日本ハム−巨人 7回表1死、右ふくらはぎをつり降板する大谷(中)=札幌ドームで(市川和宏撮影)
|
 |
◇巨人2−1日本ハム
巨人が3連勝で交流戦首位に立った。1−1の延長10回2死一、三塁で片岡が左前打して勝ち越した。マシソンが4勝目をマークし、香月が4年ぶりのセーブを挙げた。日本ハムは5番手の増井が踏ん張れず、連勝が4で止まった。
◇
日本ハムの大谷がまた超快速球でスタンドを沸かせた。前回登板(4日)の広島戦に続き、本拠地で160キロをマーク。7回途中、右ふくらはぎがつり、無念の途中降板となったが「最少失点でいけた。次は大丈夫」。試合に敗れた悔しさをのみ込み、前を向いた。
プロで初めて160キロを計測してから中6日。観衆の期待に応えた。初回2死。アンダーソンへの2球目。力まず、しなやかなフォームから繰り出した直球はスコアボードに「160」と表示された。どよめきが起こる。「そこはどうでもいいですよ」と照れたが、二ゴロに抑えてベンチへ戻る際、右拳を握った。
一方で、速球だけでは通用しないことも肌身で知った。2回1死から阿部に159キロを中前打。続く亀井には158キロを右中間へ先制適時三塁打された。直球狙いと分かっていながらも、あえて自信のある直球を選択して痛打された。「(制球が)甘かったです」。反省も忘れなかった。
3回以降は150キロ台後半の直球に緩いカーブも多投し、無失点。7回1死。ロペスへの5球目をファウルされた後、右ふくらはぎがつるアクシデントで降板も、6イニング1/3を1失点。これで今季通算61イニングとなり、プロ初の規定投球回に到達した。「長い回を投げるのは大事なのでよかった」。次回は18日の阪神戦(甲子園)登板が濃厚。高校時代の思い出の地でもスピードボールを投げ込む。 (水足丈夫)
この記事を印刷する