6月上旬、筆者はシンガポールへ出張した。主な目的は日本株のセールスイベントの取材だが、その他にもシンガポール独特の建築物の取材などを行った。シンガポールは狭い国なので、2時間あれば国内をぐるりと1周できてしまう。
そして、シンガポールに来たからにはぜひ会いたい人がいた。米国人の著名投資家、ジム・ロジャーズ氏だ。2007年からシンガポールに移住している。筆者は約2年半前の2011年12月、シンガポール植物園の近くの閑静な住宅街にある彼の家を訪ねた。当時筆者は妊娠7カ月だったが、彼は私を見て「仕事より、子供を産むのは大事なことだ。日本はこれから人口が減るからね」とうなずいてくれたものだ。
彼がシンガポールに移住した理由は現在11歳と6歳の2人の娘たちのため。彼は、将来的に世界は「アジアの時代」になると考えている。従って娘たちには中国語ができなければならないとしている。
中国語ができる筆者はその際、長女のハッピーちゃんと中国語で会話したが、それは見事な発音だった。その後2012年に生まれた私の娘はちょうど先月、2歳になったばかりだ。幼い頃から教育方針がこんなにしっかりしているとは・・・・・・と思うと少し焦る。
そんなことを考えながら彼の家に向かった。シンガポールに行く直前、「今週そちらへ行きますが会えませんか」とメールすると、「ニューヨークからちょうど帰ってくる日だけど大丈夫だよ」との返事が返ってきた。ありがたい。