トップページ科学・医療ニュース一覧ウナギの漁獲量は年々減少
ニュース詳細

ウナギの漁獲量は年々減少
6月12日 10時58分

ウナギの稚魚、シラスウナギの漁獲量は、減少傾向にあります。

国内の漁獲量は、ピークの昭和30年代には年間200トンを超えていましたが、年々減少を続け、昭和60年代に入ってからは20トン前後で推移していました。
ところが、ここ数年はさらに漁獲量が減少し、去年は過去最も少ない5.2トンにとどまりました。減少が続く背景として、水産庁は、ウナギが生息する河川の開発が進むなど生息環境が悪化したほか、乱獲が続いていることも影響しているとしています。
水産庁によりますと、ことしの漁獲量は、3月末現在で10.3トンとなり、年間としては5年ぶりの高い水準となる見通しですが、水産庁は、「歴史的に見れば少ない水準であることに変わりはなく、引き続き資源管理の強化を徹底したい」と話しています。

漁獲抑制策を強化

水産庁は、ウナギの漁獲量が減少していることを受けて漁獲抑制策を強化しています。
去年、規制権限を持っている都道府県に対して、ウナギの稚魚、シラスウナギを漁獲する期間を短く限定するほか、漁獲量に上限を定めるよう要請しました。
また、ウナギの養殖業者に対しても、養殖しているウナギの量を毎年水産庁に報告するよう求めています。
一方、シラスウナギは赤道近くの太平洋でふ化して回遊することから、漁獲を抑制するには国際的な話し合いが欠かせないとして、シラスウナギを漁獲している中国や韓国など関係する国や地域の漁業当局とも具体策について話し合いを続けています。
しかし、ウナギを巡っては、規制をかいくぐって漁獲する悪質な業者も多く、漁獲を抑制する有効な手立てはいまだ確立されていないのが実態です。

[関連ニュース]
k10015163331000.html

[関連ニュース]

  自動検索

このページの先頭へ