【ロサンゼルス=小川義也】インターネット検索最大手の米グーグルは10日、高解像度の衛星画像サービスを手掛ける米スカイボックス・イメージング(カリフォルニア州)を買収すると発表した。買収額は5億ドル(約510億円)。グーグルはスカイボックスの衛星写真を地図サービスに活用するほか、将来は同社の衛星技術を使ったネット接続サービスの展開も視野に入れている。
スカイボックスは2009年の創業。同社が開発・運用する小型地球観測衛星「スカイサット」は、高度約600キロメートルの上空から解像度1メートル以下の静止画と同1メートルの動画を撮影する能力を持つ。日本では日立製作所の会社の日本スペースイメージングと提携している。
「グーグルマップ」で提供されている衛星写真は現在、数カ月から数年間隔で更新されている。スカイボックスは18年までに合計20機以上の小型衛星を打ち上げる計画。すべての衛星の運用が始まれば、1日に複数回、地球上の同一地点を撮影することが可能になるため、常に最新の画像を提供できるようになる。
一方、グーグルは新興国など通信インフラの整備が遅れている地域で、気球や無人機を使って空からネット接続サービスを提供するプロジェクトも進めている。スカイボックスを傘下に収めることで、衛星を使う選択肢も手に入れることになる。
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