国防

台湾海峡危機から18年、状況は大きく変化した米国防総省リポートが警戒する中国軍の戦闘力

2014.06.12(木)  北村 淳

昨今の中国による近隣諸国とアメリカに対する強硬姿勢から判断して、中国が報復核攻撃のための戦略原潜によるパトロールを開始したのはないか? と前回の本コラムで指摘した。

 ちょうど時を同じくして公表されたアメリカ国防総省の「中国軍事リポート・2014年版」(アメリカ国防総省が、毎年アメリカ連邦議会に対して提出しなければならない報告書。正式名称は「中国の軍事力と安全保障の展開に関する報告・2014年版」)でも、「2014年には戦略原潜による核抑止パトロールが開始されるであろう」と指摘している。

公の場で日本を小馬鹿に

 もっともこの年次報告書は4月にはまとめ上げられてしまうので、4月後半にオバマ大統領が東アジアを歴訪して以降ますます強烈になっている中国の周辺諸国やアメリカに対する傍若無人な姿勢には触れられていない。

 5月に始まった中国によるベトナムやフィリピンに対する実力行使は、6月になっても一向に弱まる気配はないが、それにもまして、マスコミなどを通しての中国人民解放軍幹部による対米挑発・対日侮蔑の言動はエスカレートする一方である。

 例えば、5月30日からシンガポールで開催されたシャングリラ会合(英国国際戦略研究所アジア安全保障会議)で、安倍晋三首相とアメリカのヘーゲル国防長官は中国の海洋侵略行動について批判した。それに対して人民解放軍首脳は「アメリカはアジアの問題に口出しすべきでない」と反論しただけでなく、「持って回った言い方で中国を非難した安倍首相の素直でない態度に比べれば、中国を名指しで批判したアメリカの態度は素直でまだましだ」「アメリカが素直ならば中国も率直に話し合いに応じられる」といった日本を小馬鹿にしたような言動を公の場で口にしている。

 また、中国国防大学教授で対米強硬派で知られている朱…
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