ニュース詳細
福島県川内村の復興の現状を報告6月11日 20時29分
$VIDEO$
東日本大震災と原発事故の被害を受けた福島県川内村の復興の現状を報告する会が川崎市で開かれ、村の元職員が復興の進み具合や除染を巡る状況を紹介しました。
この報告会は、被災地支援に取り組む団体と川崎市内の企業などが企画し、市民などおよそ100人が参加しました。
報告会では、原発事故で被害を受けた福島県川内村の元職員で現在も除染や復興に携わっている井出寿一さんが講演し、「もともと人口3千余りの村に500人ほどが戻ってきた。しかし、20代や30代の子育て世代が戻ってくる割合はまだまだ低い」と指摘しました。
そのうえで「除染には1世帯当たり500万円の費用がかかるが進んできている。新たな村を一からつくるつもりで頑張っているので、ぜひ川内村を訪れてほしい」と支援を呼びかけました。会場では、福島県産の干ししいたけや卵などの安全性をPRするコーナーも設けられ、集まった人たちが用意された放射性物質の測定機器で濃度を確認しながら商品を買い求めていました。報告を聞いた市内の70代の女性は「被災地の厳しい状況に涙が出ました。震災や原発事故を絶対に風化させてはならないという思いを新たにしました」と話していました。