南シナ海対立 国連が調停の用意も6月11日 7時05分
南シナ海の海域で中国とベトナムが領有権を争っている問題で、中国は国連に領有権を主張する文書を提出し、国連の報道官は双方からの要請があれば調停に当たる用意もある姿勢を示しました。
中国とベトナムが領有権を争う南シナ海の西沙(パラセル)諸島の海域では、先月から中国国有の大手石油会社の子会社が石油の掘削作業を進め、これに反発するベトナムとの間でにらみ合いが続いています。
国連の中国代表部は10日までに国連のパン・ギムン事務総長に、この海域の領有権を主張する文書を提出しました。
文書は、ベトナム側の姿勢を挑発的だと批判したうえで、この海域が歴史的に中国の主権の下にあり、石油の掘削作業は正当だとして、中国があくまでも国連憲章などを順守して対話による解決を求めていると強調しています。
一方のベトナムも先月から3回にわたり国連に宛てて領有権を主張する文書を提出しており、中国としてはみずからの主張を国連の公式文書として加盟国に配布することを求め、国際法に基づいて対応している姿勢をアピールするねらいがあるとみられています。
国連のデュジャリック報道官は10日、「双方の対立が国際法に基づいて平和裏に解決されることを望んでおり、関係国からの要請があればパン・ギムン事務総長が調停に当たる用意はある」と述べ事態を注視していく姿勢を示しました。
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