親子で英語を学ぼう!

塾で英語を教えていると、英語が嫌いな子が非常に多いことに驚かされます。そんな子どもたちにとって、英語を学ぶことは「苦痛な勉強」になっています。それは、学校のテストで良い点数を取ることだけが目的になってしまうから、楽しいはずの英語の勉強が苦痛へと変わってしまうのです。このブログでは、子どもが「自分を表現出来る手段」として英語を使えるように、楽しく身に付ける方法を考え、読者の方と共有していきたいです。

【あさイチ】英検キッズの良し悪しを思う。

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昨日のNHK あさイチの特集に「英検キッズ」がありましたね。みなさんはご覧になりましたか?

中でも4歳で英検2級合格したという6歳の女の子は誇らしげに英語を身につけてきた経緯を語っていました。それを見て、私はとても微笑ましかったです。自分がやってきたことを誇らしいと思えることって大切ですね。

児童英検と英検の違いを知っていますか?

さて、あさイチに出ていた4歳から10歳の子が通う英語教室では、時代の変化に合わせて、歌って踊ってという時間は少なく読み書き中心になったそう。目標はTOEIC600点だともおっしゃっていました。
NHK 『あさイチ』で、Lepton芝浦教室が紹介されました。|レプトンからのお知らせ|子ども英語教室Lepton(レプトン)

実際、英検の受験者数は、ここ10年で5歳以下の受験者数が約5倍の2,500人以上というから、英語教育に対する時代の変化を感じます。一口に「英検」と言っても、子どもが受験できる英検は2種類あるのをご存知ですか?

児童英検と英検はおおまかに、以下の様に比較出来ます。

児童英検 ブロンズ シルバー ゴールド
実用英検 5級 4級 3級 準2級

児童英検はオンライン版というのがあり、英検よりもゲーム感覚で出来ちゃうんです。まずは児童英検でテスト自体に慣れることがポイント。児童英検を全て合格した所で英検5級を受験してみましょう。
もちろん無理強いは子どもに良い影響を与えません。子どもが知識も心も育てられる様にしていきましょうね。児童英検で不合格だった際に親御さんが焦る姿を時々見ますので…。

早期英語教育のデメリット

楽天やUNIQLOなどの企業が英語を導入して親世代が苦労してるのが影響しているのではないかとアナウンサーの方が補足していました。

ユニクロ、楽天だけじゃない 英語公用語化へ向かう現実 | nikkei BPnet 〈日経BPネット〉:日経BPオールジャンルまとめ読みサイト

もちろん、子どもに早くから英語を身につけてほしいと思うのは、教育を考えるお父さん、お母さんの気持ちとしては自然な事なのだと思います。
しかし、早期の英語教育を子どもに施すあまり、その方向性が子どもにとって良くない方向に向かってしまう事も。それは「ダブル・リミテッド」という状態になってしまう事なんです。

ダブル・リミテッドになる危うさ

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ダブル・リミテッドとは

一つ以上の言語に触れて育つ言語形成期の年少者がどの言語も年齢相応のレベルに達していない状況

のことを指します。
(引用:テーマ 「ダブルリミテッド・一時的セミリンガル現象を考える」について

バイリンガルの科学―どうすればなれるのか? (ブルーバックス)

バイリンガルの科学―どうすればなれるのか? (ブルーバックス)

この本の中で科学的に書かれているのですが、私は英語を身につける事と同じかそれ以上に、母語の習得が大事だと思っています。母語のレベルをあげなければ、結局自分の意見をまとめる術(心の中の言葉)も未熟なものになってしまうからです。
そうすると、自分の意見を上手くまとめられなかったり、自分の語彙や言い回しに自信が持てない子になってしまいがち。

ダブルリミテッドについては、様々な議論がありますが、私的には「自信のなさ」を生み出し、子どもの積極性やポジティブさを損ねてしまうのが、1番の問題だと思っています。

あさイチで紹介されていた6歳の女の子のおうちでは、英語で覚える単語の日本語の意味をドンドン親に質問するようになったとのこと。そうすることで、日本の伝統や文化への知識も増えているとのことでした。

英語を身につける最終目標は何?

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英語を身につける最終目標は、英語を使ってコミュニケーションをとることですよね。外国の方と話す様になると、日本の文化や歴史、流行について聞かれませんか?その時、何も言えなければ、コミュニケーションが止まってしまいます。つまり、自国の文化や習慣について深く理解する必要が少なからず出てくるんですよね。
子どもたちには、英語を通じて外国の方との信頼を深められる人になって欲しいと思います。