日本オーディオ協会、“ハイレゾ対応機器”の定義を発表 - 録音時の条件も設定。ロゴも統一

ファイル・ウェブ編集部
2014年06月12日
(社)日本オーディオ協会は、同協会としての“ハイレゾ”の定義とともに、オーディオ業界全体での使用を推進する統一のハイレゾロゴマークを発表した。

今年3月には、(社)電子情報技術産業協会(JEITA)が“PCM音源におけるハイレゾの呼称(周知)”の定義を発表。LPCM換算でサンプリング周波数と量子化ビット数のいずれかがCDスペックを超えていれば“ハイレゾ”である、とした(関連ニュース)。

今回日本オーディオ協会が発表したものも基本的にこれを踏襲しているが、「今後の市場創造を念頭に置き」(同協会校條会長)、若干の修正を加えた。また、日本オーディオ協会としては「96kHz/24bit以上」をハイレゾ対応機器として定義する。さらに、録音時の条件などがさらに詳しく定義された。BDオーディオやSACD、DSDについても“ハイレゾ”とされる。

日本オーディオ協会による“ハイレゾ”の定義と付帯項目


日本オーディオ協会のハイレゾ定義にあてはまるパッケージソフトフォーマットとファイル形式。オレンジのセルは、JEITAはハイレゾとするが、オーディオ協会の定義的にはハイレゾでないもの。
日本オーディオ協会による“ハイレゾ対応機器”の定義とは

同協会は“ハイレゾ”について「HiFiオーディオ」につながる「新しい時代のオーディオ」表現として捉える。またハイレゾ対応機器は、民生用として録音〜再生に至る一貫した機器とするとのこと。録音、再生、伝送において以下の性能を満たすものを、ハイレゾ対応機器として定義する。

<アナログ系>
(1)録音マイクの高域周波数性能:40kHz以上が再生可能であること。
(2)アンプ高域再生性能:40kHz以上が再生可能であること。
(3)スピーカー・ヘッドホン高域再生性能:40kHz以上が再生可能であること。

<デジタル系>
(1)録音フォーマット:FLACもしくはWAV 96kHz/24bit以上が可能であること。
(2)入出力I/F:96kHz/24bit以上が可能であること。
(3)ファイル再生:FLAC/WAV 96kHz/24bit以上に対応可能であること
         (レコーダーはFLAC/WAVどちらかのみで可)
(4)信号処理:96kHz/24bit以上の信号処理性能が可能であること。
(5)デジタル・アナログ変換:96kHz/24bit以上の信号処理性能が可能であること。

そのほか、各社評価基準等において聴感評価が行われ、「ハイレゾ」にふさわしい製品と最終判断されていることも条件となる。


ハイレゾロゴを統一

また、これまで各社がそれぞれデザインして対象製品に付与していたロゴマークも、ソニーのものに統一。推奨ロゴとして訴求する。オーディオ協会法人会員であるメーカー製で、オーディオ協会のハイレゾの定義を満たす製品のみに無償で付与を許可する。これによりハイレゾ対応機器を分かりやすくするとともに、さらなるハイレゾの認知推進を図る。



日本オーディオ協会は本日記者会見を開催。詳細な内容はのちほどお伝えする。

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