小保方氏、STAP検証実験に助言か

2014年6月12日6時0分  スポーツ報知
  • 報道陣の質問に答える三木弁護士

 STAP細胞の論文問題で、神戸市の理化学研究所発生・再生科学センター(CDB)で行われているSTAP細胞の検証実験に、小保方晴子氏(30)がすでに協力していることが11日、明らかになった。理研広報室は「実際に(CDBに)行ったかどうかは確認していないが、メールや電話などで助言は受けている」とした。小保方氏の代理人の三木秀夫弁護士は同日、大阪市内で報道陣の取材に応じ、助言の有無や実際に実験に立ち会ったかについて「否定も肯定もしない」と明言を避けた。

 小保方氏が、検証実験に「助言」という形で参加していたことが分かった。理研広報は「小保方氏からはメール、電話などで情報は受けている」と明言。実際に小保方氏自身がCDBに行ったのかについては「確認はしていない」とした。

 検証実験はすでに今年4月から始まっており、1年をメドに終える予定。小保方氏の論文をもとに、本当にSTAP細胞が作製できるのかを調べている。2日には、理研の改革委が、小保方氏を実験に参加させるべきだと提言する意向を示し、下村博文文科相も同様の見解を示している。

 この日、大阪市内で報道陣に応じた三木弁護士は「どれをもって『実験に参加した』と言えるのか分からないので、参加したかどうかは私の口から何とも言えない。アドバイスという形もあるわけですし…」と話し、助言などはすでに行っていることを示唆。実際に実験に立ち会っているのかどうかの質問については「一切コメントは控えさせてもらう」とした。三木氏によると、小保方氏はまだ入院中で、「病状は日によって違うが、体調は万全ではない」という。

 三木弁護士は、小保方氏が検証実験のメンバーに入ること自体については否定。「彼女自身が(中心となって)実験をすることはない。それは理研さんもそういう方針立てていらっしゃると思う」。実験に参加するとしても、直接手を触れることはせず、あくまでオブザーバー的に関与することになりそうだ。

 一方、小保方氏らがインターネット上に公開したSTAP細胞のものとされる遺伝子データを調べたところ、染色体に異常があることが分かった。この異常があるマウスは通常、胎児の段階で死んでしまい生まれてこないため、STAP細胞を生後1週間のマウスから作ったとする小保方氏の主張と矛盾する。

 理研の遠藤高帆・上級研究員や東大のチームが、論文に付随してインターネットで公開されたSTAP細胞の遺伝子の働き具合を示す2回分の実験データを独自に解析して見つけた。小保方氏にとっては、さらに自らの立場を不利にする実験結果となりそうだ。

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