連絡があったらすぐに処理するぞ。
はい。
はい。
ご苦労さん。
あっいえ。
ハァ〜。
でも伊丹さん何で稟議書出さなかったんでしょう?『幸田産業』に融資をしたくなかったとしか思えないな。
わざと出さなかったってことですか?あのバカ!どうしてそんなことを…。
何か個人的な恨みがあったとか?幸田さんとそんなかかわりがあったってことか?あの気になっていたことがあるんですけど…。
何ですか?配属して来てから2か月間ほど伊丹君が営業課にいたことがあって…。
はい。
(伏見)その時に伊丹君が振込伝票の金額を間違えて処理してしまった相手が…。
幸田社長だったんです。
困りますよ取引先にも迷惑掛けてしまったんですからそうですかじゃあこれ書いてください組み戻しますからいや組み戻しって…あなたがミスしたんですからそちらで訂正処理するのがホントでしょう?こっちのほうが簡単なんで君は謝らないのか?フッ…たかが50万円じゃないですかふざけないでくれ!えっそんなことで逆恨みしたってことですか?恐らくそうじゃないかと…。
伊丹君はひとに謝るとか頭を下げることが簡単にはできない人間なんだよ。
プライドだけは高いからな。
人前で怒られたことがなかったのかもしれませんね。
温室育ちのエリートですからね打たれ弱いんでしょう。
でもだからって…。
幸田様がいらっしゃいました。
やはり1000万円しか用意できませんでした。
今本部に5000万円の緊急稟議をかけています。
本当ですか?ええですが正直間に合うかどうか…。
そうですか…でもありがとうございます。
いえ。
幸田社長よかったらこちらに。
(着信音)はい。
ありがとうございます!実行してください!はい。
完了しました!
(伏見)不渡り回避できました!よし!やった!やった〜!
(幸田)ありがとうございます!
(拍手)あれ?どうしたんですか?
(羽田)何をしていた?外回りですけど…。
(羽田)そんなことを聞いてるんじゃない。
なぜ『幸田産業』さんの稟議書を出さなかった?今日が決済日だったんだぞ。
え?決済今日でしたっけ?知らなかったというのか?ハァうっかりしてました〜。
でどうなったんすか?すんでのところで不渡りは回避できた。
そうっすか。
そうですかってそれだけですか?あなたのせいで1つの会社がつぶれかけたんですよ?だから〜忘れてたんですよ。
今大きい仕事が決まりそうでそっちで手いっぱいなんだ。
忘れていたというのは本当ですか?ええ。
そうでしょうか?あなたは幸田社長に個人的な恨みがあり融資をしたくなかったのではないんですか?フフっ何バカなことを言ってるんですか?これはあなたのパソコンに保存されていた書きかけの稟議書です。
勝手に見たのか!?それは覚えているんですね?「弱体企業で将来性は乏しい。
薄利多売で競争が激しい。
三年先の見通しも立たない」。
まるで融資をするなと言わんばかりの書き方です。
しかしさすがにこれでは上司に突っぱねられると思ったんでしょう。
ですからあえて稟議書を提出せず融資申請そのものをなかったものにしようとした。
幸田社長にはあたかも稟議は通らなかったかのように伝え勝手に融資を断り上司には何も報告しないでおく。
それで済むと思っていたんですか?そんなのあんたの想像だろ。
部外者は黙っててもらえないかな!いいえ黙りません。
この文書は5日前に作成されたものです。
そしてここにはしっかりと決済日は今日だと記されています。
もう一度伺います。
忘れていたというのは本当ですか?このたびはこちらの不手際でご迷惑をお掛けして大変申し訳ありませんでした!いやいいんですあのお顔を上げてください。
君も謝りなさい!よかったじゃないですか。
会社つぶれなくて。
お前…。
おい!羽田さん!
(清一郎)いいんですか?そんなことして。
あんたレベルの行員なんて飛ばすの簡単なんだけど!スゥ〜。
何?よくそんなことが言えますね。
自分のせいでこんなことになったのに!何なんだよ?俺のせいじゃない!たかが5000万円の融資が受けられないぐらいでつぶれるようなちっぽけな会社どうせ遅かれ早かれ倒産するんだから。
そんなことも分かんないのか。
あんたバカなんじゃないのか?お言葉を返すようですが大バカ者はあなたのほうです。
考えたことがありますか?あなたの稟議ひとつで1つの会社が倒産して大勢の従業員が職を失うんです。
中には住宅ローンを抱えて家族の生活を支えている人達もいます。
その人達の幸せがあなたのくだらないプライドのせいで失われるなんてそんなの間違ってます!ふざけんな!あんた誰に向かって口利いてんのか分かってんのか!分かってます!あなたは入行4年目でまだ銀行の仕事もろくに分かっていない若手行員です!伊丹さんあなたは将来人の上に立つ経営者になるかもしれません。
でも今のあなたは何者でもありません!お父さんこれどこがいいか考えといて。
(幸三)ん?温泉。
行きたいって言ってたじゃん。
あぁあれはお前に婿さんができたらって話だろ?いないんだからしょうがないでしょ?私で我慢してよ。
(幸三)今月赤字なんだよな〜。
連れてってあげますよ父の日だから。
え?じゃあいってきま〜す。
(幸三)あぁいってらっしゃい。
まったくな〜。
こんなものではごまかされやしませんよって話…。
源泉かけ流し?あ〜。
伊丹会長の息子さん厳しい処分が下されることになりますよね?そうだな。
あれほどのことをしたんだから仕方ないだろう。
(芝崎)しかし大丈夫でしょうか?例の銀座再開発プロジェクトのほうは。
もし白紙なんてことになったりしたら…。
ハァ…臨店の2人もとんでもないことをしてくれたものです。
彼らが1つの会社を救った結果だ。
まぁ…それはそうなんですけど。
伊丹会長の息子さんへの溺愛ぶりは相当なものだといいますからね。
私は彼らは間違ってないと思うがね。
今日の臨店先は浜松支店か〜。
浜松といえばやっぱりうなぎですかね〜?何でお前はそんなに元気なんだ。
何がですか?ハァ…。
伊丹ジュニアのことで真藤本部長がさぞかし怒ってるかと思うと食欲も出ないわ。
じゃあ『幸田産業』が倒産してもよかったんですか?それはダメだろう。
じゃあしょうがないじゃないですか。
そうなんだけどな〜。
あっほら食欲がない時うなぎってぴったりじゃないですか。
確かに滋養強壮にはいいよ。
はいはい行きますよ相馬さん。
ポジティブだね〜。
うなぎうなぎうなぎ…。
ハァ…。
人事部から伊丹清一郎の処分をどうしたものかと相談があったんですがいかが返答いたしましょうか?人事部預かりにしてもらいなさい。
はい?ほとぼりが冷めたらどこかの支店に行かせればいい。
(児玉)あの…ですがそれでは処分とはいえないのでは?何か問題はあるか?『幸田産業』という会社に5000万円の融資は行われた。
倒産もしていないのだから。
結果が全て。
それが銀行だ。
あぁでもやっぱりしらす丼も捨て難いですよね。
いやうなぎだろう。
しらす…。
うなぎ!2014/06/11(水) 22:00〜23:00
読売テレビ1
花咲舞が黙ってない #9[字][デ]

