この写真がネット上で拡散し、一部から「これ国立大学でやったら問題になると思う」などと批判的な書き込みもあった。しかし、阪大側は「常識的に考えてジョーク。どの教員の授業か調べるつもりはない」と静観の構えだ。
広報担当者は個人的な意見とした上で、「本学の学生は勉強するために大学に来ている。この『特例』を真に受けて、自分以外の力で単位を取れればよいというような考えの学生はいないと信じて、特に動いていない」と説明する。
熱狂的な虎党の大学教員が「阪神が優勝したら○○」「試合に勝てば○○」といった公約を掲げたり、ちょっとしたサービスを行ったりすることは、取り立てて珍しいことではなかったという。
平成8年に亡くなった国際政治学者として高名な京都大法学部教授の高坂正堯(まさたか)氏は、熱烈な虎党として知られていた。
昭和60年に球団史上初の日本一を達成した際には、高所恐怖症にもかかわらず、阪神優勝の公約で掲げていた、奈良県十津川村にある高さ54メートルの「谷瀬のつり橋」を渡り、誠実に約束を守った。
また、「日本一の時はすべての受講生に単位を与えた」「テストの解答用紙にタイガースの球団歌『六甲おろし』の歌詞を書けば、単位がもらえた」という真偽不明の逸話も残っているほどだ。高坂ゼミで門下生だった男性は「先生は学問に厳しい人だったから、阪神優勝で単位を与えたというのは嘘だと思うが、熱狂的なファンだったのは間違いない」と話す。
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