東京レター
東京で暮らす外国人たちが、手紙スタイルでつづる「東京生活」
【政治】九条の会 10周年 「解釈改憲 抜け道許せない」
「憲法九条を世界に輝かせたい」とする二〇〇四年の声明から出発した市民団体「九条の会」が十日、発足から十周年を迎え東京・渋谷で記念の講演会を開いた。いずれも呼び掛け人で作家の大江健三郎氏や沢地久枝氏は、安倍晋三首相が九条の解釈変更による集団的自衛権行使容認の閣議決定を急いでいることに「私たちは憲法を捨てなさいと迫られている」などと強い危機感を示した。 講演会には約二千人が参加。大江氏は「集団的自衛権が実際のものとなる危機が迫っている」と警鐘を鳴らした。沢地氏は「九条があるから日本は戦後、戦死者を出さずにこられた。政治家には冷静に日本の歴史を見てほしい」と今国会中の閣議決定に向けて突き進む安倍政権を批判した。 翻訳家の池田香代子氏は「首相は、法的正当性のない諮問機関の、お粗末な議論の末に出された報告書で解釈変更をしようとしている。国の在り方を変えるのに、こんな抜け道を許してはいけない」と指摘。首相が掲げる積極的平和主義についても「『攻撃は最大の防御』と紙一重の言葉」と危険性を訴えた。 PR情報
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