舞(杏)が事務応援のために行った新宿支店には、東京第一銀行の取引先、伊丹グループの御曹司・伊丹清一郎(平岡祐太)が働いていた。不遜な態度の清一郎に怒った舞は…。

詳細情報
番組内容
舞(杏)が事務応援のために行った新宿支店の融資課には、東京第一銀行の取引先、伊丹グループの御曹司・伊丹清一郎(平岡祐太)が働いていた。舞と離れて開放感を味わっていた相馬(上川隆也)も、監視のため新宿支店に行くよう命じられる。かつて新宿支店の融資課にいた相馬は、当時の担当客・幸田(梨本謙次郎)と再会する。幸田は、清一郎に融資を渋られていて、決済日当日に清一郎から一方的に融資を断られてしまう。
出演者

上川隆也
塚地武雅
榎木孝明
甲本雅裕
大杉漣
生瀬勝久
平岡祐太
梨本謙次郎
入江雅人
山中崇
船越英一郎
原作・脚本
【原作】
「不祥事」「銀行総務特命」池井戸潤(講談社文庫)
【脚本】
松田裕子
監督・演出
【演出】
佐久間紀佳
音楽
菅野祐悟
得田真裕
【主題歌】
「We Don’t Stop」西野カナ(SMEレコーズ)
制作
【チーフプロデューサー】
伊藤響
【プロデューサー】
加藤正俊
【制作協力】
日テレアックスオン
【製作著作】
日本テレビ

ジャンル :
ドラマ – 国内ドラマ

映像 : 1080i(1125i)、アスペクト比16:9 パンベクトルなし
音声 : 2/0モード(ステレオ)
ステレオ
サンプリングレート : 48kHz

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