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【大リーグ】

松坂、6イニング1失点で3勝目 “追試”合格で先発ローテ定着へ

2014年6月12日 紙面から

◇メッツ6−2ブルワーズ

 “追試”で合格−。メッツの松坂大輔投手(33)は10日(日本時間11日)、地元ニューヨークでのブルワーズ戦に先発。ナ・リーグ中地区の首位球団を相手に6イニングを3安打1失点、5奪三振と好投し、3勝目(0敗1セーブ)をマークした。6回は右太もも上部に打球が直撃するアクシデントに見舞われたが、動じずに後続を抑えた。6−2で快勝したチームは連敗を6で止め、時事電などによると、「連敗を止めたいと思っていた」と松坂。先発ローテ入りの再テストで及第点の投球を披露し、首脳陣の信頼回復に成功した。

 「先発合格」を強烈に印象付けた。6回、先頭ゴメスに浴びたのは、この日最も痛烈な打球だった。その弾丸ライナーが、松坂の右太もも上部を直撃。素早く拾い上げてアウトにした直後、痛みに何度も飛び跳ねると、慌ててコリンズ監督とチクロ・トレーナーがマウンドに駆け寄った。だが、松坂は笑顔で大丈夫とアピール。数球の投球練習で打撲の影響がないことを確認すると、後続をきっちり断ち、ちょうど100球で6イニングを1失点に抑えた。

 「たぶん明日の方が痛いと思う。今は大丈夫だけど」と松坂は苦笑い。打球直撃がなければ、7回も続投させていたと明かした指揮官も「明日はあざがくっきり残っているだろうな」と笑った。

 自身にも、チームにとっても大きな1勝だった。先発テストだった前回登板のカブス戦は、5四球と乱れて5回途中4失点。だが、この日は「初球から勝負球のつもりで投げようと思った」と気合満点で、最速93マイル(約150キロ)の直球に加え、カットボールとスライダーも切れる。得点圏に走者を置いた場面も4打数無安打に抑え、チームの連敗も6でストップしてみせた。

 「連敗を止めたいと思っていた。どうしても、この流れを止めたかった。こういうときこそ投げたいと思う。結果、勝てて良かった」。松坂は胸を張った。

 “再試”で合格点を取り、防御率は2・95。今後の先発登板は未定だったが、米複数メディアによれば、「15日のパドレス戦先発も力でもぎ取った」ようだ。故障離脱している主戦右腕ジーは、今週末にも平地で投球練習を開始すると伝えられるが、このまま松坂が結果を出し続ければ、ジーが復帰してもローテに残留する可能性は十分だ。

 米サイトのラントスポーツも10日、「昨年にメッツがスクラップ置き場からマツザカと契約した時、33歳の右腕に期待する人は皆無だった。だが、メッツが盗賊のようにうまくやってのけたのは今や明らかだ」と激賞し、今後は優勝争いするチームが右腕のトレード獲得に向かう可能性も示唆した。

 やはり、背番号16にはまっさらなマウンドが似合う。中継ぎ時にもこだわり続けた先発。松坂が“水を得て”今後も躍動する。

 

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