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Guinea Pig このページをアンテナに追加 RSSフィード

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2014-06-04

[][]筋の通った幻想世界はない。

 発端↓

 まぁ、そもそもチュートリアル山賊団級の題材であるゴブリン退治をお題にしたあたりで、かなり例えの悪かった話のはじまりではあるのですが。そしてゴブリン兵糧攻めにばっかり話が注目されてしまったと(まとめが目立ってしまったと)いうのが残念な結果ではあるのですが。


 

 つまり、これが不可能なのである。あるいは、それを人生の時間で遊ぼうというのが無理な話なのである。

 まず、現実の物理法則を無視したチカラや存在しないクリーチャーを扱った瞬間、話し合いを通してあらゆる可能性に対して絶対の正解を求めるのであれば、最終的にはゲームデザイナーを呼べ、と言う話になってしまう……というのは現実に倣うことができないからであって、例えば「(飲み水確保を意図してデザインされた)どんな汚れた水も純水にする魔法を生き物の血液に作用させればただちに命を奪えるのではないか」みたいな話が始まったとする。もし、この魔法のルールに「この魔法は血液を対象には使えません」と書いておらず、それじゃ一緒に相談して決めましょう、となった場合、この魔法を攻撃に使いたいと主張するひとが「それは筋が通っている」と納得しない限りセッションはそこでストップしてしまう。そして最終的にこれに対して間違いなく「筋が通っている」とされる裁定を下すことができるのは、(ルールブックへの修正が許される)ゲームデザインをした人だけと言うことになってしまう。

 それじゃ、GMの知らない現実の作法に対してであれば話し合いや勉強で解決するのか? 時間をかければ解決するでしょうが、間違いなく、その時間というのは5分10分ではない。現実の作法が高度な専門知識を前提とする場合、それを得るために受けた教育と同じものを、GMが理解するまで施さなければならない。その間、ゲームをストップさせて。

 これらを防ぐため「GMによるその場の判断は無条件にすべてに対して優先する」と言う決まりがある。GMはプレイヤーと一緒に話し合って知識を共有する必要はなく、プレイヤーからの提案について、それを理解できないであるとか咄嗟に筋の通った決まりを作れないであるとしたら、単純な判定に落とし込んだり、できないと言い切ったりするべきなのである。


 よって「(普通の)TRPGはそういうもんだ」という話になる。GMだって、可能であればすべてのことに筋の通ったルールを適用したいと思ってマスタリングしている。面倒だとか意地悪だとかで切り捨てているわけじゃない。ガチでそれをやると遊ぶ時間が無くなるから、本末転倒になるからそのような運用になっているだけである。

 よほど時間と精神力の余っている人たちを誘うことができるのであれば、ガチの運用で遊んでみれば良いんじゃないのかな、と言うだけのこと。それは一般的に想定されているTRPGのデザインとは異なっているから怒りを感じるだけ無駄だよ、と言うだけ。


 以上、ファンタジーに通る道理はないという方向からの話。そもそも現実の世界だってまだまだ分からないことで満ちあふれているわけですから……。

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